新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

残念な話とトホホな話題

2019年01月31日 12時04分04秒 | 安倍晋三

2017年の暮れ、オジサンは妻を正月の「重労働」から解放する意味も込めて、8日間の「ショートクルージング」に参加した。

乗員・乗客合わせて3700人以上という国内最大の豪華客船「サファイア・プリンセス」などではなく、その3分の1程度の廉価版客船NGO「ピースボート」に横浜から乗船した。
 
出航して間もなく船内通路に掲示されていた航路が示されている海図の前で、自称船会社の男性と船旅のベテラン男性等と暫し立ち話をした。
 
そこで耳に入ったのは、「現在、ピースボートの次の船を建造予定なのだが、どうやら金が集まらないらしい」とか、「すでに来年いっぱいの100日間の世界1周クルージングの募集も始めている」などという話であった。
 
オジサン夫婦はとてもじゃないが100日も家を離れることは不可能だったので、その時は他人事のように聞いていた。
 
ところがそれから2年経って、その話は現実的な話になっていた。
 
1983年、早稲田大学の学生だった辻元清美(現・衆院議員)らが設立し、世界一周旅行を手がけてきたNGO「ピースボート」。
 
同NGOが進めていた「豪華客船」の完成が遅れ、ツアーの受付を中止していることが、「週刊文春」の取材でわかったという。                             

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<ピースボート 570億円「豪華客船」計画が“座礁”>
 週刊文春 2019年2月7日号 
・・・前略・・・
 「豪華客船計画」とは、2015年にピースボートが発表した新型クルーズ船「エコシップ」(乗客定員1800人)の造船計画だ。
「『エコシップ』の一番の売りは太陽光発電などで二酸化炭素の排出を約4割軽減できる点にある。570億円という莫大な建造費は、社会問題に熱心な基金や個人の投資やクラウドファンディングで集めると説明していました」(業界関係者)
 だが、1月22日、ピースボートの船旅を企画・実施する旅行会社「ジャパングレイス」の公式HPに次の文章が掲載された。
〈エコシップの造船契約を締結しているアークテック造船所より(中略)当初完成予定の2020年3月からは2年遅れとなる2022年3月完成という結論が提示され、その変更を受け入れるしかないとの判断に至りました〉
 ピースボートのリピーターの一人は、「週刊文春」の取材に次のように答えた。
「2015年に初めて新造船について知り、すぐに旅行代金140万円を振り込みました。ただ、リピーターにだけ計画を公表したのが不可解でした」
 海運・造船専門紙「海事プレス」を発行する海事プレス社元社長の若勢敏美氏が疑問を呈する。
「造船所すら決まっていない段階で乗客からお金を集めており、業界の常識から外れています。そもそも570億円の大金が本当に集まるのか疑問です。すでに発表した3回分の船旅で、予約金はかなりの金額になっているはず。船室のランクによって値段は異なりますが、すでに約50億円が集まっているのではないでしょうか」
 ジャパングレイスは次のように回答した。
「昨年半ばから、完成時期に影響が出る可能性が造船所より指摘されましたが、最終的に造船所から間に合わないとの回答が出たため、昨年12月末からは受付をしておりません。
 いただいた旅行代金は建設資金に充てる予定はありますが、既に支払ったのかなどは造船契約の守秘事項となっております。集まっている金額は、貴誌の記事で不安を覚えたお客様全員が取り消しを申し出る事態となっても、返還に応じられる程度であり、当社の財政基盤にまでは影響しません」
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オジサン夫婦が参加したクルージングの水先案内人には、いまや菅義偉官房長官の天敵とまで言われている東京新聞社会部の望月衣塑子記者が2人の子どもと共に乗船しており、船内では3回ほど彼女の「速射砲」のような語りを聞いてすっかり魅了された経験があり、心地よい想い出があったピースボートを巡る今回の計画座礁記事は、まことに残念な気持ちである。
 
次に、まさに「トホホ」となってしまうような記事を紹介。
 
与党、玉木氏のタブレット使用認めず=衆院代表質問


意味不明の「前例主義」に対しては、こんなふうにオチョクられてしまう。

最近、日比谷野音や国会前集会などで若者が発言する場合、自ら作成した原稿を登録したスマホを見ながら読んでいる光景をよく見かける。
 
紙の原稿よりも「雨にも風にも強く、夜間も大丈夫」なので如何にも現代的に見えてしまう。
 
もちろん「ガラパコズ」派のオジサンには不可能な芸当であるが、「前例がない」と言う理由で批判したりはしない。
 
最後に、教養が無くても、少々(?)漢字が読めなくても、かなり滑舌が悪くても6年以上も務まるのが日本の「総理大臣」という職らしいのだが、外交の場においては「無教養」という資質は大いに国益に反することになるという恥ずかしいお話。
 
2日前の赤旗にこんな記事があった。
 
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<日露戦争の戦意高揚の歌を引用 憲法の平和主義に反する 志位委員長が強く批判>
 2019年1月29日(火) 赤旗
 日本共産党の志位和夫委員長は28日、国会内で記者会見し、同日の衆院本会議での安倍晋三首相の施政方針演説について、「全体を聞いて、『1億総活躍社会』『全世代型社会保障』『戦後外交の総決算』など、使い古された、ボロボロになった政策スローガンの羅列で、全く新味がない内容だった」と語りました。
 同時に志位氏は、「看過できない問題」として、安倍首相が演説の冒頭、明治天皇が日露戦争のさなかの1904年に詠んだ歌「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」を引用したことを指摘。「これは、日露戦争のさなかに詠まれ、戦意高揚のために使われた歌だ。日露戦争は、朝鮮半島の覇権をロシアと争った侵略戦争であり、この侵略戦争の戦意高揚のために使われた歌だ」とし、「これを自らの施政方針演説の中に位置づけたことは、日本国憲法の平和主義に真っ向から反するものだと強く抗議したい。こういうことはあってはならないことだと強く言っておきたい」と厳しく批判しました。  
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「日本国憲法の平和主義に真っ向から反するもの」として強く抗議することは決して間違ってはいないのだが、今まさに日露会談が座礁に乗り上げている時に、ロシアを挑発するような、あたかもロシアに戦を挑むかのような言動を問題にすべきであろう。
 
その点では、一般大衆紙は威勢の良い分かりやすい論調の記事であった。
 
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<プーチン激怒 安倍演説「打倒ロシア」号令短歌を引用の愚>
 2019/01/31 06:00 日刊ゲンダイ
 どうして、このタイミングで、この短歌なのか。安倍首相が施政方針演説で引用した短歌が、問題になり始めている。短歌は日露戦争中、明治天皇が国民に勇気ある戦いを呼びかけたものだ。しかし、日露戦争は日本にとっては栄光の歴史でも、ロシアにとっては屈辱的な敗戦の歴史である。よりによって、今月22日、安倍首相はプーチン大統領と会談したばかり。ロシア国民が触れられたくない歴史に触れたことで、プーチン大統領を刺激したのは間違いない。
 安倍首相の“間抜けな引用”は、今回が初めてじゃない。昨年9月の総裁選の時も、「薩摩と長州で力を合わせ、新たな時代を切り開いていきたい」と、鹿児島県をヨイショし、わざわざ桜島をバックに出馬を表明しながら、「我が胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙はうすし桜島山」と、幕末の志士が薩摩への失望を詠んだ歌を引用している。どうやら、歌の意味を知らずに「桜島」という単語で選んだらしく、無教養ぶりを露呈した。
 今回は無教養で済まない。
「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」――。安倍首相が引用したのは明治天皇が詠んだ歌。「日本人の大和魂の勇ましさは、(平時では現れなくても)何か起こった時こそ現れるものだ」という意味で、日露戦争真っただ中の1904年に詠まれた。進行中の日露戦争に向けて、国民を鼓舞激励する天皇の「打倒ロシア」の号令なのだ。
 日本は大国ロシアを破り、ロシアから南樺太(サハリン島南部)などを奪っている。安倍首相は、日露戦争が大好きらしく、2015年の「戦後70年談話」でも、「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」と語っている。しかし、ロシアにとっては目を背けたい黒星だ。
 筑波大の中村逸郎教授(ロシア政治)が言う。
どうして、北方領土問題が難航するこのタイミングで、“対露戦争”に号令をかける意味の短歌を引用したのか理解に苦しみます。ロシアに押されっぱなしの安倍首相は、国内向けのアピールを込めたのかもしれませんが、ロシアは戦争を仕掛けられたと受け止めるはずです。怒ったプーチン大統領は6月の大阪G20をボイコットするかもしれません。ロシアにとって日露戦争は、アジアの後進国に負けて、サハリンという領土まで奪われた屈辱の戦いですからね。第2次大戦後、ロシアが北方領土を占領し、その後も引き渡しに応じないのは、日露戦争の仕返しとの意味もあるのです
 年頭会見でも、安倍首相は北方領土で暮らす住民の「帰属問題」を持ち出しロシア国民を怒らせた。外交のイロハが分かっていない。     
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毎日の生活に追われている日本国民ならば、安倍晋三首相の施政方針演説の全文など読む暇はないし、どうせ官僚の作文を棒読みした内容であろうと喝破しているかもしれない。
 
もし官僚が作成した原稿のままなら、担当所管部署(例えば外交関連は外務省とか)の責任であろうが、日本の一流の大学出身者の官僚たちがそんなヘマをするはずがない。
 
ここは2つの見方があるのではないかと深読みしてしまう。
 
それは単に安倍晋三の過去の歴史を全く学んでいないという無教養であるがゆえに、国内向けに(どうせプーチンには分からないだろうと思い)知ったかぶりをしたのかもしれない。
 
もう一つは、その箇所を作成した部署が仕込んだ時限爆弾ではないかという邪推。
 
どこの国にも特派員と称する外国人ジャーナリストや、日常的に諜報活動を行っている大使館員らが、相手国の最高責任者の一挙手一投足を本国に伝えており、施政方針演説も母国語に翻訳して送っていることは周知のことであろう。

 
そうなれば、当然プーチンに伝わるであろう「安倍晋三が喜びそうな明治天皇の御製歌」を挿入したということも、誰かの深慮遠謀で、いつかは爆発するかもしれないのでは、とオジサンは思う。
 
 


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