愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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D・キエフ-バルセロナ

2009-12-10 22:38:15 | チャンピオンズリーグ
観戦日 12/10(木)       

愛丸’s チェック
このグループ4位のディナモと首位のバルサの一戦。
っていっても、勝ち点差は3で、まだディナモの勝ち抜けもある。
もうひとつの試合がどうなろうと、ディナモは2-0以上のスコアで勝たないことには始まらない。
かなり厳しい状況であることには変わりないが、まだ望みがあるだけに、ここは気合が入ってるだろう。
バルサはドローでも勝ち抜けが決まる。
優位なことに変わりはないんだが、ここは極寒のキエフ。
かなり寒いだろうし、この寒さでいつものバルササッカーができなかったりすると、もしかしたらもしかするかも。
デルビー・バルセロナやらクラブW杯のことは考えてないだろうが、ちょっとでも先のことに目を向けようもんなら、足元をすくわれてしまうかも。
もう失態は許されない。

ディナモは、早い時間に先制し、まずは最初のミッションをクリアした。
バルサがなかなか流れに乗れてなかったから、この時間に追加点がほしかった。
2点目も取れてれば、もっとバルサは慌てただろうし、優位に試合を運ぶこともできたはず。
ルビンがカンプ・ノウで見せたようなカウンターサッカーを、ディナモも実戦しようとしてたことは間違いない。
それができるだけのポテンシャルはあったし、不可能ではなかった。
前でためが作れる選手もいるし、スピードのある選手もいる。
それに経験豊富なベテランも健在だし、ここがうまく機能してたら・・・。
守って、守ってなんとか耐えても、これをつなげないことには始まらない。
サイドのヤルモレンコにもっとボールを預けてもよかったんだろうが、こっちサイドはD・アウベスのケアでそうそう前に出れなかった。
なら、ミレフスキのキープ力を活かしてってことになるんだろうが、ここにもボールがうまく収まらない。
ルビン戦を参考にしようとしたディナモだったが、バルサもあのルビン戦を教訓にしてた。
ミレフスキ、シェバがうまく絡んでの攻撃は見られなかったし、ヤルモレンコの突破も1回あったぐらい。
これでは流れの中からの点は生まれない。
ショッツオンターゲットも1のままだったし、ここにルビンとの差が。
セットプレーからミレフスキがうまくそらしたボールで決めた、あの得点シーンだけが唯一のショッツオンターゲット。
もっともっと攻撃に転じたかったんだろうが、バルサがそうさせなかった。
ボールの支配率が25パーセントぐらいでは点は取れないだろう。
しっかりした守備って言うよりも自陣に引いて守りを固めたって印象で、前向きなディフェンスではなかった。
いつもの破壊力満点のバルササッカーを封じ込めれてはいたが、2失点を喫したわけで、これでは成功とは呼べない。
ルビンの敗戦が濃厚なこともわかってはいたんだろうが、これでもチームにいい影響を及ぼさず、このまま4位が確定。
ELにも回ることができなかった。
バルサは本来のバルササッカーをなかなか展開できず苦しんだが、点を取ってからはじょじょに自分たちのペースに。
寒さも影響したんだろうが、立ち上がりは全く違ったチームに。
イニエスタが目立つシーンも少なかったし、S・ケイタとのあの左のコンビってのもうまく機能しなかった。
それでもパスを回すことができだし、全体がうまく動くようになったとたんにしっかり得点するあたりはさすがバルサ。
最近のバルサのシステムである、自由なメッシってのが活きてきて、1・5列目でボールを持ったメッシが左へ展開。
これをアビダルがダイレクトでグラウンダーのクロス。
これに詰めたのが、飛び出したチャビ。
メッシがあのポジションにいるから、DF陣の目はメッシにいきことになり、ここを見逃さず、チャビが飛び込んできた。
バルサは日々進化してる。
1-1のままでも勝ち抜けが決まるんだが、バルサはこのグループの首位通過にこだわったんだろう。
インテルリードの知らせも入ってただろうし、最後まで攻めの姿勢を崩さず、メッシのFKでなんとか1-2と逆転に成功。
これで、苦しんだこのグループリーグに終止符を打った。
インテル、バルサが頭3つぐらい抜けてるグループなんて思われてたが、ルビン、ディナモのがんばりで最後までもつれる結果に。
こういう予想を覆すような展開になるからCLはおもしろい。
終わってみたら、戦前の予想通りの勝ち抜けになったんだが、ここまで、かなりおもしろく見させてもらった。
ウクライナ、ロシアのチャンピオンに感謝にないと。

スコア 1-2

<得点者> 
D・キエフ   ミレフスキ
バルセロナ   チャビ、メッシ     
~愛丸's MVP~
メッシ(3トップの右ってポジションじゃなくなり、更にこの男のテクニックが活きてきた。FKでゴールを決めて見せたところも成長の証か)

インテル-ルビン

2009-12-10 21:01:57 | チャンピオンズリーグ
観戦日 12/10(木)       

愛丸’s チェック
勝ち点6で並ぶ両チーム。
勝てば文句なしに勝ち抜けが決まる。
ドローの場合がちょっとめんどくさい。
0-0だったら、当該チーム同士の成績が2試合ドローで、アウエーゴールの差でインテルが上に行く。
1-1だったら、もろもろの事情でルビンが上。
ただ、これでもうひとつの試合でディナモが勝ったりしたら、バルサとディナムが勝ち点8となり、両チームとも落ちることに。
とにかく、両チームとも勝利を目指して戦うしかない。
インテルはイタリアデルビーの敗戦を引きずってないならいんだが・・・。
ルビンはこれまで通り当たって砕けろ精神で、最後までこのグループを引っ掻き回してもらいたい。
それができると信じてる。

インテルが、この最終節にして、やっとインテルらしい強さを発揮した。
これまでのイタリアのチームだと、0-0でもいい試合だったら、それなりに守備重視にくるはずだが、インテルは3トップで挑んできた。
3トップは、オプションとしてよくやるんだが、中盤の3枚が・・・。
スネイデル、T・モッタ、スタンコビッチと守備をしっかりこなす選手を起用しなかった。
この選手起用で、モウリーニョがやりたいサッカーってのがはっきりわかった。
とにかく攻めて勝つ。
これが功を奏した。
サムエルが前半の早い時間に負傷退場するという事態に陥っても、これに同様することはなかった。
ただ、しっかり前線の3人、中盤の3人が絡んで攻撃できたかって言うとそうでもない。
安定した戦いをもたらしたのは、左SBに入ったサネッティの突破があったから。
いつも思うんだが、そんなにスピードがあるわけでもなく、テクニックに優れてるわけでもないんだが、なぜかボールを取られない。
このドリブル突破で、先制点を生んだ。
それまでリャザンツェフに押し込まれるシーンがあったが、この局面も打開し、なおかつ点まで呼び込んだ。
このドリブル、この後も何度か局面を打開できてたし、ルビンは、ちょっとサネッティを甘くみてたかも。
先制点を取ったインテルはまさに強いの一言。
安定した守備だけでなく、攻撃もしっかり機能した。
よかったのが、バロテッリ。
これまで動かない、周りと連動しないとひとりよがりのプレーが目立って、がっかりさせられるシーンばっかりが目立ったが、この試合はよく動いた。
先制点時のアシストも、ゴール近くだったっことを考えると、自力でいってもおかしくないシーンだった。
それをしっかり周りを見てのトリッキーなバックパス。
ひょっとしたら、スタメンで使われると、これだけやる男なのかも。
貴重な2点目もこの男のスーパーなFKだったし、足をつるまで動いたバロテッリには新しい何かを見た。
インテルはこの勝利で、グループ突破を決め、あとは順位。
バルサの結果次第では1位抜けもあるし、今後のことを考えると、1位で抜けた方が有利かも。
最後に自分たちのサッカーを展開し、ビッグイヤーに向けて流れに乗れそうだから、ベスト16以降のインテルには注目してもいいかも。
ルビンは、最後の最後に力つきてしまった。
チャンスがなかったわけでもなかったし、どこかで点が奪えてたら・・・。
ギョクデニズとロミンゲスがうまくポジションを入れ替えながら裏を狙ってた攻撃が、インテルには有効的だったかも。
サイドのリャザンツェフの突破もサネッティが攻撃に出てからは、鳴りを潜めたし、やっぱり本気のインテルには太刀打ちできなかった。
あのバルサをカンプ・ノウで破ったときのようなサッカーを展開できればよかったんだが、そうもいかないだろう。
インテルはやっぱりイタリアのチームだった。
DFラインをそう高く設定してなかったし、裏を狙えなくなってしまった。
先制を許した段階で、ちょっとは意気消沈したんだろうが、最後までルビンは戦い抜いた。
今シーズンのロシアリーグも制してるし、来期もこのステージに戻ってこれる。
この経験を活かして、来期は、もうひとつ上を目指してもらいたい。

スコア 2-0

<得点者> 
インテル   エトー、バロテッリ     
~愛丸's MVP~
サネッティ(不慣れな左SBで、守備に徹するかと思われたが、あのドリブルで流れを変えた。これぞ頼りになるキャプテン。代表にも必要な選手)

マルセイユ-R・マドリー

2009-12-10 19:00:16 | チャンピオンズリーグ
観戦日 12/10(木)       

愛丸’s チェック
このグループで勝ち点7で3位のマルセイユと、勝ち点10でトップのマドリーの一戦。
マルセイユが、この試合3-0以上のスコアで勝利すれば、マドリーよりも上に行くことができ、この時点でグループ突破。
それ以下のスコアでの勝利、ドローだったら、ミランの結果に左右される。
ミランが勝ってしまえば、突破はなくなるわけで、他力になることが多くなりそう。
とにかく、早い時間に得点し、ミランにプレッシャーをかけながら、なおかつ、マドリーの焦りを誘いたいところ。
マドリーは、ドローなら勝ち抜けが決まる。
いくらアウエーとは言え、マドリーが3-0のスコアで負けるってことも考えづらいし、普通にやれれば、問題なく突破できるだろう。

マルセイユは早い時間での失点で、何かチーム全体から勢いがなくなってしまった。
狙ってたのは3-0というスコアだっただろうし、そのプランが早々に崩れたことに。
飛び道具を持ってるチームに危険なエリアでのファールがいかに失点に結びつきやすいかを身を持って体験してしまった。
あのC・ロナウドのFKを止めるってことはなかなか難しいことだし、あの失点は仕方ない。
ここでいち早く、とにかく追いつくことに切り替えてれば、もっといいサッカーができたんだろうが・・・。
一度は追いつくことができたんだが、一度落ちたモチベーションはなかなか上がってこない。
こうなると、取れる点も取れないし、守れるべきシーンでも守れなくなってしまう。
計算できる選手がいるんだが、そこを活かすことができず、攻撃の主導権を握れなかった。
ブランドンの強さを使うのか、ニアングのスピードを活かすのか、アブリエルの個人技にかけるのか、いろいろ方法はあった。
それがどれも中途半端で、この3トップが機能しない。
ルチョが積極的な飛び出しを見せるわけでもなく、ほんとに、あのC・ロナウドのFKで意気消沈してしまってた。
ミランがリードを許す展開だったみたいだが、この段階で、畳み掛けたかったはずなのに、チームが乗ってこない。
この辺の切り替えをデシャンがしっかりやれてれば。
勝ちが必要だった試合で、先制されても、気持ちでこれを覆すチームはちゃんと存在する。
それが強いチームってことになるんだろうが、マルセイユにはその資格がなかったってことか。
ボルドー、リヨンもそう簡単じゃないグループに組み込まれたが、前節に突破を決め、ここに差が生じてしまった。
この結果を受けての最終節だし、気持ちは入ってたんだろうが、これでは・・・。
ルチョがPKを失敗してからは、更にやる気が失せたみたいで、守備でも不安定さが出てきた。
もっとおもしろい試合を展開してくれると思ったんだが・・・。
マドリーはまだチームとして崩すってことができてないし、個人の能力に頼ってのプレーが目立つ。
ただ、ペレスはこういうのを望んでたのかもしれんし、結果が出ればこれでいいのかも。
C・ロナウドが誰かとうまくコンビプレーを見せるシーンはないし、やったにしろ、どこかにずれが生じる。
サイドを突破してクロスを上げるシーンはないし、フィニッシュまで持ち込むことが多かった。
これはこれでいいんだが、もっと周りとの連携が深まれば、まだ点は取れそう。
カカが不在で、代役をラフィが務めたが、この男にカカの仕事を任せるのは無理がある。
決定的なパスを供給するわけでもなく、ドリブル突破ができるわけでもない。
この攻撃の指揮をとるべき選手が、これではマドリーとしての魅力を発揮できないだろう。
早くカカとC・ロナウドが融合し、これにベンゼマかイグアインが絡んでくれば、破壊力抜群に。
この試合、守備陣の働きは目立ってた。
ペペは気持ちのこもったプレーを展開し、負傷を追いながらも最後までファイトしてマルセイユの攻撃陣を封じこめてたし、アルビオルも得点もし、守備でも穴はなかった。
ペペがここまでやってくれたら、安定した守備を展開できる。
この守備に応えるように追加点を重ね、見事首位で、このグループを突破。
年が明ければ、期待通りのマドリーのサッカーができてくるかも。

スコア 1-3

<得点者> 
マルセイユ   L・ゴンサレス
R・マドリー  C・ロナウド×2、アルビオル     
~愛丸's MVP~
C・ロナウド(早い時間でのあのFKでマルセイユのやる気と戦意を喪失させた。動き自体もかなりよくなってきたし、ここからこの男の本領発揮か)