あちらはこっちに向かって一方的に喋るだけである。
“俺が気にするわけないだろ。気にするなって”
ゲームの主人公が、俺の気持ちなど欠片もわかっていないような台詞をテキストウィンドウ上に並べた。
「主人公、お前もか!」
こいつは、<a href="http://www.shoppingforcityjp.pw/アナログ(クォーツ式)-twzqkmu-11.html">俺の半身だと思っていたのに</a>。
またしても、裏切られた気分だ。
もう耐えられなかった。
「ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
パソコンを蹴り上げる。
フリーズした。それまで流れていたBGMがヴィーと不愉快な音を鳴らし続ける。
衝撃からなのか、ディスクトレイが鈍い音を立てて開いた。
中には今まさにプレイしていたエロゲーのディスクが入っている。藤昭栞が満面の笑顔が印刷されていた。
ディスクトレイごと叩き割る。ちょうどよく顔面から真っ二つだ。
「ちくしょう! ちくしょう!」
止められない。
ゲーム本編に先駆けて出ていたグッズを部屋からかき集めて踏む破る叩き割る引き千切る蹴る殴る膝肘頭突き叩き付けありとあらゆる衝撃をもって粉砕した。
おかげで部屋も散らかったが知ったことじゃない。
「はぁ……! はぁ……!」
俺は段ボール箱を取ってきて、ゴミとなったものを詰めていった。
それから制作会社の住所をホームページで調べ、送り状に書き写していく。こっちの情報は適当だ。
コピー紙を二〇枚取り出し、そこにありったけの呪詛をどす黒い赤ペンで書き連ねる。その紙をゴミでいっぱいになった箱の中に入れ、厳重に梱包した。
「トマト運輸ですー」
集荷を頼んで五分。宅急便はすぐに来る。 注:<a href="http://www.shoppingforcityjp.pw/">カルティエ メンズ</a>
「これ、お願いします……!」
「は、はい……。こ、これからもよろしくお願いします」
集荷人はゴミの入った箱を持って、家から出ていった。俺を見る目が少し恐怖というか、イタい人を見るようなものだったが気にしないでおこう。
ゴミは部屋から消え、多少溜飲が下がる。
だが、胸に巣くった空しさはまったく消えてくれなかった。
「処女じゃない女に、なんの価値があるってんだ……」
今、家には誰もいないので、反応はない。
とはいえ、同意する者は誰もいないだろう。そんなことは知っている。
「もう、寝よう」
裏切られた哀しみを、胸に抱えて、<a href="http://www.shoppingforcityjp.pw/3針(時、分、秒)-twzqkmu-14.html">死んだように眠るんだ</a>。
眠りが、俺の哀しみを癒してくれるだろう。
……その前に、部屋を片付けるか。
母さんたちが見たら卒倒しそうだ。