京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

「KAGEROU」/齋藤智裕

2011-03-29 | Book

「KAGEROU」 /齋藤 智裕(ポプラ社刊)

 

発売当初は色々バッシングを受けていた処女小説だが、実際に読んでみると
多少荒削りな部分や表現方法に幼稚なところはあるけれども、
若くして俳優として様々な脚本に出会っていることが、
そして映画やTVドラマの経験は、この小説を書くに至って
彼の血となり肉となっていることは間違いないところだ。
逆にすんなりストーリーに入り易いし、興味本位でも、
普段あまり本を読まない人にオススメの作品だと思う。

かつて、同じ内容の映画(TVドラマかもしれないが)があったように思うし、
だからと言って、その内容と全てが被っているわけでもない。
まさに今自ら命を絶とうとしている主人公ヤスオと、
利用できる臓器は利用して人命を救おうとするキョウヤ。
そんな二人の、生死の境界線を巡るやり取りがユニークであり、
決して打算的ではなく生産的(生きると言う意味で)に
描かれていた。

また、何かの手違いで自分の臓器を提供したドナーとの出会いもあり、
かつそこにディズニー映画の1シーンのような面白いエピソードも
あり、
実は、死んだ後の隠された事実もそこで露呈することになる。

「死にたい」という気持ちは「生きたい」という気持ちの裏返し。

ある目的で、埋め込まれた人工心臓のレバーを回し続けて、
生きていたときの数十年の年月より、僅か30分ほどの出会いと別れ。
どちらも比べるられるものではなく、貴重な時間なのだ。

あなたが余命1ヵ月だと宣告されたら、その残された1ヵ月は
それまで生きてきた年月よりも
本当に充実した中味の濃い時間の使い方をすることだろう。
そう思って生きれば、無駄に時間の浪費はしないだろうし、
もし、自分の臓器で助かる人が居るのなら、
それは人として本当の意味で素晴らしいプレゼントになるのかな。

僕自身はこの小説を読んで良かったと思えたけど、
もっと膨らませるならば、例えば映画化やTVドラマ化を進め、
主役ヤスオを作者自身が、主題歌を絢香が。・・・なんてどうかな(笑)

余談だが、彼が文筆業を選択したのには、
いつも絢香のそばに居てあげたいという
愛情の表れだと思っているのだが、どう思います(笑)




コメント   トラックバック (4)   この記事についてブログを書く
« 『ペーパー・ムーン』/DVD | トップ | ぷるふわドルチェ 苺/サンクス »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Book」カテゴリの最新記事

4 トラックバック

KAGEROU (Akira's VOICE)
齋藤智裕 著 
KAGEROU(齋藤智裕) (Bookworm)
第5回ポプラ社小説大賞受賞作。 言わずと知れた、俳優である水嶋ヒロさんの処女作。
KAGEROU 齋藤智裕 (苗坊の徒然日記)
KAGEROU著者:齋藤 智裕ポプラ社(2010-12-15)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る 廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、 ...
KAGEROU (どくしょ。るーむ。)
著者:齋藤 智裕 出版:ポプラ社   感想: 水嶋ヒロさんの話題作『KAGEROU』。 賛否両論あるようですが、私としては読みやすくて面白かったです。 デパートの屋上から飛び ...