京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『七人の弔(とむらい)』

2005-08-20 | 邦画


もう君たちに 残された道はない。


■監督・脚本 ダンカン
■キャスト ダンカン、渡辺いっけい、高橋ひとみ、いしのようこ、山崎 一、温水洋一、保積ぺぺ  

□オフィシャルHP  
http://www.office-kitano.co.jp/7tomurai/

 ・中尾親子&愛人高橋ひとみ山田能龍河原真琴
 ・柳岡親子山崎 一戸島俊季
 ・横山親子温水洋一波多野秀斗
 ・前田親子有薗芳記石原圭人
 ・橋本親子いしのようこ松川真之介
 ・西山親子保積ぺぺ水木 薫柳生みゆ
 ・河原親子渡辺いっけい中村友也


 とある山奥のキャンプ場にやってきた、7組の親子。 しかしどの親子も、どこか様子がおかしい。 愛想がなく無表情の指導員・垣内(ダンカン)は親だけを集めて説明を始める。 これは夏休みの親子キャンプなどではなく、子どもたちの臓器を売買するために、2泊3日の日程中に健康チェックを行う秘密の集まりだったのだ。 普段は虐待されているのにこの日に限って自分を気づかう親に、子どもたちは戸惑いながらもキャンプは始まり・・・。

おススメ度 ⇒★★★ (5★満点、☆は0.5)
cyazの満足度⇒★★★☆

 着眼点が面白い映画だ 実際にあったら怖い問題だが、かつてボートピープルのような扱いで人身売買をテーマのTVドラマがあったように記憶する。
 
 派手さはなく、出ている役者もどちらかといえば地味です(笑)
それぞれ家庭内に問題を持ちながら、何故このキャンプに親は参加したのか、また子供たちは何故親がこのキャンプに参加させたのか、徐々に謎解きが始まる。
 しかしその答えは序盤から容易に推測でき、また演出においても明らかに答えを子供たちがわかってしまう内容になっていた
 
 生死の瀬戸際で、人間の意識構造はあんな単純なものなのだろうか また駆け引きはあんなに単純なものなのか
放送作家でもあるダンカンの視点は面白いものだ その表現をどんな風に映画というキャンパスに描いて観せるのか、楽しみの一つでもあった。 確かにウィットに富んだ“笑い”については、持ち前(ある意味タケちゃんに鍛えられた)の才能を生かしているが、いまひとつストーリーに厚みがない 着眼点は面白いのに今ひとつ説得力に欠ける・・・

 そう、某日曜日のTVのコメンテーターの時のダンカンの発言を聞いているような気分もしました 彼の“想い”は、言葉にするまではきっと凄いのだと思います。 的確に物事を捉えて、正当な発言ができるような気がします。 ただそれが言葉に変わったとき、あまりに自分の意志(考え)だけを伝えようとする姿勢、あるいは正当化しようとする姿勢が、聞く側を不愉快にするし、理解しがたい中途半端な発言に終わってしまうのです。 この映画でも恐らく、自分の描いた世界を、十分役者の潜在力を引き出せずに終わってしまったような、そんな印象を持ちました 監督というのはわがままでいいと思うのです。 そのわがままが、監督の意思として、観る側に少しでも伝わればいいのだと思います。 ダンカンは、もしかしたら脚本だけに集中し、監督は別な方が撮れば、もっと違った味がでたのではないかと思ったのは僕だけでしょうか(笑)

 
 余談ですが、「テアトル新宿」は殆どたまにしか観に来ない劇場ですが、最近改装したんですね~ 前に観た時よりも綺麗になっていました(笑)  前に観たのは、もう随分古くなりますが、北野監督の『キッズ・リターン』でした。 そのときは舞台挨拶があるとも知らず観たのですが、この映画でデビューを果たした金子 賢、安藤政信の両名を生で見ることができました。 それ以来。彼らはそれぞれ今活躍していますよね~ 金子クンはバラエティなどにも活躍の場を広げていますし、安藤クンは現在公開中の『亡国のイージス』で、寡黙な役ドンチョル役を演じています

辛口だったかもしれませんが、でも決して悪い作品ではなかったと思います 観終わって、随所に北野映画の雰囲気が伝わってくるところもありました。 いい悪いは別として、自然にこの映画の中に入れたのは事実です。 この映画を北野監督が撮ったら、もしかしたら『バトル・ロワイヤル』(監督は深作氏)みたいになるのかなぁと勝手な想像をしていましたが(笑)


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16 コメント

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TBありがとうございます。 (やっぱり邦画好き…)
2005-08-21 15:14:46


的確な感想に納得いたしました。

私は某局日曜日のTVでのダンカンを見ていてあまり印象がよくなかったのですが、この作品を観てから少しだけ印象が変わりました(^^;



テアトル新宿は綺麗で観やすい良い劇場ですね。
おはつです~ (cyaz)
2005-08-21 15:27:17
cinemajpさん、TB&コメントありがとうございますm(_ _)m



>この作品を観てから少しだけ印象が変わりました

そうですか^^それは良かったですねぇ!

言葉では表現力と説得力がないダンカンですが、この作品をステップに、

いい作品を撮ってくれたらと思います^^
なるほど (つくば)
2005-08-22 00:01:55
初めまして。七人の弔見ました。

cyazさんのコメントに新しい発見をしたりして、

興味深く読みました。

自分は演劇っぽい演出だなと思いました。人物の背景を説明せずににおわせる感じといいますか。

なので、後半の子供の言動も勝手にそれまでの裏を想像したりして・・・。

現代の教訓の入った民話って感じですね。
おはつです~ (cyaz)
2005-08-22 00:29:42
つくばさん、コメントありがとうございますm(_ _)m



>自分は演劇っぽい演出だなと思いました

なるほどそういう感じもあるんですかねぇ^^



>現代の教訓の入った民話って感じですね

教訓というよりは風刺だったり、現代社会へのプロテストのように僕は感じましたが^^
トラックバックありがとうございました。 (めっち)
2005-08-25 17:51:12
cyazさんの言う通り、脚本か監督かどっちかに絞ったほうが良かったかもですね。

ダンカンはお笑いのイメージがあったので、印象変わりましたね。映画が衝撃的だったことは確かです、ダンカンの次回作にも期待したいと思います。
おはつです~ (cyaz)
2005-08-25 22:29:50
めっちさん、TB&コメントありがとうございますm(_ _)m



>映画が衝撃的だったことは確かです

ま、テーマがテーマですからね(笑) ?!

着眼点はいいと思うので、今度は監督に徹してみたらいいかもしれませんね^^
TBありがとうございます。 (ぶち)
2005-08-26 07:33:50
テアトル新宿は”キッズリターン"以来ですか。

あの映画も衝撃的でした。

そうそう、スクリーンも大きいし、ミニシアターに

しては座り心地もよいですよね。
そうですね~ (cyaz)
2005-08-26 12:41:07
ぶちさん、コメントありがとうございますm(_ _)m



テアトル新宿、新しくなりましたが、少し昔の映画館を思い出したのは、

前の人の頭が気にならないようにゆるやかな傾斜をつけてあるのですが、

丸い缶とかペットボトルを落とすと、前まで転がって行きますよね(笑)?!
TBありがとうございました (じゅん吉)
2005-08-27 13:26:19
私もTBさせていただきました♪



新宿テアトル、トイレも場内もキレイで

気持ち良く利用できますね♪

ペットボトルは・・・確かに転がるかもですね。

それらしき音が、上映中聞こえた気もします(^^;



おはつです~ (cyaz)
2005-08-28 23:45:55
じゅん吉さん、TB&コメントありがとうございますm(_ _)m



>それらしき音が、上映中聞こえた気もします

昔はたまに硬貨が転がってきたことがあって、儲かったこともありましたが(笑) ?!

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