博士取得後、既卒での就職活動の中で大学の助教に3件応募した。この手の受験記というものは少ないので、ここに簡単にまとめたいと思う。大学・高専の助教に関する大まかな受験記録は、この記事を参照してもらいたい。
(1) 関東地方の国立大学Aのテニュアトラック助教
初めて大学・高専の公募に応募したところになる。書類選考通過後、メールで連絡をいただいた。
面接内容
- これまでの研究内容、着任後の計画、教育の抱負に関してプレゼンテーション30分
- 質疑応答30分
質問内容(思い出せる範囲)
- 志望動機
- これまでの研究内容に関する既存研究の違い(公聴会で聞かれそうな既存研究との比較)
- 着任後の研究計画で、研究の実行可能性
- 大学院生の指導経験があるか
- 一部英語での面接(質問者、申請者共に英語で話す)
書類選考通過後の1週間後、初めての大学ポストでの面接ということもあり、準備不足が露呈しところどころ満足な回答をすることができなかった。審査員にかなり突っ込まれることもあり、詰めの甘さが目立った。不採用になって当然といったところか。面接の途中で、英語で受け答えをする部分があったが、予想だにしておらずとても戸惑った。大学院によっては英語で講義することもあるため、常日頃の英語力の練成は必須だろう。
(2) 関東地方の公立大学Bの助教
大学としては2校目で、書類選考通過後、電話で連絡をいただいた。
面接内容
- 面接時間は20分
質問内容(思い出せる範囲)
- これまでの研究内容
- 着任後の研究計画で、研究の実行可能性
- もし担当科目を持つことになったら、どんな内容か
- 課外活動の経験など
- 民間での就業経験はあるか
受験した大学の特色柄、民間での就業経験がなかったのが大きいかもしれない。また、今後の研究内容でアイデアの新規性を完結に述べれなかったのは反省点だった。説明し始めたところで、説明を遮られた。準備不足が露呈したと思う。
(3) 関東地方の国立大学Cのテニュアトラック助教
大学としては3校目で、書類選考通過後、メールで連絡をいただいた。
面接内容
- これまでの研究内容、着任後の計画、教育の抱負に関してプレゼンテーション50分
- プレゼンテーションの後、質疑応答は30分
質問内容(思い出せる範囲)
- これまでの研究内容
- 現在の研究の今後の発展性
- 着任後の研究計画で、研究の実行可能性
- 大学院生の指導経験があるか
- もし担当科目を持つことになったら、どんな内容か
- 担当予定の科目は、授業や研究で学んだ経験があるか
- 課外活動の経験など
博士論文の公聴会さながらの発表時間であったが、あまり深入りせずに理解してもらえるよう研究内容の発表を準備した。民間企業を含め面接の回数を重ねているため想定質問や、一般的な質問に対する受け答えもそれなりにできるようになってきたところだった。担当予定の科目に関する質問がやや深入りして厳しい印象があった。これまでの研究内容や着任後の研究計画に関する質問も、過去に質問されたこともあり対策をしていたので個人的にはそつなく回答できたように思う。全体的に問題なくこなしたつもりではあったが、審査委員側に当たり障りなく流されたというところが本当のところだろうか。
大学助教の面接を3回ほど受けると、研究内容や着任後の研究計画で不足している点が段々と見えてきた。毎回、面接が終えるたびに反省点を振り返り、研究を進めたり、調査をしアイデアを整理し、次回の面接に活かすのが必要なことだろう。
参考になれば幸いです。また、吉報をいただければと思います。