□作品オフィシャルサイト 「マイ・バック・ページ」
□監督 山下敦弘
□脚本 向井康介
□原作 川本三郎
□キャスト 妻夫木 聡、松山ケンイチ、忽那汐里、中村 蒼、韓 英恵、長塚圭史、あがた森魚、三浦友和
■鑑賞日 6月5日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)
<感想>
妻夫木 聡に松山ケンイチとくれば、女性ファンには垂涎物なのだろうが、
その内容はただただ社会派の重いものであったかも。
正直なところ、この時代(1969~1972)のベトナム戦争や国内の学生運動は、
TVニュースで知る限りのものだったが、それでも大学に入学した当時は、キャンパスの
一部にまだバリケードの名残りやヘルメットが転がっていた記憶が残っている。
幸い、立地的な事情(笑)で派手に学生が騒ぐことはなかったのだが・・・。
雑誌記者・沢田(妻夫木 聡)と、梅山と名乗る男(松山ケンイチ)の血気盛んな若者同士が、
学生運動を背景として、取材する側と取材される側のそれぞれの立場から、
彼らなりの駆け引きし合い、また周囲の先輩(大人)たちの力やコネクションを使い、
自らの立ち居地を模索する。
理解しようとあがく傍ら、同じ視点に立てないジレンマと、同世代を生きる葛藤と、
大人社会とのズレを感じながらも、やがて真実を見なければ(書かなければ)ならない局面で、
互いの立ち居地に疑問や挫折を感じないわけにはいかない。
微妙な言葉の綾や、意味深な言葉のキャッチボールの奥で、
互いがはっきりとその置かれた位置の違いを認識し、それぞれの人生の岐路に差し掛かってしまう。
「真実」を突き詰めることがこと果たして良いことなのかどうかはわからない。
少なくとも言葉の暴力は暴力には違いないが、血を流すこと、人を傷つけてしまうことにおいて、
当時TVニュースで「何なんだろうなぁ、この連中のエネルギーの矛先は?」って呟いていた自分のことを思い出した。
ただ・・・
今でいうそこにケミストリーが生れるかどうかはわからないが、この当時の若者が、
自分たちなりの考えと思想を持ち、それぞれがディベートに明け暮れる日々と時間は、
学生運動をしていなくても日常感じられたものだ。
少なくても他愛の話で日々流されている若者たちよりは、芯がしっかりしていたような気がする。
妻夫木クンも松ケンも上手い味のある役者に変貌しつつある。
そんな途上の作品で、彼らの今後の礎としたら、この映画は彼らに今後、いい影響を与えてくれたことだろう。
ただ、映画としては山下敦弘監督らしさが少しなかったかも。
全然内容は違うけど、セピアな映像の中にあおいチャンの出てた『初恋』をダブらせてしまった。
思えば3億円事件も60年代後半の事件だった。
拙ブログにトラックバック賜りましてありがとうございます。
すみません、トラックバックがダブってしまいました。お許しを…。
m(_ _;)m
いいにつけ悪いにつけ、一生懸命に何かに励む濃い世代なのですねw
私は、団塊世代の学生さん時代をよく知らなくて…。当たり前ですが(笑)映画を見ていて思いましたが、
あの無鉄砲な行動を支援する社会が理解できなくて…。
今では警官とやり合う団体はまずいませんね。
(-ω-;)ヽ
ではでは
失礼いたしました。
>すみません、トラックバックがダブってしまいました。お許しを…。
いえいえ、ノープロブレムですよ^^
>いいにつけ悪いにつけ、一生懸命に何かに励む濃い世代なのですねw
そうですね(笑)
本気で議論を闘わせていた頃ですね!
>当たり前ですが(笑)映画を見ていて思いましたが、あの無鉄砲な行動を支援する社会が理解できなくて…。
ま、今でもそういう部分は残っていますよ。
ただそれにぶつかっていく人がいないだけで(笑)
>今では警官とやり合う団体はまずいませんね。(-ω-;)ヽ
確かに(笑)
成人式で暴れるアホくらいっしょ。(わわわわわ)
誰がなってもいっしょやんかって
政治に無関心で
選挙にもいかないオトナたちに比べれば
学生運動であれ、青二才のジャーナリストであれ
ずっとまし。
でもな~、どう考えたって
政治犯じゃなくて殺人犯で
それにこれっぽっちの懺悔もないうえに
僕じゃなくて○○がっていう
取り調べでの発言はもう怒り以外のなにものでもなくて。
この時代の、とある青年ふたりの有り様を描いたという意味では
ブッキーも松ケンもいい演技してたと思うんですよ。
ただ、好き嫌いだけいうたら
主人公を好きになれなかったというだけで
レビュースルーすなって。(滝汗)
>今、警官とやりあういうたら成人式で暴れるアホくらいっしょ。
ですなぁ(笑)
媚びる市長が歌歌ったりして(爆)
>選挙にもいかないオトナたちに比べれば
学生運動であれ、青二才のジャーナリストであれずっとまし。
うっ、痛いとこ付くなぁ(笑)
>これっぽっちの懺悔もないうえに僕じゃなくて○○がっていう取り調べでの発言はもう怒り以外のなにものでもなくて。
でしょうな(笑)
>この時代の、とある青年ふたりの有り様を描いたという意味ではブッキーも松ケンもいい演技してたと思うんですよ。
二人とも役にのめり込むタイプだから、
それはそれで楽しめるのだけど、
一歩間違えば二人とも十分危ないし(笑)