キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

タリケ・クラシック

2011年04月22日 | Weblog
タリケを牽引してきたガスコーニュの典型的なワインであるクラシックは、ユニブランとコロンバールで出来ています。この二品種ともこの地でアルマニャックを造るのに欠かせない品種でしたし、今も相変わらず現役として活躍中です。多収性でワインにするとアルコール度数が低く酸が高い特性を持っていて、そこが蒸留向きなんですね。

ユニブランはイタリアではトレッビアーノと呼ばれて大いに作られていて、ワインとしても人気を博しています。うちのロゼットやサン・クリスピーノもトレッビアーノを使った軽快で爽やかなワインで、中々人気が高いです。この品種は重厚なワインにはなり難いようですが、軽快さや繊細さがあり、一口飲んで驚く事はありませんが、飲み続けていて飽きが来ない性格の良さがあります。

コロンバールには多少強さや複雑さがあるといわれていますが、いたって控えめな複雑さで、クラシックには25%程度ブレンドされ、ユニブランの性格のよさに、多少なりともあくどい性格を加えて重層性を感じさせるようになっています。香水のブレンドの要諦は複雑さを出すために微量の悪臭を加えることにあると、フランスの調香師の本を読んだような読まなかったような気がしますが、同じフランス人のすることですから原理は同じでしょう。

先日名古屋で久し振りに啜ってみて、このワインが安くて軽くて気軽なのに偉大なワインであると再認識いたしました。フォアグラや鴨を喰っている土地にこのようなワインが生まれたのが不思議な気がしますが、人間毎日フォアグラや鴨を喰っているわけには行かないので、日頃の食事では結構さっぱりしたものを食べていたのだろうと想像いたします。日常ワインの偉大さというのも侮れませんね。
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