四万十川レコード 公式ブログ

四万十と言う小さな町に生まれ、思春期に音楽に目覚めそして今も、長い長い音楽の旅をしています。

燕舞う頃に… ~ブログを再開します~

2017-06-08 05:48:30 | コラム
う~ん…

前回の投稿が2016年の6月30日だから
ほぼ1年位の感覚を開けての投稿になりますか。

まぁねぇ…色々と言うか
もうこのブログを止めよう!と思う位の
本当に辛い事が起こりまして…
その衝撃と悲しみは今も続いているのです。



そもそもこの「四万十川レコード公式ブログ」は
私と幼馴染の松田浩二がバーチャルユニット
YUSIMAを組み、その宣伝用ブログとしてスタートしました。
2011年の7月29日に初投稿をしています。
以来間隔を置きながら744本の投稿をして来ました。

累積閲覧数は734、288PV有ります。
多い時には一日の閲覧が3、000以上有った日も有りました。
なのにグズグズになってしまったのは
私がFacebookを始めたからです。
それと私が生まれ故郷の四万十市に戻った為に
松田浩二と何時でも会えるので
ネットメッセージを書くのに照れてしまっていたのも一因と言えます。



さて、私がもうこのブログを止めよう!
と思った理由は昨年の7月に
松田浩二を癌で失ったからです。

一昨年の12月にYouTubeバーチャルレベールだったシマレコが初のリアルライブをやりました。
田んぼ、森秀一さん。そして20年ぶりに復活してくれた久保田義雄さん。
その全ての音響PAと映像を私が担当致しました。もう本当に楽しくて、ガンガンビールを飲みながら音響をやりました。
そして終わった後にはさらに打ち上げで飲みまくり最高な一日を過ごしました。

これからも定期的に
シマレコのリアルライブをやりたいな♪
なんて当時の私は思っていました。

開けて2017年の1月中旬。
四万十市観光協会会長でKHK社長の岡村さんから
「豊、浩二が入院しちょうぞ。癌になった言いようぞ…」
と聞き、驚いて浩二に連絡し直ぐに
彼の入院している病院駆けつけました。
そして浩二の口から「胆管癌のステージ4」
と言われ私は絶句してしまいました…

病室の松田浩二は少し痩せた位で
声も元気だし何より本人が明るいので
「浩二なら治すだろう。」と私は信じていました。



松田浩二とその家族は癌と真っ向から向き合い
その闘いを続けていました。
私も私なりに浩二の闘病に役立つような
情報を集め折りにふれ彼に伝えていました。
しかし浩二は…あんなに頑張った松田浩二は
逝ってしまいました。

私は常々「浩二より先に逝きたい」
と思っていました。
何故なら「奴を見送るなんて俺は耐えられない。」
と言う気持ちが有ったからです。
そう言う悲しみを自分が経験するのが
嫌だったのです。
でも私は彼を見送る方になりました…

16歳の時に二人で楽曲を作り始め
ブランクは有りましたが最後まで二人での
創作活動は続けていました。
一番最後の楽曲はメロディーは完成していましたが私が作詞の手直しをそのままにしていた為に
未完のままで終わりました…
何時でも出来る。そう言う気持ちが
そう言う私の甘えが楽曲を未完にしました。



奴を失ってからの私は本当に身体の半分が
心の半分が無くなった様な虚無感にとらわれました。
折りに付け浩二が居ない事を思い出し
涙が止まりませんでした…
「あいつはもう居ないんだ…」
そう気付く度に失った友の存在の大きさに
心が震えました。

そしてその三ヵ月後に
私が音楽を目指す出会いを作ってくれた
岡村剛承さんも癌で逝ってしまいました。
岡村さんは私が四万十に戻った頃から
闘病されていました。
岡村さんには高校時代から
本当に可愛がって貰いました。

私は1年の間に、人生の道しるべであった
龍馬記念館の森健志郎さん。
松田浩二、そして岡村剛承さんと
自分の本当の理解者を失いました。
だからこのブログも「もう止めよう!」
と思いました。
「全部消してしまおう!」と思いました。
でもそうするには浩二との思い出が有り過ぎました。

私はもう一度このブログを書き始めます。
まだ全部振り返る事は出来ませんが
少しずつこのブログを始めた頃を思い出そうとしています。

このブログは松田浩二と始めたものです。
ブログの閲覧を上げる為に色々な研究や
思考錯誤をしました。
その過程を全部松田浩二は見ていてくれました。
二度と浩二の意見を聞く事は出来ませんが
何となくこれからもこのブログを浩二が
読んでくれそうな気持になりました。
作詞家になれず作家にもなれず、
それでも文章を書くのが好きだった私は
もう一度文章を書く事と向き合って行こうと思っています。
自分でも忘れてしまっていた、
あいつと作った時間をもう一度辿り直してみたいと思っています。

燕が空を舞っています。
新しい命が空を舞っています。
燕舞う頃に…
私もゆっくりと歩き出そうと思います。