京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『利休にたずねよ』

2013-12-15 00:12:15 | 邦画

 

□作品オフィシャルサイト 「利休にたずねよ
□監督 田中光敏
□脚本 小松江里子
□原作 山本兼一
□キャスト 市川海老蔵、中谷美紀、市川團十郎、伊勢谷友介、大森南朋、
       成海璃子、福士誠治、クララ、川野直輝、袴田吉彦、黒谷友香、
       檀れい、大谷直子、柄本 明、伊武雅刀、中村嘉葎雄

■鑑賞日 12月8日(日)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5) 

<感想>

  海老蔵のあの事件ももはや色褪せてきて何もなかったかのようだが、
  演じる力だけを判断するならば、『出口のない海で佐々部監督と仕事をし、
  そして、前作『一命』では三池監督にこってりとしごかれて(笑)、
  今作はよりその人間として、役者として成長の跡が見えたと言っていいだろう。
  言わずもなが、最後となった親子競演も十分楽しめた。

 利休が秀吉の逆鱗に触れ、切腹を命じられた原因には死後色んな説が語られているが、
 それまでの茶の形に大きく変革をもたらした功績は人知れず大きい。
 タイムスリップできるならば、あの「黄金の茶室」は見てみたいものだが(笑)

 豊臣秀吉(大森南朋)の逆鱗に触れ、武士でないにもかかわらず切腹しなければ
 ならなかった利休(市川海老蔵)。 その謎を、本作では、ある女性との秘められた
 恋と
ともに描き出していく。 若い頃、色街に入り浸っていた利休は、高麗から
 さらわれて来た
女(クララ)と出会う。 その気高いたたずまいと美しさに心を
 奪われた利休
だったが、やがて別れの時が迫る。 かなわぬ恋に対する利休の
 情熱はある事件を
引き起こす。

 全ての飾りを捨て、利休の当時の変わった姿を恋愛模様に絡めて表現した
 この作品は
一歩間違うと安眠してしまうぐらい、最初から最後まで淡々と描かれていく。
 幸か不幸か、全く睡魔に襲われずに観られたことは、脚本の良さと、
 全体の流れから
くるものだったのだろうか。
 もっとも天下人の近いところで、自分の好きな道を究めること。
 それは最高の贅沢であり、
しかし、その道を一歩でも誤れば、今でこそ切腹はないが、
 失脚という大きな落とし穴も
存在するだろう。

 適材適所といえば、このキャスティングは実に見事だと言える。
 そして、何よりも撮影場所(千利休の木像が置かれた大徳寺の国重要文化財・金毛閣、
 一般公開されていない裏千家の今日庵等)や小道具類(利休が使用したという「長次郎作
 黒楽茶碗 銘 万代屋黒、利休所持・万代屋宗安伝来等)を利用し、ある意味、映画の
 中で実は美術館・博物館で鑑賞しているような疑似体験もできたのだ。

 ともあれ一番の見物は、利休の茶の師匠である武野紹鴎を演じた、父・團十郎との
 競演だ。 今年2月に團十郎は他界して、事実上位これが最初で最後の父子共演映画と
 なった。 二人のシーンはまさに静かな佇まいの中に、大きな演技の火花が散っていた。

  余談だが、利休作といわれる茶室・待庵(国宝)が京都の大山崎町に現存するという。
  全然知らなかったが実家のそばなので、一度見てみたいものだ。


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14 コメント

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Unknown (Ageha)
2013-12-15 13:35:51
宗恩(中谷美紀)は奥様だっちゃ~。(^_^;)

待庵が大山崎ですか~。行ってみたいです。(^-^)/

本番1回しか湯入れたらダメ~~って最初言われたくらいだから
茶碗の扱いはさぞビビったでしょうね。
その緊張感もまた映画をきりっと締めたかもしれんけど
精神的によくなかったろうな~、みなさん。(^_^;)

若き日のエピ含めて海老蔵そのものの人生と
かぶったりなんぞして。(わわわわわ)
まさかそれであて書きってことはないよね。(^_^;)

そのもの~ (cyaz)
2013-12-15 19:39:44
Agehaさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>待庵が大山崎ですか~。行ってみたいです。(^-^)/
予約が必要らしいですよ^^

>茶碗の扱いはさぞビビったでしょうね。
確かに(笑) ま、でも落としても大丈夫な状態で
撮影は行われていたでしょうし、保険も(笑)

>若き日のエピ含めて海老蔵そのものの人生と
かぶったりなんぞして。(わわわわわ)
若き日の海老蔵そのものだったんじゃないかと(笑)
Unknown (サッチー)
2013-12-15 21:41:24
cyazさんの説明でよけいに見たくなりました。

凛と張り詰めたような雰囲気かな?

大徳寺・裏千家の今日庵なども見る事が出来るのも
魅力ですね。

大昔(笑)裏千家の茶道を習っていたのですから
昔に返ってみたいです(^-^)
ぜひ~ (cyaz)
2013-12-16 08:31:48
サッチーさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>凛と張り詰めたような雰囲気かな?
そうですね^^ まさに“侘び寂び”の世界です!

>大徳寺・裏千家の今日庵なども見る事が出来るのも
魅力ですね。
そうですね^^ 映画ならではですね、これは!

>大昔(笑)裏千家の茶道を習っていたのですから
昔に返ってみたいです(^-^)
そうなんですか^^
ではぜひ一度騙されたと思ってご覧下さいませ。
飲み会挨拶 そちそち済ませて (sigrag)
2013-12-23 10:59:00
ちょうど昨日は増上寺貞恭庵でお茶
そんでそろそろやっぱり月いち映画

「利休にたづねよ」一つ足運びます
毎度の感想ぉ裏返させてくださいね

お茶の手習いも月一ですがお茶の事
お手前も利休さんもよく存じません

海老蔵さんは歌舞伎役者さんだけど
映像表現で演技のお手前どうかなぁ
存在感~ (cyaz)
2013-12-24 08:44:42
sigragさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>お茶の手習いも月一ですがお茶の事
お手前も利休さんもよく存じません
そうなんですか^^

>海老蔵さんは歌舞伎役者さんだけど
映像表現で演技のお手前どうかなぁ
存在感があるという意味では評価していいのかなぁ・・・と(笑)
海老蔵ファンなら 利休をたずねよ (sigrag)
2013-12-26 19:51:42
25日(水)開映17:45「利休にたづねよ」新宿バルト9
ちょいとクリスマスとは食合せがイマイチと思いつつ鑑賞
お客さんは30名ぇーくらいっ年配のご婦人さんが基調ぉ

えーこの映画ほとんど注目は海老蔵さんその演技所作仕草
袴の裾から手の小指 体の返し 表情 瞬き 口元の歪み
もうホント「海老蔵にたずねよ」というくらい特異な表現

脚本も歌舞伎ノリ 間際に王女へ振舞った一席が懐の秘密
以来「命の一服」を振舞い続けるという茶人を利休で表現
風月花鳥を振舞えどキャラクターは詫び一色で枯れ錆なし

ちょい残念な演出は天下人ヒデヨシ公のあからさまな軽薄
利休の侘びと極端な対置?だもんで天下の統べが軽る過ぎ
それゆえ利休の地位的な重みが自然消滅もったいないなァ。
侘びさび~ (cyaz)
2013-12-27 08:29:38
sigragさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>海老蔵さんその演技所作仕草
袴の裾から手の小指 体の返し 表情 瞬き 口元の歪み もうホント「海老蔵にたずねよ」というくらい特異な表現
うまいっ!
確かに海老蔵親子にたずねよって感じで(笑)

>「命の一服」を振舞い続けるという茶人を利休で表現
風月花鳥を振舞えどキャラクターは詫び一色で枯れ錆なし
でしたね^^
お茶の世界はわかりませんが、素人目にも
その侘びさびの世界は堪能できました!

>利休の侘びと極端な対置?だもんで天下の統べが軽る過ぎ
それゆえ利休の地位的な重みが自然消滅もったいないなァ。
ま、そこは作り手の解釈ですから、『清須会議』での
三谷解釈のようなこともあるわけですし。
歴史そう自由 作り手解釈 (sigrag)
2013-12-30 09:54:26
三谷さん軽い演出の味付けがお得意ですもんねぇー
たぶん観客さんにゆったりしてもらうポリシーかな

『清須会議』ねぇーノブナガさんの跡とる話合いっ
当時はテレビや新聞すらないからぁー天下の下拵え

もしかしたら利休さんそんなとこで活躍してたかも…

いやぁー今年もいい年ゆっくり遊ばせて頂きました
CYAZさん暮れの忙しいとこお手煩わせぇーすいません

来年ここん家10周年 楽しみにしておりますんで
またぁー 月一映画の後ぉー遊び寄らせてください 

どうぞよいお年を
こちらこそ~ (cyaz)
2013-12-30 20:30:31
sigragさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>三谷さん軽い演出の味付けがお得意ですもんねぇー
たぶん観客さんにゆったりしてもらうポリシーかな
そうかもしれませんね(笑)

>『清須会議』ねぇーノブナガさんの跡とる話合いっ
当時はテレビや新聞すらないからぁー天下の下拵え
もしかしたら利休さんそんなとこで活躍してたかも…
こればっかりはタイムマシンでも開発されない限り
不透明ですね(笑)

>来年ここん家10周年 楽しみにしておりますんで
またぁー 月一映画の後ぉー遊び寄らせてください 
どうぞよいお年を
いえいえ、こちらこそ。
どうぞsigragさんもよいお年を~♪

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