内田百のサラサーテの盤を読む。昨日郡山の書店に寄った時、買ってしまった。帰宅後すぐ読み、そして今日ストーブの前でゆっくりと再読している。
サラサーテの盤には近づきたくなかった、読みたくなかった、だがついに読んでしまった・・・
最も繰り返し観る映画、私にとって比類のない映画、鈴木清順のツィゴイネルワイゼンの原作であるからだ。
読後の落胆は、内田百のサラサーテの盤の存在は鈴木清順のツィゴイネルワイゼンという作品を損ねてしまうという心配、それはまったくの杞憂だった。
背筋が寒くなる恐怖、忍び寄る説明不能な空恐ろしさ、現界と霊界をさまよう夢想の世界は損なわれることなく、
さらに強烈に増幅されてツィゴイネルワイゼンの映画に見事に昇華されていることを知った。
映画、ツィゴイネルワイゼンの主観的説明は無用。
是非ご覧あれ。