京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『交渉人 真下正義』

2005-05-08 | 邦画
 事件は、「台場連続殺人事件」の1時間後から始まった!?

■監督 本広克行
■原案 君塚良一
■脚本 十川誠志
■キャスト ユースケ・サンタマリア、寺島進、小泉孝太郎、高杉亘、松重豊、甲本雅裕、遠山俊也、柳葉敏郎、水野美紀、國村隼、石井正則、西村雅彦、金田龍之介

 2003年11月24日、レインボーブリッジを封鎖して解決した「台場連続殺人事件」。 その事件直後、真下正義警視は、湾岸署の前で、報道陣に取り囲まれ、警視庁初の交渉人(ネゴシエイター)として、事件解決の経過を説明していた…。 
 あれから1年…。2004年12月24日、雪乃とクリスマス・イブのデートの約束をしていた警視庁交渉課準備室課長の真下は、その日の午後、突然、室井管理官から呼び出しを受ける。 警視庁史上、最悪の緊急事態が発生。 東京の地下鉄の最新鋭実験車両(通称:クモ)1両が何者かに乗っ取られた。 網のように張り巡らされた大都市・東京の地下鉄の盲点を突く犯行。 乗降客200万人の命が、爆走するたった1両の車両によって危険にさらされる。 犯人の狙いは、身代金なのか?それとも・・・?
そして、1年前の真下の報道陣へのインタビューを見ていた犯人が、交渉の窓口として、真下を指名してきたのだった・・・。

おススメ度 ⇒★★★★(5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★★

 なかなか見応えのある作品になっていました。 柳の下に何匹どじょうが(笑) って思いながら観に行きましたが、“踊る”シリーズのいいところを取り込み、緩急をつけたストーリー展開で観る側にスキを与えない。 
 
 織田裕二なしのユースケ・サンタマリアのキャラでどこまで観客の心を捉えられるのか、その疑問も払拭され、新たに“踊る”組でない新しい寺島進という強烈な個性のキャラを加えて、新しい味付けとなっていた。 また國村隼、石井正則という存在もストーリーに厚みを持たせている。 特筆すべきは「線引屋」役で登場する金田龍之介という重鎮の演技であり存在感である。
 “踊る”のように、織田裕二や深津絵里、またバイプレーヤーでその存在感についてはなくてはならないいかりや長介や、またスリー・アミーゴズのお笑いキャラ三人組のような強烈個性の布陣ではない。 新たに主役としてスポットの当たった「真下正義」役のユースケ・サンタマリアの力量が問われるところだったが、サブの力も得て、十分この交渉人「真下正義」を演じている。
 
 先に触れた寺島進演じる木島(警視庁刑事部捜査一課 警視、ここでは現場で体を動かす役)とキャリアの真下(警視庁刑事部交渉課準備室課長 警視)との二人のやり取りが物語の主軸になっていて、それは二人のコミカルな会話の中で少しずつお互いを認め合っていく様が面白い。 間違っても現場作業員にしか見えない、あるいはチンピラと間違いそうな寺島進と、國村隼演じる片岡(TTR総合指令室 総合指令長)にそれでも警視なのかと軽視され(笑) 、警視庁のキャリア組には見えない真下との間のギャップが面白く、また対照的な姿に味わいがある。 
 犯人が誰なのかというのは特定できなかったが、この展開ではあのラストでしかないだろう。 インタビューで犯人について伏線を引いているところもなかったので。

 今週は大きな作品公開もなかったので、この映画は非常に混んでいた。 娯楽作品としての映画としては非常に楽しめる作品なので、老若男女を問わず是非軽い気持ちで観ていただきたい作品です。 真下ワールドを満喫してください!
 ちなみにサミュエル・L.ジャクソン、ケビン・スペイシー主演で上映された『交渉人』のようなネゴシエイトは期待しないで下さいね^^

 それにしても“踊る”シリーズの色は残しつつも新たなキャラつくりを展開した今回の『交渉人 真下正義』。 今度は真下の直属の上司である室井管理官に白羽の矢が・・・。 8月27日には『容疑者 室井慎次』へと展開を移していく。 
 『容疑者 室井慎次』とは、『踊る2』の1年後、『交渉人~』で起こる地下鉄ジャック事件解決間際、その捜査を指揮する室井の携帯が鳴る。 捜査を指揮する警視庁の室井管理官が捜査ミスで逮捕され、上級公務員としての判断の可否を問われる物語だそうです。 今からとても楽しみですね~♪

 余談ですが、最近映画の本編の一部を使って「携帯電話の電源を切る」CMが、本編の始まる前に映画の予告と合わせて上映されているのですが、この映画も國村隼が「誰がこんな時に~ 電源切っとけ!」という場面が使われ、少し前から流されていたのですが、実際にこの映画の中でまるまる同様の場面があるのにはビックリしました。 他の同じような携帯電話の電源オフを促すものは多少デフォルメしてあるんですけどね(笑) ?!

 もうひとつ余談ついでに^^ いつも観るシネコンにも新入社員さんが入り、研修中の初心者マークを付けながら仕事されていました。 映画を観てエスカレーターを降りている時に、映画時間の紹介アナウンスをしている新人さんが、「え~次の上映の弥次さん金さんは~」って・・・。 「おいおい遠山の金さんも出てるんかいっ!!」って夫婦でツッコミ入れてしまいました(笑)  しっかりしゃべってねぇ~^^


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149 コメント

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いい作品でした~。 (マサ)
2005-05-08 17:58:05
ストーリーの組み立てやディテール

それに登場するキャラクター等

本当にきめ細かく作られていて

まずは、いい作品(高レベルの映画)

ということは、

すぐにわかりました。



でも、ちょっとだけ

難を言えば

タイミング悪過ぎです。



電車の暴走シーンは

どうしても、先日の

JR西日本の事故を

連想せずにはいられず

ちょっと暗くなりました。



それから

「交渉人」と「犯人」との

駆け引きがあまり

描かれていなくて

どうしても

両方の人間性や心理変化を知る

材料が、観客にとっては

少なすぎたように思います。



そんな訳で

ちょっと、のめり込めませんでした。

(期待は大きかったんですがね~。)



マサでした。
TBありがとうございました。 ()
2005-05-08 18:09:39
観たい気持ちもあるんですが、やっぱりJRの事件があったせいか非難の声も多少出てるんですね。

ちょっと悲しいかも・・・。

フレッシュですね (ともや)
2005-05-08 18:13:54
こんにちは、cyazさん

新入社員フレッシュですね>弥次さん金さん



それにしても國村隼さんは「海猿」や「ローレライ」など、存在感のある役者さんですよ。

あそこの\0TTR総合指令室を舞台にしたスピンオフ「TTR総合指令長 片桐文彦」って映画も観てみたいですよ(笑)。

不正隠蔽を働くTTR上層部と闘う片桐さんのお話。



こんな映画を作って、民衆をスッキリさせるのも大衆芸能の役割だと思うんです、ともやは。

TBありがとうございます(^^) (chihaya)
2005-05-08 18:22:05
脇役がいい味出していたと思います。

特に寺島さんがよかった。

たしかに今の時期にこの作品上映は微妙ですよね(--;)

作品的には気に入ってますが。

携帯の電源切るCM、國村さんのがあるんですか!?

観てないです(><)
Unknown (mary)
2005-05-08 18:50:05
TBありがとうございます!

今回は、確かにスリアミも出てなかった…ですね。湾岸メンバは3人。

そんな中でもちゃんと成立する踊るってスゴイと思います。

けど、やっぱり電車に関しては気になってしまいます・・・。時期が違ったら、もっと皆に好かれる映画なのにな!



こちらからもTBさせていただきますね♪
毎度です! (うぞきあ)
2005-05-08 18:58:05
いつもありがとうございます。

今回は、"交渉"が柱ですが、犯人との交渉は謎解きに終始し、逆に、木島警視、片岡総合司令長、アリキリ石井広報担当への社内営業(交渉)?がうまくいってましたね。相変わらず、雪乃さんへの交渉は下手ですけど・・・・。
こんにちわ! (lavender)
2005-05-08 19:13:27
TBありがとうございます!



色々意見はあるようなんですが、私もこれは事件の経過を楽しませる作品なのであって、犯人探しが目的ではないのではないかと思いました。



國村さん、寺島さんが秀逸!!
Unknown (Lyri)
2005-05-08 19:16:03
TBありがとうございました。

面白かったですね。8月の室井さんも楽しみです。
TBありがとうございました ()
2005-05-08 19:37:30
真下正義よかったです!

やっぱりこの作品は寺島さんのキャラが印象深い分

ユースケさんのマジメキャラが引き立ってましたね。



「容疑者 室井慎次」にも期待がかかります(*^_^*)
こんばんは~。 (ナナミ)
2005-05-08 20:09:36
トラバありがとうございます。

「容疑者 室井慎次」は私も楽しみにしています。

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