かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

抗酸化物質は体に良いのか悪いのか? 所詮は程度の問題だとは思うのですが。

2015-10-21 22:27:28 | Weblog
 この所、毎日晴れが続いて、気持ちが良いことは間違いないのですが、ちょっと空気の乾燥具合が喉や鼻に響いてきているような気がして参りました。土曜日の、濡れもしなかった程度では到底足りません。少しは湿り気を貰わないとと思うのですが、週間予報ではここ一週間は雨が降る様子はありません。秋は移動性高気圧と移動性低気圧が数日おきに交互にやって来て、一雨ごとに冬に近づいていく、というのが基本的な空模様のあり方だ、と思っておりましたが、どうも今年の秋は違うようです。

 さて、健康食品やら機能性成分研究やらに携わる人間には少々ショッキングなニュースですが、米テキサス大学の研究者等による論文で、抗癌作用があるとか老化抑制になるとか、とにかく体に良い、ということで宣伝もされる抗酸化活性のあるサプリメントが、実は皮膚がんで最も死亡率の高い悪性黒色腫(メラノーマ)の転移を助けている可能性が高い、という内容が発表されました。抗酸化活性と健康については、20世紀末頃から、赤ワインのポルフェノールによる「フレンチパラドックス」効果が歌われた辺りから増え始め、今や健康食品業界における一大勢力になっている観がありますが、その一方で、抗酸化活性がほんとうに体で効いているのか? とか、実は害もあるんじゃないか、というような話は結構古くから根強く言われ続け、今も、市販のビタミン剤や抗酸化作用のある薬剤が、ガンを活性化させ、腫瘍の数を増やしたりしている可能性がある、という研究結果が複数発表されており、今回の論文もそんな流れの一環と捉えることができます。
 一方で、たとえば温州みかんのβクリプトキサンチンが有意に健康に作用することを証明した研究があったり、これもミカンのヘスペリジンが血液の循環をよくして冷え性に効果を示すというヒト試験データがあったりと、油溶性のカロテノイドや水溶性のポリフェノールで健康には有効、という結果を出している例も多々あります。多分、ガンの方は過ぎたるは何とやら、という話ではなかろうか、と思うのですが、原文に当たっていないのでなんともいえません。まあ、毒にもならないものが薬になるはずがない、というのが薬学の世界の常識らしいですから、ただ体に良いだけのような都合の良いものはこの世の中には存在し得ない、ということなのでしょうね。

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