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大口径ライフルを撃ちに行こうと思ったら、弾が全然残っていないことに気付きました。というわけで、急遽弾を作ることにしたのですが・・・・・・あっ、そういえば前回の“趣味の弾作り?”は、まだ話が途中のままだったよなぁ。というわけで、今日は久々に続きを書くことにしましょう。
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ライフル銃の場合、弾頭をシートする位置が命中精度に大きな影響を与えます。昔は弾頭がライフリングにタッチする位置がベストといわれていたのですが、現在は一定のクリアランス(フリー・トラベルとかジャンプとか、色々な名前で呼ばれています)をとるのが良いとされています。
しかし、ここで難問が発生します。元々ライフリングの始まる位置は銃によってすべて微妙に違いますし、たとえ同じ銃であっても使っている間に徐々に変化してきます。当然のことながら、使用する弾頭の形状によっても大きな違いが出てしまいます。つまり、たとえ同じ弾種であっても、使用する銃や弾頭に合わせて調整しなければならないというわけです。
高い精度を追求するためにハンドロードしているような皆さんは、非常に精密なゲージを使用して計測し、そのシート量を決めています。しかし、以前にも書いたとおり、私がリローディングしているのは純粋に経済的な理由(笑)。市販の弾と同じくらい当たれば満足というレベルです。というわけで、最近はホーナディが出しているこんな簡単なツールを使用しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/0d/31f66cdf4bff12edf8b1fe444712cbf5.jpg)
ご覧のように、シャフトを内蔵したゲージの先に、ダミーの薬莢が取り付けられるようになっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/f6/1bbdb53bbe97bf3d9ec8cd72690a58f6.jpg)
このダミーの薬莢、本物の薬莢を使用して製作してあります。私は市販の物をそのまま使用していますが、自分の銃で使用した薬莢をベースに自作すれば、より正確な物が作れると思います。
ネックの部分はユルユルなので、そこに使用する弾頭を差し込みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/72/f155c86d93d57eb5c7a17994bd2a3f7c.jpg)
それを使用する銃に差し込んでシャフトを押し込み、動かなくなった位置がライフリングにタッチした位置ということになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/99/b4ca2db8c77e381609fd3e2e2d035a8b.jpg)
次に側面のネジを締め込んでシャフトの位置を固定し、ゲージを抜き出します。このとき、弾頭は銃身の中に残ってしまうので、銃口側からナイロンのロッドなどを入れて押し出します。そして再度弾頭をゲージの薬莢に装着して全長を測れば、ライフリングにタッチしたときの全長が分かるというわけです。
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正確に計るためのアダプターもありますが、私はノギスで直接計ってしまいます。
弾頭をシートするときに使用するシーティング・ダイは、シート量を微調整できるようになっているので、タッチした位置から一定のクリアランスがとれるように調整します。クリアランスの適正値は弾種はもちろん、弾頭や使用する火薬の種類や量などによっても異なりますが、一般的には0.020~0,040インチの範囲内のどこかで最良の結果が出ることが多いようです。私の場合は安全のためにやや多めのクリアランスをとるようにしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/06/bd2f8a5796a2b21210454b3d6314161e.jpg)
シーティン・・ダイをプレスに装着し、弾頭を装着します。最初は何度も確認しながら適正値になるように微調整します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/3e/d8ab45393995d004e970a2297f0624e8.jpg)
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はい、できあがり。完成した弾はすべて全長と重量を再チェックします。法規で1日に製造できる数は100発以内なんで、大した手間じゃありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/95/aac9d48ab925e74b570bdbf535f021d1.jpg)
最初は“こんなアバウトな作り方で大丈夫か?”と思ったものの、実際には市販の競技用の弾と比べて遜色ない精度が出せました。
前述のように、私は“ハンドロードで究極の精度を追求する”といったことにはあまり興味がありません。でも私はビンボーなんで、とてもじゃありませんが高価な市販の競技用の弾を買うのは無理。これから先もコツコツ弾を作り続けることになるんだろうなぁ・・・・・・
■関連記事
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その1
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その2
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その3
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その4
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その6
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その7
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その8
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その9
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ライフル銃の場合、弾頭をシートする位置が命中精度に大きな影響を与えます。昔は弾頭がライフリングにタッチする位置がベストといわれていたのですが、現在は一定のクリアランス(フリー・トラベルとかジャンプとか、色々な名前で呼ばれています)をとるのが良いとされています。
しかし、ここで難問が発生します。元々ライフリングの始まる位置は銃によってすべて微妙に違いますし、たとえ同じ銃であっても使っている間に徐々に変化してきます。当然のことながら、使用する弾頭の形状によっても大きな違いが出てしまいます。つまり、たとえ同じ弾種であっても、使用する銃や弾頭に合わせて調整しなければならないというわけです。
高い精度を追求するためにハンドロードしているような皆さんは、非常に精密なゲージを使用して計測し、そのシート量を決めています。しかし、以前にも書いたとおり、私がリローディングしているのは純粋に経済的な理由(笑)。市販の弾と同じくらい当たれば満足というレベルです。というわけで、最近はホーナディが出しているこんな簡単なツールを使用しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/0d/31f66cdf4bff12edf8b1fe444712cbf5.jpg)
ご覧のように、シャフトを内蔵したゲージの先に、ダミーの薬莢が取り付けられるようになっています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/f6/1bbdb53bbe97bf3d9ec8cd72690a58f6.jpg)
このダミーの薬莢、本物の薬莢を使用して製作してあります。私は市販の物をそのまま使用していますが、自分の銃で使用した薬莢をベースに自作すれば、より正確な物が作れると思います。
ネックの部分はユルユルなので、そこに使用する弾頭を差し込みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/72/f155c86d93d57eb5c7a17994bd2a3f7c.jpg)
それを使用する銃に差し込んでシャフトを押し込み、動かなくなった位置がライフリングにタッチした位置ということになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/99/b4ca2db8c77e381609fd3e2e2d035a8b.jpg)
次に側面のネジを締め込んでシャフトの位置を固定し、ゲージを抜き出します。このとき、弾頭は銃身の中に残ってしまうので、銃口側からナイロンのロッドなどを入れて押し出します。そして再度弾頭をゲージの薬莢に装着して全長を測れば、ライフリングにタッチしたときの全長が分かるというわけです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/0f/398984083f830ed22f525b9f4666f646.jpg)
正確に計るためのアダプターもありますが、私はノギスで直接計ってしまいます。
弾頭をシートするときに使用するシーティング・ダイは、シート量を微調整できるようになっているので、タッチした位置から一定のクリアランスがとれるように調整します。クリアランスの適正値は弾種はもちろん、弾頭や使用する火薬の種類や量などによっても異なりますが、一般的には0.020~0,040インチの範囲内のどこかで最良の結果が出ることが多いようです。私の場合は安全のためにやや多めのクリアランスをとるようにしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/06/bd2f8a5796a2b21210454b3d6314161e.jpg)
シーティン・・ダイをプレスに装着し、弾頭を装着します。最初は何度も確認しながら適正値になるように微調整します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/3e/d8ab45393995d004e970a2297f0624e8.jpg)
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はい、できあがり。完成した弾はすべて全長と重量を再チェックします。法規で1日に製造できる数は100発以内なんで、大した手間じゃありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/95/aac9d48ab925e74b570bdbf535f021d1.jpg)
最初は“こんなアバウトな作り方で大丈夫か?”と思ったものの、実際には市販の競技用の弾と比べて遜色ない精度が出せました。
前述のように、私は“ハンドロードで究極の精度を追求する”といったことにはあまり興味がありません。でも私はビンボーなんで、とてもじゃありませんが高価な市販の競技用の弾を買うのは無理。これから先もコツコツ弾を作り続けることになるんだろうなぁ・・・・・・
■関連記事
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その1
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その2
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その3
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その4
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その6
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その7
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その8
趣味の弾作り? ハンドロード(リローディング)の話 その9
私で分かるようなことでしたらお答えいたしますよ。ご質問は何でしょうか?。
半谷
アドレス入りのご質問を頂きましたが、匿名の方に関しましては、当方から直接メールを差し上げることはいたしておりませんので、こちらにて回答させて頂きます。
>>半谷様のように撃てる短筒等は相場的にいくら位で取引されているのでしょうか?
流通している絶対数が非常に少ないので、いわゆる“相場”という物はありません。また、古式銃の場合は “撃てる” = “勝てる” ではありません。
私も散々苦労して探し回りましたが、最初の一挺目を手に入れるまで4年も掛かってしまいました。しかもその銃はあまり射撃に適していなかったので全く勝てず、実際に勝てる銃を手にできたのはそのさらに4年後のことでした。
今までに自分なりに十分に吟味したつもりで12挺の短筒を購入したものの、レストシュートで満点が出せる精度のあった銃はたった3挺。しかも1挺は重い上にバランスが悪く、片手撃ちでは使えない銃でした。
価格に関してはヤフオクで25万円位で落札し、数万円の整備でそこそこ使えるようになった銃もありますし、65万円で購入して全く使い物にならなかった銃もあります。
一般論としては、国際大会で入賞できるレベルの短筒を手に入れようと思ったら、ブライカーやグリュンネルと同じくらいの予算は覚悟した方が良いと思います。ただし、短筒は現代銃のように型落ちすることがないので、良い状態さえ維持していれば、ほとんど損をせずに手放すことが可能です。
>>半谷さんがお店から購入しているあの弾は大体いくら位しますか?
一発60円でしたが、残念ながら現在は既に製造されておりません。自分で鋳造すれば、10円以下なのですが・・・。また撃つのに時間が掛かるので、一日50発以上練習する方は希です。
>>始める迄に どれくらい予算が必要なものですか?
銃以外に必要な物は、スポッティング・スコープ、弾を込めるのに使うロッド、火薬を入れる樹脂製の試験管とそれを立てる台、火縄等々大した物はないので、せいぜい数万円の範囲だと思います。
ただし短筒を撃つためには長筒の初段以上が必要なので、いきなり短筒から始めることは出来ません (AP等の片手系である程度の実績がある方には特例が認められることもございます) 。
>>射撃場の練習で撃つ場合 射撃場のある警察署で許可とるのですか?その場合は 直ぐに降りるのでしょうか?
火薬の購入に関しては一般の装薬銃と同じく居住地の所轄警察、消費の許可に関しては射撃場のある場所の所轄警察となります。千葉や栃木は基本的に即日交付ですが、神奈川は即日ではなかったように記憶しています。
>>回答しにくい事もあるかと思いますので 下記アドレスに返信いただけると助かります。
お金のことを含めて全部正直に書くようにしているので、回答しにくい事は何もありませんよ (笑) 。申し訳ございませんが、前述の通り、匿名の方からのご質問に直接メールを差し上げて回答はいたしておりませんが、疑問点がございましたらお気軽にご質問ください。
アドバイスありがとうございます。大変良くわかりました。今後もっと勉強して行きたいと思います。
良い物を探して 何時か参加出来るよう検討してみます。
最後に アドレスの後ろに 加盟地域と名前入れて書き込んだはずですが 消えていたかもしれません。大変失礼いたしました。
ISSF系の射手の方は大歓迎ですので、是非ご検討ください。
私を含め、短筒の射手はAP経験者が少なくありませんが、片手系の経験が無い方でも大丈夫ですよ。
半谷
はじめまして。
ひょんな事からライフル射撃を始めたターボぅと言います。
佐賀ラの姉Kさんからこちらのブログを紹介して頂いて拝見、
姉Kさんの目論見通りにズブズブと射撃にハマり込んで
気が付けば大口径ライフルの道に迷い込んでしまいました(^^;;
ご教授頂きたい点がありまして、
弾の長さを決める為に使われてあるホーナディの赤い棒ですが、
商品名は何と言う商品なのでしょうか。
宜しくお願い致します。
ご存じかもしれませんが、姉Kさんとは今から43年前!、インターハイで和歌山に行ったとき同室になったのがきっけかけで知り合ったんですよ。日大に進んでナショナルチームに入ったYさんも一緒でした。あの頃は、まさかこの齢になるまで射撃を続けているとは思ってもいませんでしたよ(笑)。
お尋ねのツールの件、名称はHornady Lock-N-Load OAL Length Gaugeです。下記にメーカーのページを張っておきますね。
https://www.hornady.com/modified-cases#!/
私は下記のBROENELLSから通販で買いました。
https://www.brownells.com/reloading/measuring-tools/bullet-seating-depth-tools/length-gauge-prod70272.aspx
もし何かご不明の点がありましたら、遠慮なくご連絡ください。
半谷
ご指南頂いていたのにお礼が遅れて大変失礼致しました。
ご教示頂きましたBROENELLSのサイドですが、海外サイトだったので躊躇しておりました。
しかし、アレやコレの自作ツールなどでチャレンジしてましたが、
どうしても弾全長の調整に限界が(汗)あって空薬莢を曲げる事3発分・・・
先ほど思い切ってポチっとオーダーしてみました。
アドレスの記載が間違ってるかも知れませんが無事に届いてくれるよう祈ってます(^^;;
まずはお礼まで
年末はクリスマス関連の荷物が増える時期なので通常より多少時間が掛かるかもしれませんが、無事に届くとよいですね。
もし何かわからないことがございましたら、遠慮なくお尋ねください。
半谷