少し以前の話ですが、ライフル射撃場で同世代の皆さんと話していて、それまでに使ってきた射撃シューズの話題になりました。しかし、私がナイキの射撃シューズを持っていると話したところ・・・その場の誰一人、その存在すら知りませんでした(笑)。やっぱりそうだよなぁ。そんなもの、見たことも聞いたこともないのが普通だよなぁ。というわけで、今回は幻の?ナイキの射撃シューズのお話です。
私が初めて射撃シューズを買ったのは高校3年生の時のこと。今でこそマストな装備の一つになっていますが、当時の高校生では使っている選手はまだまだ少なかったんですよ。その頃は事実上プーマとアディダスの二択だったので、私はサッカーのスパイクでも愛用していたアディダスを選びました。それに大きな不満がなかったこともあり、その後、AHG、クスターマン、サワー、クリスピー、クルト、コラミ等々が登場した時も買い替えようという気は置きませんでした。しかし・・・
・・・2006年のMLAIC世界選手権の翌年のこと、ある方(内緒!)からメールが届きました。曰く、「2008年の北京オリンピックのUSAチーム用として、ナイキが全く新しいコンセプトのライフル射撃用シューズを開発しているんだけど、もし興味があるなら君にも送るからサイズを教えて」とのこと。もちろん拒否する理由なんか全然ありません。というわけで届いたのがこのシューズでした。
このシューズには “Simadi” という名前が付いていました。その当時は調べてみてもどういう意味か全く分からなかったのですが、このブログを書くために再度調べてみたら、ギリシャ語で “ターゲット” という意味だということが分かりました。
ソールにはカーボンファイバーのプレートが入っていて常にフラットな形状を保ち、床面に密着するように中央に凹部が設けられています。これによって、立射のときには吸盤の様に床に張り付き・・・ません(笑)。
北京オリンピックのUSAチーム用ということか、内側には誇らしくUSAの文字が入っていました。そしてさらに良く内側を見たら・・・
・・・“SAMPLE NOT FOR RESALE” の文字が!。メールにも転売するなと書かれていたけど、元々売り物じゃなかったんですね。
生産が中国ですし、 "LOOKSEE SAMPLE" と書かれているので、さすがに純然たる開発用のプロトタイプという訳ではなく、どうやら市場の反応を見るための展示用サンプルとして小量生産された物を回してくださったようです。
メールにはライフル射撃用シューズと書かれていたので、てっきり1足だけだと思っていたら、届いた荷物の中にはもう一つ箱が入っていました。その箱の中身はこれ、ピストル競技用のシューズでした。私が両方撃つということはご存じだったので、こちらも送ってくださったんですね。
ソールのデザインなどはライフル用と同じです。軽いけど、カチッとした造りです。
やはりこちらも "SAMPLE NOT FOR RESALE" でした。これらの射撃シューズ、もちろん日本では販売されていませんし、アメリカ国内でもどの程度の数が出回ったのか?見当もつきません。ピストル用はこれとはソールのデザインが全く異なるタイプが少数市販されたようですが、ライフル用はネット上の情報にもほとんど登場しないので、もしかしたら実際には市販されないままで終わってしまったのかもしれませんね。
正直な話、ライフル射撃用はアディダスの方がずっと使い易かったんで国内戦ではそちらを使い続けていたんですけど、使っている様子を見せたかったので2008年のMLAIC世界選手権に持って行ったところ、3大会連続でのメダル獲得に貢献してくれました。これらの射撃シューズ、残念ながらレギュレーションの変更でISSFの公式競技での使用は出来なくなったものの、そちらではもうプローンしか撃たなくなったこともあり、現行ルール対応の射撃シューズはまだ購入していません。
私が初めて射撃シューズを買ったのは高校3年生の時のこと。今でこそマストな装備の一つになっていますが、当時の高校生では使っている選手はまだまだ少なかったんですよ。その頃は事実上プーマとアディダスの二択だったので、私はサッカーのスパイクでも愛用していたアディダスを選びました。それに大きな不満がなかったこともあり、その後、AHG、クスターマン、サワー、クリスピー、クルト、コラミ等々が登場した時も買い替えようという気は置きませんでした。しかし・・・
・・・2006年のMLAIC世界選手権の翌年のこと、ある方(内緒!)からメールが届きました。曰く、「2008年の北京オリンピックのUSAチーム用として、ナイキが全く新しいコンセプトのライフル射撃用シューズを開発しているんだけど、もし興味があるなら君にも送るからサイズを教えて」とのこと。もちろん拒否する理由なんか全然ありません。というわけで届いたのがこのシューズでした。
このシューズには “Simadi” という名前が付いていました。その当時は調べてみてもどういう意味か全く分からなかったのですが、このブログを書くために再度調べてみたら、ギリシャ語で “ターゲット” という意味だということが分かりました。
ソールにはカーボンファイバーのプレートが入っていて常にフラットな形状を保ち、床面に密着するように中央に凹部が設けられています。これによって、立射のときには吸盤の様に床に張り付き・・・ません(笑)。
北京オリンピックのUSAチーム用ということか、内側には誇らしくUSAの文字が入っていました。そしてさらに良く内側を見たら・・・
・・・“SAMPLE NOT FOR RESALE” の文字が!。メールにも転売するなと書かれていたけど、元々売り物じゃなかったんですね。
生産が中国ですし、 "LOOKSEE SAMPLE" と書かれているので、さすがに純然たる開発用のプロトタイプという訳ではなく、どうやら市場の反応を見るための展示用サンプルとして小量生産された物を回してくださったようです。
メールにはライフル射撃用シューズと書かれていたので、てっきり1足だけだと思っていたら、届いた荷物の中にはもう一つ箱が入っていました。その箱の中身はこれ、ピストル競技用のシューズでした。私が両方撃つということはご存じだったので、こちらも送ってくださったんですね。
ソールのデザインなどはライフル用と同じです。軽いけど、カチッとした造りです。
やはりこちらも "SAMPLE NOT FOR RESALE" でした。これらの射撃シューズ、もちろん日本では販売されていませんし、アメリカ国内でもどの程度の数が出回ったのか?見当もつきません。ピストル用はこれとはソールのデザインが全く異なるタイプが少数市販されたようですが、ライフル用はネット上の情報にもほとんど登場しないので、もしかしたら実際には市販されないままで終わってしまったのかもしれませんね。
正直な話、ライフル射撃用はアディダスの方がずっと使い易かったんで国内戦ではそちらを使い続けていたんですけど、使っている様子を見せたかったので2008年のMLAIC世界選手権に持って行ったところ、3大会連続でのメダル獲得に貢献してくれました。これらの射撃シューズ、残念ながらレギュレーションの変更でISSFの公式競技での使用は出来なくなったものの、そちらではもうプローンしか撃たなくなったこともあり、現行ルール対応の射撃シューズはまだ購入していません。