愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

トリノ-フィオレンティーナ

2008-05-20 14:20:12 | セリエA
観戦日 5/20(火)       
 
愛丸’s チェック        
トリノは前節残留を決めた。
この試合は完全に消化試合。
トリノとヴィオラの関係は良好で、トリノのオーナーはここまでがんばったヴィオラがCLに出れないのはおかしいとコメント。
なんだか、セリエに蔓延る変な空気を感じる試合になりそう。
ミラン側はスポーツマンとして正々堂々とトリノが戦うことを望んでるみたいだが・・・。
ヴィオラはこの試合勝てば自力でCLの権利を手に入れることができる。
ドロー以下でミランの結果待ちみたいな胃がきりきりするような展開には持ち込みたくないはず。
ムトゥがサスペンション、ヴィエリがけがで出場できないのは気になるが、ここは最後の力を振り絞って戦ってもらいたい。

試合前の変な心配はどこ吹く風だった。
トリノはホームのラストゲームを手を抜くことなく必死で戦った。
ここまでトリノはやったんだから、ミランからも世間からも何の文句も出ないだろう。
攻撃ではロジーナを中心に、ディ・ミケーレもステッローネもいつものようにゴールを狙っていった。
何度かゴールの匂いはしたが、ここはフレイを中心になんとか守りぬいた。
ロジーナがカウンターからドリブルで持ち込み、左でフリーになってたステッローネへ。
ここから中への見事なクロスにディアーナが完璧なヘッドで先制点を挙げたかに思えた。
それがオフサイド。
微妙な判定ではあったが、これは確かにオフサイドだった。
この判定にもどこからも文句はでないだろう。
守備ではセレーニが大当たり。
このGKのビッグセーブ連発で、ヴィオラのムードは悪くなる一方。
あれだけ守れるなら、前節に残留を決めるようなチームにはならなかったはず。
攻守にわたっていいところを多く見せたのは間違いなくホームのトリノだった。
それを打ち負かしたヴィオラはやっぱりカンピオナート4位に値するチームってこと。
ムトゥがいないと苦しいってことを露呈したが、それでも代わりの選手たちがしっかりやった。
セレーニがあそこまで当たってなかったら、もっと点は取れてた。
リベラーニが比較的フリーでボールを持てる機会が多く、そこから何度決定的なパスが供給されたことか。
この男、ある程度自由を与えられると、これぐらいの仕事ができて当たり前。
そんな切れてたリベラーニをプランデッリは躊躇なく交代させた。
ここで中盤センターからの攻撃に終始せず、サイドを起点に攻撃することを選択。
サンターナがなかなかこの雰囲気の入りきれず、ペースを乱してたシーンが多かったが、ここは右のSB、ヨルゲンセンがしっかりカバー。
守備でも安定感を見せ、なおかつ攻撃でもいい仕事ができてた。
シーズン途中からこの右SBを任されるようになってたが、これをそつなくこなすあたり、能力の高さが伺える。
やっぱりこういう大事な試合ではベテランの活躍が必要。
このがんばりに乗せられたからか、それとも失点したかに思われたのがオフサイドで助かったからか、オスヴァルドがすごいゴールを決めてみせた。
右から上がったクロスをDFにつかれながらヘッドでトラップ。
この浮いたボールを見事なバイシュクルで逆サイドのサイドネットに叩き込んだ。
ここまでバカ当たりだったセレーニもこのティロにはどうすることもできなかった。
こんな大事な試合に、こんな見事なティロが決まるなんて、ヴィオラの歴史上、最も重要なシーンになりそう。
この得点をなんとか守りきり、これでヴィオラは自力で来季のCL出場権を手に入れた。
ミランがいないCLってのもさみしい気もするが、こんなフレッシュなチームがCLで大暴れするとこも見てみたい。
UEFA杯ではベスト4の成績を残したわけで、ふたつのコンペティションでやれることは証明してみせた。
後はこの夏のメルカートでどこまで補強がうまくいくか。
プランデッリのことだから、またまた見事なチームを作りあげてくれることだろう。
まずは得点力のある計算できるプリマプンタが必要。
ジラって噂があるが、このダメFWのレッテルを貼られたこの男が恩師の期待に応えてくれるかもしれん。
とにかく、ヴィオラにはこのまま突っ走ってもらいたい。

スコア 0-1

<得点者> 
フィオレンティーナ  オスヴァルド
~愛丸's MVP~
ヨルゲンセン(サイドアタッカーとして鳴らしてきたこの男が、今は安定した守備も見せるSBに。直向ながんばりがチームを救った)