小児アレルギー科医の視線

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「あなたの子供は肥満児、医師受診を」

2018年01月16日 06時31分45秒 | 小児医療
 群馬県は肥満児が多いらしい、そしてその理由は車保有率が高いため歩かないから?、という記事を紹介します。

 健診で「肥満」を指摘された子どもに医療機関受診を促す通知を出すことになったという内容ですが、素朴な疑問として「今まではどうしていたの?」ということ。
 健診で「肥満」を指摘されても、医療機関を受診するかどうかは保護者に委ねられていた、ということになりますよね。
 では何のために税金を使って健康診断をしてきたのでしょうか?
 問題を検出してもアフター・フォローがないなら、欠陥施策だと思います。

■ 群馬県教委「あなたの子供は肥満児、医師受診を」通知へ
毎日新聞2018年1月15日
18年度から定期健康診断で「肥満度50%以上」対象に
 群馬県教育委員会は15日、来年度から、定期健康診断で肥満度が高いとされた県内の小中学生に対し、病院で受診するよう通知すると発表した。群馬県は全国平均に比べ子どもの肥満傾向が高く、食生活や運動習慣を見直すきっかけにして将来的な生活習慣病のリスクを軽減するのが狙い。文部科学省の担当者は「全国的な調査はないが、個別の通知は珍しいのではないか」としている。
 対象は定期健康診断の結果、日本小児内分泌学会の基準で肥満度50%以上と判定された児童・生徒。男女とも身長に応じて定められている「標準体重」の1.5倍以上の体重になると肥満度50%以上の「高度肥満」とされ、通知の対象となる。
 対象者には、歯科、眼科健診と同様に通知を出し、医師の診断を受けた上で学校に結果を提出してもらう。
 文科省の学校保健統計調査によると、群馬県は肥満度20%以上の肥満傾向の子どもの出現率が高く、12歳男子で15.81%と全国平均の9.89%を大きく上回っている。県教委は、車の保有率が全国一という「車社会」が影響しているとみている。
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