京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『クライマーズ・ハイ』

2008-07-15 | 邦画

 
□作品オフィシャルサイト 「クライマーズ・ハイ
□監督・脚本 原田眞人
□脚本 加藤正人、成島 出
□原作 横山秀夫 
□キャスト 堤 真一、堺 雅人、尾野真千子、山崎 努、遠藤憲一、田口トモロヲ、堀部圭亮、螢雪次朗、西田尚美、でんでん、小澤征悦、高嶋政宏、マギー、滝藤賢一、皆川猿時、中村育二、野波麻帆、

■鑑賞日 7月13日(日)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 一部に新人女性記者がいたものの、男臭さと男社会を描いた映画だった。 文屋の世界は良くわからないが、この映画で描かれるような激突があるのかどうかは別としてある意味、心に傷を持ったままで、仕事にも最終局面で決断できない男の悲哀と葛藤を、日航機墜落事故の新ネタ争奪に駆け回る地元新聞社の新聞記者たちの姿を通して本作は描かれている。 

 原作は横山秀夫の小説で、実際に劇中での北関東新聞は存在しない。 横山氏の作品の映画化では『半落ち』が未だに忘れられない映画となっているが、随所に脂ぎった男たちの日航機墜落事故を通しての男の闘いの姿がしっかり描かれていた。

 大新聞社に対抗し、少しでも早くネタを仕入れたいと言う一心で現場に踏み込んだ人間は、その現世会とは逸脱した魔界を見せられた思いだったろう。 多くは語られない部分は、それがトラウマとなりおかしくなってしまう男をみていればある程度の想像はつくだろう。 まさにそれは戦場と化していたに違いない。

 原田監督にしては、今までの作品にないストレートな描き方をしており、これは原作の持つ本来の力を曲げることが出来なかったのだろう。 下手な小細工はせず、いつも中途半端に自分の主張をしたがるのだが、今回は恐らく原作力に任せた節は否めない。 むしろそれがいい映画に仕上がっていたと言える。 つまり原作そのもののパワーをストレートに映像化できた感じだ。

 なんとなく新聞社の社会部は、こんな胡散臭い中で同業他社と鍔迫り合いを繰り広げているかの印象を抱くのだが、悠木(堤真一)を中心とした上下の人間関係や親友関係、ひいては分かれた子供との関係の修復までもを時間軸に沿って、そして若き日の人生を登山に比喩しながらストーリーが進んでいく。

 ワンマン社長を演じる山崎努の牛乳を飲むシーンはまるで、『
クロサギ』の桂木みたいな感じで最後までそこが払拭されなかった。 しかしながら最後の最後には親としての愛情も垣間見せたところが逆に可笑しかった。

 そして悠木を取り巻く社会部の人間模様とその配置も面白かった。 悠木に対し敵対心むき出しの社会部長・等々力(遠藤憲一)や悠木をよく思っていない次長・追村役(螢雪次朗)、墜落現場で死に物狂いでネタ集めに走る県警キャップの佐山(堺雅人)、悠木の理解者で政経部デスクの岸(田口トモロヲ)、そして整理部長・亀嶋(でんでん)等が、事故の記事を中心にぶつかり合う様が面白かった。 彼らの会話のぶつかり合いとスピーディな展開は結構見ものだった。

 この同じ部内での敵と見方を上手くコントロールできるほど悠木も繊細ではないけれど、上司に向かって食ってかかる様は、ある意味、観る側をも味方につけたようで面白い。 一サラリーマンとしては内心拍手ものだった

 共同脚本に成島出の名前があり、堤真一とくれば、そこはまた『
ライ,ダディ,フライ』(監督)を思い出さずにはいられないのだが(笑) 最近観た『築地魚河岸三代目』でも脚本(共同)を担当していた。 共同脚本と言うのが具体的にどのような進行で書き上げるのかわからないが、でも彼のエッセンスは大いに発揮されていたように思う。

 悠木の最後の決断は、彼がそれまで究極の選択の場面で逃げてきた自分に対する最大の一歩であるとともに、父として息子に正対する場面でもあったのだろう。

 墜落から23年、オオシマヒサシの名前が出なかったことが何よりだった。

 
 この小説は2005年にTVドラマとしても放映されたらしいが見逃していた。 キャスティングがどうだったのか気になったので調べてみると、主な登場人物を演じていたのは次のとおりだ。



堤真一   悠木和雅   佐藤浩市
田口トモロヲ   岸円治(文平)   松重豊
堀部圭亮   田沢善吉(直人)   光石研
堺雅人   佐山達哉   大森南朋
滝藤堅一   神沢周作(夏彦)   新井浩文
でんでん   亀嶋正雄(格)   石井愃一
高嶋政宏   安西耿一郎   赤井英和
遠藤憲一   等々力庸兵(竜司)   岸部一徳
矢島健一   守屋政志   谷本一
中村育二   粕谷隆明(亘輝)   大和田伸也
螢雪次朗   追村穣(忠士)   塩見三省
皆川猿時   伊東康男(康夫)   綿引勝彦
山崎努   白河社長   杉浦直樹
西田尚美   安西小百合   岸本加世子
小澤征悦   安西燐太郎   高橋一生

 

 何よりそのTVドラマの脚本は今まで『星になった少年』や『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』や『寝ずの番』でも脚本を担当した大森 寿美男さんが書いているところが気になるところだ。 DVDが出てたら観てみたいものだ。


 人生も、チェック、チェック、ダブルチェックですね~



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26 コメント

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良かったですね~ (hito)
2008-07-15 17:55:48
TB&コメントありがとうございます!

良かったですね~新聞社という特殊な場での男のドラマがとても熱くかなり好きでした~

cyazさん原作はご覧になってないんですよね?すごく良かったですよ!機会があれば是非~

私もドラマ版は未見ですが、そちらの方がより原作に近くより悠木の家族との関係も深く描かれているそうです。
DVD化されていますので、見ようと思っています!
原作もTV版も~ (cyaz)
2008-07-15 18:00:55
hitoさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>良かったですね~新聞社という特殊な場での男のドラマがとても熱くかなり好きでした~
ホント、外も暑いですが、劇場でも熱くなりましたよ(笑)

>cyazさん原作はご覧になってないんですよね?すごく良かったですよ!機会があれば是非~
読みたい本も次から次へ(笑) 時間を見つけて読みたいです^^

>私もドラマ版は未見ですが、そちらの方がより原作に近くより悠木の家族との関係も深く描かれているそうです。DVD化されていますので、見ようと思っています!
なるほど^^ じゃあ僕もDVD探してみます!
TV版のキャスティングも魅力ありますよね(笑)?
NHKでドラマを放映してた。 (はっしぃ)
2008-07-16 10:56:21
こんにちは
コメントありがとうございます。

物凄く勢いのある迫力に飲み込まれた映画でした。
TV版はNHKで放映したらしいのですが見ていなかった。

それから、坂本九(オオシマ・ヒサシ)についてふれる必要などない圧倒的な男たちのドラマがあった。

良い映画を観たと思っています。
 
九ちゃん~ (cyaz)
2008-07-16 12:32:17
はっしぃさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>物凄く勢いのある迫力に飲み込まれた映画でした。
TV版はNHKで放映したらしいのですが見ていなかった。
僕も未見でした><

>それから、坂本九(オオシマ・ヒサシ)についてふれる必要などない圧倒的な男たちのドラマがあった。
そこまで描いていたら大変だっただろうと思いますが(笑) でもこの事故を知る中年以上はこの事故=九ちゃんですよね~
きゃぁ~ (翠雲)
2008-07-16 16:52:42
何気に来たらこんな記事が!…今夜この映画を見に行く予定ですので、内容を見ずに通過致しました。
鑑賞後、また来ますね。
危ない危ない。
読んだ方が~ (cyaz)
2008-07-16 17:36:35
翠雲さん、コメント、ありがとうございますm(__)m,

>今夜この映画を見に行く予定ですので、内容を見ずに通過致しました。 鑑賞後、また来ますね。 危ない危ない。
読んだ方が期待が少なくて良かったかも(他爆)?!
感想、聞かせて下さいね^^

こんばんは♪ (ミチ)
2008-07-16 22:36:49
TB&コメントをありがとうございました。
この映画は原作やテレビドラマを見た方と、そうでない方で微妙に評価が分かれているような気がします。
どうしても先発の物の印象が強く残っていますからね、仕方ないかな~。
テレビドラマの方が原作に忠実でした。
DVDになっているようなので、是非チェックしてみてください~。
TV版~ (cyaz)
2008-07-17 08:30:55
ミチさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>この映画は原作やテレビドラマを見た方と、そうでない方で微妙に評価が分かれているような気がします。
そうみたいですね^^

>どうしても先発の物の印象が強く残っていますからね、仕方ないかな~。 テレビドラマの方が原作に忠実でした。
なるほどなるほど^^ TV版のこのキャステキング
、なかなか魅力的じゃないですか^^ 是非観てみたいと思っています。
TB有難うございます (Autumnroom)
2008-07-17 11:02:59
以前「犬と私の10の約束」にTB頂いた時と同様に、やはり自分のスレッドからgooブログへのTBが効かないようですので、URL欄に当スレッド分を入れてコメントさせて頂きました。私は今原作小説を読んでいる所なのですが、やはり原作の持つ勢い、というのか、鑑賞後、当時地元新聞社の記者で、事故を取材したという横山氏のことが、直接頭に浮かんだりした作品でした。

原作を~ (cyaz)
2008-07-17 12:34:48
Autumnroomさん、コメントありがとうございますm(__)m

>やはり自分のスレッドからgooブログへのTBが効かないようですので、URL欄に当スレッド分を入れてコメントさせて頂きました。
お手数おかけいたしましたm(__)m

>私は今原作小説を読んでいる所なのですが、やはり原作の持つ勢い、というのか、鑑賞後、当時地元新聞社の記者で、事故を取材したという横山氏のことが、直接頭に浮かんだりした作品でした。
機会あれば僕も原作を読んでみようと思っています^^

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