愛丸のサッカー観戦記

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ACミラン-インテル(スーペルコッパ)

2011-08-09 09:49:45 | セリエA
観戦日 8/9(火)       

愛丸’s チェック
イタリアの11~12シーズンの幕開けは、このスーペルコッパ。
一昨年もそうだったが、今年も中国での開催。
ミラノデルビーってことを考えたら、ジュゼッペで開催してもらいたかった気もするが・・・。
ミランは、コパ・アメリカ組のコンディション次第か。
ブラジル人が多いし、いい状態で、この試合に挑めれば、継続路線を打ち立てたチームだし、そう無様な試合はしないはず。
逆にインテルは、ガスペリーニを監督に迎え、システムが全く違ったチームに。
3-4-3がどこまでチームに浸透してるか。
選手の移籍の噂も絶えないチームだし、選手のモチベーションに不安が・・・。

ミランは、昨シーズンのまでのミランだった。
前半の入りは、さすがと思わせる立ち上がりだったが、インテルに押し込まれ出してからは、我慢の試合運び。
FKから先制点を許し、この時間帯は、強さを全く感じられないものだった。
オフ・ザ・ボールの動きがなく、ボールを奪っても、そこから有効的な攻撃につなげなかった。
ズラタン、ホビーニョ、ケビン・プリンスの距離感も間延びしたものだったし、ズラタンとホビーニョのコンビプレーも皆無。
前3人と中盤を結びつける役回りのセードルフも中盤での守備に重点を。
ミランは、こうやって、チーム全体がコンパクトに保ててない時間では力を全く発揮できてない。
この試合に賭ける意気込みだったり、相手の出方を伺うような時間だったりでは、そう強さを感じさせないチーム。
これは、昨シーズンも見られたし、そう心配することはないだろう。
実際、スイッチが入った後半では、連動性が感じられる攻撃を展開。
ズラタンの高い個人能力で、ボールをキープできれば、そこに、2人、3人と攻撃に絡んでくる。
ここまでのんびりズラタンマークだけで、済んでたインテルのDF陣が急に慌て出した。
まだ、完璧と言えない3バックは、数的不利になると、混乱を極めた。
こうなったら、力を発揮するのがミラン。
少ないタッチ数でのパス交換をバイタルエリアで披露し、個人の高い能力からのパスワークで、インテルを完璧に崩し、最後はズラタンが叩き込む。
見事なまでの同点劇だった。
ここからはミランのペースで試合を運び、ホビーニョに代わってパトが投入されてからは、一段と攻撃が活発に。
ズラタンとパトのコンビがいまいちとあれだけ騒がれた冬の時期が嘘のよう。
今は、この2トップにケビン・プリンスのトレクァルティスタってのが、ミランのベストの布陣かも。
ズラタンが囮になって下がってプレーした前のスペースをこのふたりは狙っており、アバーテからのロングパスから、逆転ゴールをゲット。
ミランは、もうここまで完成した攻撃パターンを持ってるし、リードしてから試合を終わらせる術も身に付けてる。
まだ、ミスターXを獲得すると盛んに報じられてるが、今一番欲しいのはセードルフのバックアッパーを務めれる選手だろう。
トレクァルティタでも左のインサイドハーフも高い次元でこなせる選手。
こうなると、ガンソってことにはならないように思えるが・・・。
インテルは、まだチームが出来上がってない状態。
ガスペリーニは3-4-3でいくはずで、これに見合った選手起用ができてない。
ミランと違って、コパ・アメリカ組に休みを与えてるみたいで、サネッティだけ、長友のケガの都合で早めに合流したみたい。
攻撃も要求され、運動量がかなり必要になるウイングバックが、この試合ではレギュラーを起用できてない状況。
おそらく、右はマイコンで、左は長友がファーストチョイスなはず。
右のサネッティはSBならまだやれそうだが、この中盤の左ではフィジカルに問題が。
左で先発したオビもここが本職ではない。
この試合を見て、今シーズンのインテルは、このウイングバックがどこまでやれるかでチームの出来が左右されそう。
3トップもトップにエトー、左アルバレス、自由な位置にスネイデルが先発したが、アルバレスはテクニックは高いものが感じられたが、まだこのチームで主力として働ける力は持ち合わせてない。
スネイデルもガスペリーニのやりたいサッカーに適してはないんだが、先制点でのFKだったり、一発で局面を打開できるパスはやっぱり魅力的。
この試合の当日に、イングランドの水色のチームへの移籍がほぼ合意にって報道がなされたみたいだが果たして・・・。
インテルはミランと違ってまだ発展途上だし、チームの全てをここで見せてない。
この結果が全てではないし、ここからどうチームを組み立てれるか。
ガスペリーニに全てがかかってる。


スコア
2-1
<得点者> 
ACミラン   イブラヒモビッチ、K・P・ボアテンク
インテル    スネイデル              

~愛丸's MVP~
セードルフ(このベテランにまだまだ頼ることが多くなっていきそう。中盤での守備も高い次元でこなしてくれるし、ここってシーンで攻撃に顔を出すタイミングもベスト。このパフォーマンスができる選手がもうひとりいたら・・・)