まほろ駅前多田便利軒/三浦しをん著(文藝春秋刊)
久しぶりに面白い本に出会った。 かみさんが買って来て少し読ませてもらって、面白くて先に読み終えてしまいました(笑) 実はこれ、直木賞受賞作だったんですね。 本を選ぶのにあまり肩書きには拘らない性格なので(笑)
便利屋を営む多田啓介と、あるときそこに転がり込む行天。 実は高校のときの同級生ながら、一言も会話を交わしたことがない。 ある日、二人は再会したことで、今までとは違うチグハグな生活が始まるのだが。
多田啓介と行天春彦。 二人は便利屋に入る色んな仕事を通して、依頼者の生活や関係等、そこに生きる人々の外からでは見ることの出来ない内情を知るとともに、まるで野次喜多道中のように波乱に富んだ仕事を続ける。 行天のよくつかめない性格や行動にかき回されながらも、二人は水と油ながらも、少しずつ絆を強めていく。
この多田と行天のふたりの関係、どこかでよく似た関係を感じたことがある。 シチュエイションは若干違うけれど、そこに漂う匂いは金城一紀著「フライ ダディ フライ」のと鈴木 一と朴舜臣(パク・スンシン)、荻原 浩著「神様からひと言」の佐倉凉平と篠崎 薫のような関係だ。
「多田便利軒」という便利家という稼業を通して、依頼者から舞い込む様々な仕事に、その依頼者の家族や他の他人が覗けない家庭事情を目にすることになる。 あるいは人生の裏側を直視する場面も訪れることになる。 作者は多田や行天の便利屋の目を借りて、そこに存在する(存在した)人間関係を様々な角度から描いていく。 もしかしたら自分の周りにも起こりうることにも視線を向け、二人の行動は漫才になりそうだが、視点だけは狂わさず、鋭い切込みをしている。 しかしながら結果的に仕事を通して知り得た人間関係以上に、捻ってしまった自分の人生をも顧みる事態を生んでいた。
多田と行天の間に“友情”と言うような、今は失われた言葉が存在するのかどうかはわからないし、それを友情と呼ぶのかどうかはわからない。 しかしながら、読んでいるこちら側は、嘘でもそれを彼らの恥じらいある“友情”と考えたい。
読み終えて感じたことは、映画好きの僕としては、この作品を是非映画にすれば面白いと思うんだけどなぁ(笑) この作品を読まれた皆さんはどう感じましたか(笑)
面白かったですね。
恥じらいある友情、
なんかそんな感じですね。
瑛太、松田龍平で映画化なんですよね。
どんな風になるんでしょう。
思っていたより若い配役ですが
楽しみです。
松田龍平、行天に結構あっているような…
>面白かったですね。 恥じらいある友情、
なんかそんな感じですね。
そうですね^^
なんとも凸凹コンビが愛らしく感じました!
>瑛太、松田龍平で映画化なんですよね。
どんな風になるんでしょう。思っていたより若い配役ですが楽しみです。
そうなんですよね^^
これは映画化の話を聞いてキャスティングを楽しみにしていたのですが(笑)
>松田龍平、行天に結構あっているような
僕のイメージではもう少しゴツイ感じのイメージなんですが(笑)