愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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バレンシア-エスパニョール

2008-12-15 22:37:57 | リーガエスパニョーラ
観戦日 12/15(月)       
 
愛丸’s チェック        
前節、バルサに完膚なきまでに叩きのめされたバレンシア。
カンプ・ノウで全く自分たちのサッカーができなかった。
守備もマドゥーロ、デル・オルノとレギュラークラスじゃない選手が足を引っ張り4失点と何も言い訳ができなかった。
毎度言ってるが、いつものバレンシアなら、ここで負のスパイラルに陥ってしまう。
今シーズン、何度かこんなピンチはあったが、これはことごとく跳ね返すことができた。
ここでもなんとかいい勝ち方をして、年内ラストマッチ、サンチャゴ・ベルナベウのマドリー戦に望んでもらいたい。
エスパニョールはマネー監督に代わっての2戦目。
まだ形にはなってないだろうが、気持ちは変わってるはず。
降格圏で苦しむエスパニョールだが、なんとかいるメンバーでなんとかがんばってもらいたい。

バレンシア、バルサ戦の鬱憤を晴らすかのような、気持ちいい試合でしっかり勝利を飾ることができた。
先に失点するというアクシデントはあったが、これは崩されて取られたものではなく、ほんとにアクシデント。
アルベルダにリフレクトしてコースが変わったもの。
いつもはここでズルズルいきそうなものだが、エスパニョールが助けてくれた。
エスパニョールというか、ルフェテが古巣に恩返ししてくれた。
前半のうちにドブレ・アマリージャで退場。
かわいそうな2枚だったが、I・ゴンサレスだからこれはいたしかたない。
11対10になり、バレンシアはより効果的な攻めができるようになった。
左サイドを制覇し、バラハからの魅力的なパス回しでどれだけチャンスを作ったことか。
ただ、これが前半に実を結ぶことはなかった。
これが一変するのが後半。
M・フェルナンデスを下げてモリエンテスを投入し、4-3-3から4-4-2にシステム変更。
エメリのいいところは相手を見て、攻撃の布陣を変える柔軟性があること。
こういう監督がいてくれると、なんだか負けてても逆転してくれるんじゃないかと期待が持てる。
立ち上がりから果敢に攻め、15分になる前にCKからエンパテに追いつくことができた。
点が取りさえすれば、逆転は簡単にできると確信してた。
それだけこの試合でのバレンシアのできは良かった。
これをさらに強力にするかのように、やっとD・シルバが戦列に復帰した。
メスタージャの拍手の大きさがこれを物語ってる。
このスペイン屈指のファンタジスタがいるのといないとではチームの攻撃の質が全く違ってくる。
まだ完調ではないみたいだが、ボールを持ったD・シルバの姿に惚れ惚れした。
エレガントで、力強さも感じる。
ファンタジーは色あせてないし、これからのバレンシアに期待が持てる。
この男の投入で、中盤でよりフリーにボールを捌けるようになったバラハに、前線でより活発的に動き回ったビジャを見てると、D・シルバの存在の大きさがまざまざと伝わってきた。
ホアキンに代えてD・シルバを投入し、両サイドがマタ・D・シルバとウイングタイプでなくなって、これである程度相手と向き合い、崩せないと見ると、左にビセンテを投入。
結果、この采配が見事にはまった。
バラハ、D・シルバでゆっくりボールを回して、そこからモリエンテスへ。
ここでモリエンテスが縦に突進。
これが合図になり、左でビジャがボールを受け、中に入ってきたビセンテに絶妙のパス。
これをビセンテが角度のない位置からうまく決めてみせた。
緩急の効いた見事な攻撃だった。
こんなバレンシアの攻撃を見たのはいつ振りだろう。
やっぱりD・シルバはバレンシアにはいなくてはならない存在。
この勝利で年内ラストマッチにいい形で挑むことができる。
エスパニョールはルフェテの退場が全てだった。
マネー監督も退席処分になったりと、完全にI・ゴンサレスに振り回された。
R・タムード、デ・ラ・ペーニャがいないと、どうも攻撃の厚み、迫力が感じられない。
L・ガルシアにも切れが感じられないし、どちらかの早期復帰が望まれる。

スコア 2-1

<得点者> 
バレンシア   アルビオル、ビセンテ
エスパニョール R・マルティネス
~愛丸's MVP~
D・シルバ(ようやくピッチに戻ってきた。今はビジャとともにバレンシアで欠かせない存在に。これからもっともっとよくなってくるだろう)

A・マドリー-ベティス

2008-12-15 16:01:23 | リーガエスパニョーラ
観戦日 12/15(月)       
 
愛丸’s チェック        
久々のCLでGL突破を決めたアトレチコ。
リーガとの二足の草鞋をなんとか履きこなしてる。
トップの人数の少なく、このままいくとフォルラン、アグエロにそうとうな負担が掛かってくるのは間違いない。
バックアッパーもシナマ・ポンゴルしかいないし、冬のメルカートでどう動くか。
中盤以降にはそれなりに計算できる選手がいるし、とにかく、トップの人数を確保すること。
ベティスはいい試合はできるんだが、なかなか勝ちに繋がらないことがなる。
レベルの低いチームになら、殴り合いを制することができるんだが、格上になると、どうしても負けてしまう。
失点の多さも気になるし、フエラでの試合だし、もうちょっと守備に気を使って試合するのもいいかもしれん。

選手の格、チーム状態ってことで、カーサのアトレチコがしっかり結果を出した。
やるべき選手がしっかり仕事すると、これぐらいのサッカーが簡単にできるチーム。
アグエロが切れてれば、点は取れるし、中盤がうまくここに絡めば、更にチャンスは増える。
P・アスンソン、DFラインにミスがなければ、無失点に抑えることができるし、レオ・フランコも集中を切らさないとしっかりセーブできる。
これが毎試合できるんなら、もっとリーガでの順位は上なはず。
オリンピックから休みなく働いてるアグエロは最近好不調の波が激しかった。
この試合では好調アグエロがピッチにいた。
ドリブルでの仕掛けが有効的で、キープ力もばつぐん。
周りをしっかり見えてるのも好調な証拠。
先制点時は、スルーにうまく反応して、エリア内でボールキープ。
なかなか詰めれないDFをよそに中に切れ込んできたM・ロドリゲスに絶妙の戻し。
これをしっかりM・ロドリゲスが決めた。
こういう点の取り方ができてるときはアトレチコは強さを発揮できる。
後半、かなりベティスに攻め込まれたが、DFラインが崩れることなく、集中も切らさなかった。
S・ガルシアが浮いたボールのパスにうまく抜け出し、レオ・フランコと1対1になるシーンがあったが、これはレオ・フランコのいい飛び出しでしっかりセーブ。
やられたって場面はこれぐらいだったし、ベティスにキープはされてたが、やられた感はなかった。
守備でうまくリズムに乗り、あとはいつカウンターを炸裂させるか。
ここで力を発揮したのがやっぱりアグエロ。
スルーに抜け出し、GKとの1対1をなんなく決めてみせた。
エースとはこういうもの。
取ってほしいときにしっかり点が取れる。
アグエロもあと1節踏ん張ってもらって、いいクリスマス休暇を過ごして、リフレッシュしてもらいたい。
CLの決勝トーナメントが始まる2月までは休ませてもいいのでは?
ベティスはやっぱり守備にほころびができて、2失点。
2得点できるような感じで攻めれたはいたが、最後までアトレチコDF陣を崩すことはできなかった。
エマナなんか精力的に動き回ってチャンスを作ってたが・・・。
S・ガルシアはバルサ時代トップの選手だったとは言え、今はどちらかというとセグンダ・プンタかサイドアタッカーとしてが活きてくるタイプ。
ベティスもそれだけトップに困ってるのか。
パボーネがエストゥディアンデス時代ほどの力強さと決定力がなく、J・マリも年齢が。
そうなるとS・ガルシアに頼るしかないのか・・・。
リーガでもセロ・トップが流行しつつあるみたいだから、いっそのことベティスもやってみたら。
攻撃では見せれる部分もあったが、やっぱり守には不安が。
裏を取られることが多すぎる。
取られてもオフサイドで凌げればいいんだが、ラインが揃わないことが多々あり、これではどうにもできない。
フィジカルだけでの守備ではどうしようもできない。
冬もしっかりこの部分の改善を行わないと、後半戦、痛い目に合うかもしれん。
パコ・チャパロの手腕が問われる冬になりそう。

スコア 2-0

<得点者> 
A・マドリー   M・ロドリゲス、アグエロ
~愛丸's MVP~
アグエロ(1得点、1アシスト。アトレチコの得点全てに絡む大活躍。切れてるときのアグエロはこれぐらいやって当たり前)

セビージャ-ビジャレアル

2008-12-15 13:49:14 | リーガエスパニョーラ
観戦日 12/15(月)       
 
愛丸’s チェック        
ビッグマッチが続いてるセビージャ。
それもこのビジャレアル戦がラスト。
バルサにはやられたが、バレンシアとはエンパテ、マドリーにはサンチャゴ・ベルナベウで勝利とまずまずの結果。
サンチェス・ピスファンでのビジャレアル戦だし、しっかり勝って、この連戦を締めたいところ。
とにかく、サイドがしっかり機能すれば、勝てるはず。
ビジャレアルは開幕当初の勢いがなくなってきた。
安定感はあるが、どうも爆発力に欠ける。
トップの選手がベストコンディションにないのが響いてるのか。
フエラで負けなしのビジャレアルのことだし、この試合も手堅く戦ってくることだろう。

結果は1-0というものだったが、内容は完全にセビージャがビジャレアルを圧倒した。
D・カペルがけがでトップコンディションにない左サイドはアドリアーノが担ってるが、ここがいまいちだった。
それが、この試合ではアドリアーノが大爆発。
ここまで切れのある動きを披露してくれたのはいつ振りだろう。
プエルタが台頭してくるまではそこそこやれてたが、プエルタのとって変わられてからはバックアッパーだったし、プエルタが不慮の死を遂げた後、定位置を掴みかけたが、D・カペルの出現でまたまたバックアッパーに。
ようやく今シーズン、D・カペルのけがでチャンスをものにした。
D・アウベスとマッチアップしたバルサ戦でも孤軍奮闘だったし、この試合も積極的な仕掛けでビジャレアルの右サイドを翻弄した。
ここまでサイドが機能してくれれば、セビージャのサッカーができる。
右でもJ・ナバスがそこそこ魅せてくれたし、4-2-3-1で両サイドをどんどん使っていくシステムが今一番フィットしてそう。
トップ下のヘナトも2シーズン前ぐらいのできにあるし、カヌーテ、L・ファビアーノの2枚しかいない状態のトップを考えると、これが点を取ることができる方法かも。
前半戦もまもなく終わろうとしてるときに、セビージャはセビージャの形を見つけたような気がする。
D・アウベスの抜けた右のラテラルはまだまだ満足できないが、この試合ではコンコがなんとかこなしてみせた。
出場機会の軽減で冬の放出を望んでるみたいっだが、この男はそれなりにやれる選手。
ユーティリティだし、チームに悪影響を及ぼすことはないはず。
このビッグクラブとの連戦はほとんどがカーサでの試合だったが、2勝1分け1敗はまずまずだろう。
マドリーが完全にこけてる状態だし、CL圏内も狙えるチームであることに間違いはない。
ビジャレアルは今シーズン、フエラで初黒星。
当初はM・フェルナンデスをトップ目に置くセロ・トップシステムでこの試合に挑む予定だったらしいが、蓋を開けてみるとトップはけがから復帰してきたJ・ジョレンテ。
いい状態のときにけがをし、どのような状態かわからなかったが、間違いなくあの頃のできではなかった。
ボールがなかなか入ってこなかったこともあったんだろうが、かなりイライラしてた。
前半にタルヘタ・アマリージャをもらってるにも関わらず、後半8分にこれまた無駄なフアルタでドブレ・アマリージャ。
1点ビハインドの状況で点を取らなければならない選手が退場って・・・。
これではどうしようもなかった。
策士ペジェグリーニを持ってしてもどうにもできなかった。
ビジャレアルのいいときはピレスがまず目立ってる。
それにS・カソルラの仕掛けも有効的で、M・セナも中盤で効いてるのがいつも。
それがどれも見られなかった。
こうなると、いつものビジャレアルではないだけに、失点してしまうとかなり苦しい。
DF陣の踏ん張りで1失点に押さえはしたが、勝てるムードは全くなかった。
試合終了間際にパワープレーでなんとかしようと試みるも、惜しいシーンまでしか到達せず。
違いを生み出せる選手が、凡庸なプレーに終始してては、勝てるわけがない。

スコア 1-0

<得点者> 
セビージャ   ヘナト
~愛丸's MVP~
アドリアーノ(こんな切れきれのアドリアーノを見たことがない。仕掛ければ全て成功し、ビジャレアルの右サイドは完全に混乱してた)

ユベントス-ACミラン

2008-12-15 11:54:40 | セリエA
観戦日 12/15(月)       
 
愛丸’s チェック        
インテルに勝ち点6差で2位、3位の直接対決。
ラニエリ曰く、この対決こそが真のイタリアデルビー。
セリエBの落ちた落ちてないってことを考えると、ここ数年のセリエを引っ張ってきたのは間違いなくこの2チーム。
年内最後のビッグマッチはスクデット獲得に向けて、ひじょうに大きい試合になる。
これ以上、インテルとの差を広げたくないわけで、ホームだろうが、アウエーだろうが関係ない。
ユーベはここトリノオリンピコで4連勝と地の利を活かして、ミランを葬りさりたいところだろう。
ミランはガットゥーゾのサスペンションで中盤の守備に不安があるが、ビッグマッチへの強さでここも勝ち点1では満足しないだろう。
どちらがインテルへの挑戦状を手にすることができるか・・・。
守りあいにだけはなってもらいたくない。

戦前の予想をはるかに上回る攻撃な試合に大満足。
ミランがまず主導権を握り、サイドを切り崩し、攻撃的に振舞ってくれたのがよかった。
アウエーだし、まずは守備からって入り方をしなかったことは賞賛に値する。
ポゼションもできてたし、滑りやすいピッチを気にすることもなく、セードルフをい中心にいい攻撃ができてた。
前半の立ち上がりから半分ぐらいまではどちらがホームがわからなかった。
それが、ピルロがボールを高い位置でカットされ、カウンター食らってから流れが一変。
ユーベがスピード溢れるサッカーを展開。
選手個々のネームバリューだけでは完全にミランが上だが、それをチーム力でユーベが完全にねじ伏せた。
中盤での守備が機能せず、DFラインが不安定なミランをユーベはいとも簡単に崩してみせた。
左サイドでモリナーロが果敢にオーバーラップしてロングのスルー。
デル・ピエロが逆サイドからうまく入ってきたところを遅れたヤンクロフスキがエリア内で倒しリゴーレを献上。
ここにミランのDFの脆さがまざまざと出た。
好調のデル・ピエロがこれをしっかり決めて先制。
ここからもユーベの時間が続いたが、ミランも意地があり、カラーゼが守備で見せれないならと高い位置でカットし、いいボールをホナウジーニョへ。
これを落ちついて中のアレッシャンドレへ。
ただ合わせればレテというボールをしっかり決めて同点。
ミランがよかったのはここまで。
この同点だった時間もそんなに長くなく、CKからキエッリーニがヘッドで勝ち越し、またまたユーベの時間に。
この後、ネドベドに代わったデ・チェーリエからのいいクロスに中でフリーのアマウーリが豪快なヘッドで前半で3-1。
誰がこういう前半を予想したか。
ミランのメンバーを見て、これじゃ簡単にやられてしまうかもってことは考えることができたかもしれんが、3-1とは・・・。
エメルソンが守備で機能せず、ピルロは守備的に振舞う中盤ではない。
そうなるとアンブロジーニひとりに掛かる負担が大きくなり、SBとCBの連携も酷かったミランが守りきれるわけがない。
ユーベが3点取れたのはユーベの攻撃が良かったこともあるが、まずはミランの守備が醜かったから。
こんなミランだったら、プロビンチャのチームでのしっかり点は取れそう。
T・シウバを獲得したって話だが、ひとりだけの獲得ではこの守備陣が安定するとは思えない。
長年ほったらかしてきたつけがここで出てきた。
UEFA杯なんかを本気で狙ってるわけでもないだろうし、今シーズンは完全にスクデット狙いだったはず。
それもここで終わってしまいそう。
後半、アンブロジーニのミドルがリフレクトし、レテする運もあったが、シソコ、アマウーリのふたりのコンビでまたまた突き放され、ジ・エンド。
ザンブロッタが2枚のジャッロで退場してからは、チームから覇気もなかうなった。
前半、セードルフを中心に、ホナウジーニョ、アレッシャンドレでいい形が作れてた攻撃陣も、シェバとアレッシャンドレの2トップになって、こちらも守備陣ばりに酷い状態に。
アレッシャンドレ、ホナウジーニョが試合から消えたのは間違いなくシェバのせい。
冬のメルカートでどれだけチームを変えることができるか。

スコア 4-2

<得点者> 
ユベントス   デル・ピエロ、キエッリーニ、アマウーリ×2
ACミラン   アレッシャンドレ、アンブロジーニ
~愛丸's MVP~
デ・チェーリエ(ネドベドに代わって前半に投入されたが、とても試合の途中から参加したとは思えないできだった。ミランの右サイドはこの男を止めれず)