□作品オフィシャルサイト 「うぉっしゅ」
□監督・脚本 岡﨑育之介
□キャスト 中尾有伽、研ナオコ、中川ゆかり、西堀 文
■鑑賞日 5月2日(金)
■劇場 ムービル
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
なるほどねぇ、「うぉっしゅ」ってそういうことだったのか(笑)
母の入院で認知症の祖母・紀江(研ナオコ)の介護をすることになった
ソープ嬢・加那(中尾有伽)の葛藤と、祖母と孫の結びつきをコミカルに描いた人間ドラマ。
永六輔の孫・岡﨑育之介が、自身の祖母の話をもとに脚本・監督した作品がこれ。
ソープの仕事と祖母の介護のダブルワークのをする加那。
一週間だけとはいえ、孫だと認識できない認知症の祖母の介護。
そんな二人が、毎日が初めての出来事と認識する祖母と、
日々少しずつだが互いの距離を縮めていく。
そう、冒頭で書いて「うぉっしゅ」の意味、
ソープでも祖母の介護でも「人の身体を洗う」と共通点があった。
女性にはわからないと思うけど、あの実家の浴室で見たスケベ椅子は最高だった(笑)
化粧をしたり、髪を染めたり、散歩に連れ出したり、そして想い出のサックスを吹かせたりと、
様々な変化を紀江にさせていく中で、紀江も少しずつ心を開く。
自分にも認知症の両親が居て、オヤジは昔からカメラが好きだったので、
使い慣れたカメラを持たせ、少しでも何か思い出すキッカケになったらと考えたこともあったが、
残念ながらオヤジはシャッターすら押すことはなかった。
両親は二人とも既に亡くなってしまっているが、この映画のポイントは、
後半シーンで、加那が家政婦を頼んでいた女性とある夜言われたこと。
「あなたが忘れていたから、おばあちゃんが忘れたの」。
ここが最もこの映画の核心を付くセリフであったと思う。
これを聞いたとき、大学を卒業と同時に家を離れ、以来一年に一度・二度、
実家に帰る程度だったことを思うと、自分にも責任があったんだと胸が痛くなった。
この家政婦役の高木直子さん、あまり知らない女優さんだったけど、
この映画のポイントを上手く演じ、なかなかのバイプレーヤーだったと思う。
研ナオコさん、ボケて「カックラキン大放送!!」になったりしないかなぁと思ったけど、
それはなく、むしろ地味ながらいい演技をしていました。
そして加那役の中尾有伽チャン、今まであまり知らなかった女優さんだけど、
なかなか太い演技だったのでこれからちょっと注目してみようっと。
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