京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『青い鳥』

2008-12-15 12:30:34 | 邦画

 

 
□作品オフィシャルサイト 「青い鳥
□監督 中西健二
□原作 重松 清(「青い鳥」新潮社刊)
□脚本 飯田健三郎 / 長谷川康夫
□キャスト 阿部 寛、本郷奏多、太賀、鈴木達也、重松 収、岸 博之、
       井上 肇、山賀教弘、中帆登美、伊藤 歩

■鑑賞日 12月7日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 この映画を観たいと思ったのは僕の好きな重松清氏の原作だったことと主演が阿部ちゃん
 だったこと。 映画化されるという話を聞いたとき、まず主人公である村内先生を
 阿部ちゃんがやるということで原作を読み始めた。 過去に何作か重松作品が映画化
 されているが、(・・・そういえば「流星ワゴン」はどうなったんだろうか?)
 正直期待に沿う作品が出来ていたとは思えない。

 原作は8編の短編から構成されている。 そのうちの一つがこの「青い鳥」だ。
 原作(
「青い鳥/重松清」)を読んだときの感想としてはこの作品より他の作品の方が
 面白いと思ったのだが、重松氏がそれまでに書かれた自身の経験を踏まえ、静かに
 メッセージしてきたテイストは決して損なわれては居なかったと思う。 しかしながら、
 現代の中学生がこれを観たとき、どんな感想を持つのか、そのほうが興味深いドキュメントに
 なるのではないだろうか。

 主人公である イジメがあったことは青い鳥という意見箱や、反省と言う名のレポートなどで、
 生徒も教師も事実を事実と受け止めない間違った解釈で流してしまっている。 そこに
 村松先生が臨時教師として入ったおかげで、何が重要なことかを自ら生徒たちにも
 教師たちにもわからせようとする。 彼は吃音である。 そのためカ行とタ行、そして
 濁(半濁)音がドモってしまう(かつて重松氏も自身その経験があるそうだが)。
 吃音ゆえに彼は短いが伝えたい言葉を選んで、本気で言葉を伝えようとする。
 それは本気で伝えなければ相手に伝えわらないし、本気で受け止めることもできないからだ。
 イジメだけに捕われず、彼は自分がしたことには自分が最後まで責任を持つべきだと教える。
 今回のイジメに対しても決してイジメた人間はそれを忘れてはならないことだと、
 イジメによって転校した生徒の机と椅子を元に戻し、毎朝声をかけるのである。

 そういった行為が果たして効果があるのかどうかはわからない。 しかしながら教師が
 最低限出来ることは、いつも生徒のそばに居てやることだという。 イジメはそこにひとり
 ぼっちを作らないこと。

 阿部ちゃんは今までにない演技で、静かながら力強い演技をしている。 これは中西監督が
 長回しで阿部ちゃんの表情を追った成果だと思う。 また一度だけイジメにかかわったことに
 今でも葛藤を続ける生徒役を本郷奏多が演じている。
 その微妙で繊細な揺れを彼も上手く演じていた。

 しかしながら、本来重松氏が伝えたいことを、そのまま表現できていたかというと、やや
 イメージが膨らんでいないような気がして、重松ファンとしてはやや期待はずれな感も
 あった。

 話がずれてしまうが、僕の友人の子供が先日担任の先生と喧嘩して登校拒否になった
 ことを聞いた。 その友人は会社を辞めたそうだ。 暫くは子供の面倒を見て主夫に
 徹するとのこと。 そんなことが身近にあって・・・。 村内先生に3学期はその担任の
 変わりに行ってほしいような・・・。 いじめが問題ではなくて、小学生を相手に売り言葉に
 買い言葉で喧嘩するような先生はあまりにも未熟というか、未完成というか・・・。

『映画・DVD』 ジャンルのランキング
コメント (16)   トラックバック (25)   この記事についてブログを書く
« キルフェボン | トップ | 『特命係長 只野仁』 »
最近の画像もっと見る

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いじめ (mogu881)
2008-12-15 15:22:43
昔もいじめはあったんでしょうが、今は子供が教師に対して大きな態度を示しますね。言葉使いも乱暴で、きつい感じを受けます。友達感覚といえばいいのか、先生に対して尊敬の念がないんでしょうか。
小学校の学校開放の参加日などにたまに出かけると先生が子供に気を使っているのを感じることがあります。
若い先生はまた違う感じなのかもしれませんが、先生も大変なんでしょうね。この映画見てみたいです。
TBをよくしてくださりありがとうございます。
また知らない所によく行ってらっしゃるので、参考にさせていただきます。ありがとうございました。
原作も~ (cyaz)
2008-12-15 19:25:30
mogu881さん、コメントありがとうございますm(__)m

>今は子供が教師に対して大きな態度を示しますね。言葉使いも乱暴で、きつい感じを受けます。友達感覚といえばいいのか、先生に対して尊敬の念がないんでしょうか。
尊敬なんて言葉が聞けなくなって久しいですね><

>先生が子供に気を使っているのを感じることがあります。
というよりはその先のPTA父兄に対してでしょうね(笑)? 僕の友人の校長は本当に大変だって言ってますよ。最近低レベルのマスコミの目もありますから・・・。

>若い先生はまた違う感じなのかもしれませんが、先生も大変なんでしょうね。この映画見てみたいです。
原作もいいのでぜひ~
はじめまして (shimikotoshiori)
2008-12-15 23:38:21
TBありがとうございました。
いい作品でしたが、原作ファンの方からすると、
深みなどに物足りなさがあるのですね。
それだけ、内報するものが大きい作品なのですね。

流星ワゴン、劇団銅鑼の舞台で観ました。
こちらもファンの評価はわかりませんが、
とってもよかったです。
こんにちは (fujisan)
2008-12-16 09:13:11
TBありがとうございました。
いい映画だと思いますが、そのまま受け取りのではなく、何が含まれているかを考えなければいけない映画でしたね。
重松文学、考えさせられますからね。
こんにちは~ (hito)
2008-12-16 09:59:53
映画も悪くなかったんですけどね、ちょっと物足りなさも感じてしまいました。
原作は連作で、全て通して伝わってくるものがあったので、表題作だけを映画化ということも原因だったのかな~

原作で一番好きだった「ハンカチ」で続編見てみたいです。
舞台~ (cyaz)
2008-12-16 12:31:29
shimikotoshioriさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>いい作品でしたが、原作ファンの方からすると、
深みなどに物足りなさがあるのですね。 それだけ、内報するものが大きい作品なのですね。
確かに原作と比べてしまうとイマイチ感はぬぐえませんね・・・。

>流星ワゴン、劇団銅鑼の舞台で観ました。 こちらもファンの評価はわかりませんが、とってもよかったです。
ほうほう舞台で。 なかなか舞台化も難しそうですが、観てみたいですね~
メッセージ~ (cyaz)
2008-12-16 12:33:25
fujisanさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>いい映画だと思いますが、そのまま受け取りのではなく、何が含まれているかを考えなければいけない映画でしたね。 重松文学、考えさせられますからね。
そうですね~ 原作よりメッセージするもの自体が弱い感じもしましたが。
何話目かに~ (cyaz)
2008-12-16 12:36:23
hitoさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>映画も悪くなかったんですけどね、ちょっと物足りなさも感じてしまいました。
原作を読んだ方はきっとそうでしょうね~
僕もそうでしたから(笑)

>原作は連作で、全て通して伝わってくるものがあったので、表題作だけを映画化ということも原因だったのかな~
何話目かにリンクしてればもっと良かったと思えます。

>原作で一番好きだった「ハンカチ」で続編見てみたいです。
一話目でしたね^^
子供に限らず、 (sakurai)
2009-01-11 22:35:53
人にとって一番大切なのは、居場所と、一人でもいいから自分を分かってくれる人・・・。
そのことをわかる教師でありたいと思って、20数年やってきましたが、いまだやり遂げているかわかりません。
そんな半端な教師としての立場から見たり、ちょうど中2に息子がいるので、その辺の立場から考えてたり、とってもキテしまいました。
息子に見せようとも思ったのですが、あまりにらしくて、見せれませんでした。
そんなこんなの思いがないまぜになって、非常に複雑に見たのですが、見てよかったぁと感じられたのは、よかったです。
ここは、原作読まんといけませんね。
原作は~ (cyaz)
2009-01-12 10:20:10
sakuraiさん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

>そのことをわかる教師でありたいと思って、20数年やってきましたが、いまだやり遂げているかわかりません。
そっか、sakuraiさんは教師さんだったんですね?

>そんな半端な教師としての立場から見たり、ちょうど中2に息子がいるので、その辺の立場から考えてたり、とってもキテしまいました。
なるほどなるほど。

>そんなこんなの思いがないまぜになって、非常に複雑に見たのですが、見てよかったぁと感じられたのは、よかったです。 ここは、原作読まんといけませんね。
原作は短編作品のうちの一つですが、映画より膨らませる部分が多いですね。

コメントを投稿

邦画」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

25 トラックバック

青い鳥/阿部寛、本郷奏多 (カノンな日々)
今年三作目の公開となる重松清原作映画です。シリーズ物は別にして私の本棚に一番多く並んでるのがたぶん重松清さんの作品です。ただ、基本的には少年少女が主人公の作品が好きなので大人が主人公の作品はまだあまり読んでいなくて、この原作も未読だったのでとても楽しみ...
映画『青い鳥』 (健康への長い道)
僕の仕事は不定休なので、どうかすると週休1日になることがあります。残りの休みは別の週に廻すわけですが、週に1回の休日となると、なんとなくその日は忙しくなってしまいます。 で、今日は9:30頃に起きてシャワーを浴びて、コーヒーを沸かし(時間がな...
青い鳥 (日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々~)
重松清の連作短編集、「青い鳥」の中から表題作を映画化した作品。原作は未読です。 東ヶ丘中学校2年1組。休職中の担任の代理として竹内先生が赴任してきます。竹内先生には吃音があり、上手く喋れません。そんな竹内先生の姿に生徒たちは苦笑しますが、竹内先生のある...
『青い鳥』 (阿部寛の秘密)
... 「 青い鳥 」 □監督 中西健二 □原作 重松 清(「青い鳥」新潮社刊)...
青い鳥 (ケルトの夢)
重松清原作、阿部寛主演、中西健二監督。なんとなく観てみたくなりました。それほど好みなジャンルではないので、映画館で観ておかないともう観ないかも?とも思って。静かな、多くを語ろうとしない、いい映画でした。大きな事件も起こらない。事件はすでに起こった後。病...
試写会「青い鳥」 (流れ流れて八丈島)
今日は有楽町のよみうりホールで試写会「青い鳥」をこれから観ます。このホールはアクセスもいいし、喫煙所も館内にあるし、好きな試写会場です。あー、これで日曜当直の明け&代休の連休も終わりかぁ!映画のことは、面白かったら後ほどアップします。【追記】映画上映の...
映画「青い鳥」 (JAZZと映画・本)
最近「重松清」さんの作品が映画になっている。 先日見た「その日のまえに」もそうで
映画 『青い鳥』 (いつか どこかで)
映画『青い鳥』を見てきました。
『青い鳥』 (小さな花ひとつ)
ブログでもエントリした重松清さん著書の『青い鳥』が映画になったことを聞き、さっそ
青い鳥☆独り言 (黒猫のうたた寝)
重松清原作で、もう一本・・・気になってたのは『青い鳥』ちょうど時間が合ったので昼ごはん後がちょっとだけ気になったけど鑑賞してきました。しあわせは、すぐそばにあったんだ・・・っていうのはメーテルリンクなんですけど。青い鳥と名付けられた投書箱に入るのは紙屑...
青い鳥 (まぁず、なにやってんだか)
昨日は、よみうりホールの「青い鳥」の試写会に行ってきました。普通の上映会だと思ったら、舞台挨拶有り!でした。 ゲストは若手イケメン俳優の本郷奏多さんと、メジャーリーガー岩村明憲選手でした。本郷奏多さんのハニかむこと、ハニかむこと。インタビューされても考...
本郷奏多 岡本玲関連 最新トピック (本郷奏多 画像・動画 最新情報ブログ)
動画広告:まきちゃんぐ「さなぎ」PV公開中3rdシングル「鋼の心」は、重松清の同...
青い鳥 (Thanksgiving Day)
映画「青い鳥」を観てきました!! この映画は、映画館で何度か予告編を観てるうちに、すごく観たい度が高まってきたんですよ。 予告編の『すべての中学生とかつて中学生だったすべての大人に贈る物語」という言葉に惹かれて、前売り券を買っちゃいました。 その前売...
「青い鳥」 (みんなシネマいいのに!)
 おそらく70年代なら桜田淳子(B80-W58-H84←「病院坂の首縊りの家」出
青い鳥 (迷宮映画館)
ううう、重い・・・・。
青い鳥 (いつか深夜特急に乗って)
製作年:2008年 製作国:日本 監 督:中西健二 いじめと
「青い鳥」が示す「反省しない日本」 (映画と出会う・世界が変わる)
「青い鳥」の中に出てくる反省文のエピソードは、この国における反省のあり方を見事に言い当てている。反省文というものは、その真に反省すべき人の為ではなく、「このように反省しています」というポーズを示す為のものであるということだ。つまり、それは反省したという...
青い鳥 (ジャスの部屋 -映画とゲーム-)
映画「青い鳥」の感想です
青い鳥 (オモヒノママニ)
いじめがテーマの重い内容でしたが、心にずしんと響いてくる良い作品でした。 人間にとって、大切なものは何か?そんなことをずっと考えながらスクリーンをみつめてました。本気で何かと向き合って、本気で誰かと話し合って、ちゃんと物事を突き詰めて考えているだろう...
青い鳥 (にわうたぶろぐ)
 観に行ったのは先月なのに感想は今頃になって書くという。  というのも、非常に感想を付け難い作品だったからです。
「青い鳥」 小説>映画でした・・・ (ポコアポコヤ 映画倉庫)
原作を以前読んですっごく良かったので、映画はどういう風になってるのかな?って楽しみにしていました。
「青い鳥」 (心の栄養♪映画と英語のジョーク)
静かで、そして胸に堪える映画でした
阿部寛 本郷奏多 伊藤歩 / 青い鳥 (中川ホメオパシー )
ワケもなく裸の付き合い どうも。 ギャグ漫画ゲリラ・中川ホメオパシーの竹内電気担当、ブロッケンです。 重松清原作の映画『青い鳥...
青い鳥 (えいがの感想文)
2008年 監督:中西健二 出演:阿部寛    本郷奏多    伊藤歩 大人って、子供のことを本気で理解しようとしないものなんでしょうか。 「青い鳥」という箱を設置すれば、いじめは防げると思ってる教師や、 我が子はいじめと関わりがないと信じきっ...
映画評「青い鳥」 (プロフェッサー・オカピーの部屋[別館])
☆☆☆★(7点/10点満点中) 2008年日本映画 監督・中西健二 ネタバレあり