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新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

日本にはトランプは不要だがイーロン・マスクは必要かも?!

2025年02月26日 13時47分20秒 | トランプ外交

「第二自民党」と公言してはばからなかった半ぐれ集団の政党が、いまさら自ら政府の来年度予算成立に合意したとしても驚く話ではないのだが国民から見ればどうなのか・・・・・。
 
国民から総スカン、維新と自民の利害一致 これで予算案通過なら前代未聞のおぞましさ
 

まあ、維新の卑しさと茶番国会は先刻承知だったが、あまりに露骨な理念不在の裏取引。ゆ党2党は手柄欲しさを逆手に取られ、不祥事維新は予算をこれ幸いに目くらまし。
 自民はうまくやったつもりだろうが、有権者はふざけた“熟議”に怒り心頭。
  ◇  ◇  ◇
 こんな理念不在の裏取引のどこが「熟議」だというのか。
 少数与党で自分たちだけでは法案を通せない石破政権は口では「熟議の国会」とか言うのだが、やっているのは、相変わらずの密室談合政治。年度内の成立が危ぶまれていた2025年度予算案は、日本維新の会を取り込んで年度内成立にこぎつけそうだ。
 衆院は今週、予算案の採決をめぐって緊迫するはずだった。年度内に予算案が自然成立するためには、3月2日までに衆院で可決して参院に送らなければならない。自民、公明両党だけでは衆院を通過させられないため、与党側は国民民主党や日本維新の会と個別に「3党協議」を続けてきたが、交渉は難航していた。
 そこへ裏金問題も影を落とす。予算委で正式に決まった旧安倍派の会計責任者の参考人招致を拒否したうえ、与野党で合意した国会外での参考人聴取も前日の19日に自民側がドタキャン。あまりにフザケた対応に野党側は態度を硬化させた。衆院予算委員会は今のところ25日の中央公聴会、26日に首相と関係閣僚が出席する集中審議までは決まっているが、その後の日程は未定だ。委員会採決の前提として、立憲民主党などの野党は参考人聴取を条件にしている。
 石破政権に打開策はなく、年度内の予算成立は難しいと思われたのだが、21日になって状況は一転。維新は公約の「教育無償化」と「社会保険料の引き下げ」が盛り込まれることになったとして、新年度予算案への賛成で与党と大筋合意したのだ。
 維新は25日にも緊急役員会と両院議員総会を開催し、与党との協議で妥結した予算案修正について諮るという。党内の了承を得られれば、自公維新3党で正式に合意し、新年度予算案の年度内成立が確実になる。
予算賛成は国民に対する裏切り
■「予算案に賛成するということは、政府与党の政策全般に賛成するのと同じことです。維新が教育無償化という一部分だけをつまみ食いして予算案全体に賛成するのはおかしいし、昨年の衆院選で自公を過半数割れに追い込んだ国民に対する裏切り以外の何物でもない。有権者は、こんな茶番国会を望んで野党に票を託したわけではありません。維新という政党の卑しさは兵庫県議会の問題でも明らかですが、自分たちの手柄欲しさに与党にスリ寄り、談合したわけで、とことん薄汚れた集団だということがハッキリしました」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
 兵庫県の斎藤知事らの疑惑に関する百条委員会の音声データや文書を維新所属の兵庫県議3人が政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に渡していた問題は、とても看過できるものではない。秘密会の音声データを流出させ、兵庫県知事選を通じて真偽不明の情報が拡散したことが知事選の結果に影響を与えたといわれる。その過程で誹謗中傷が殺到した元県議は自死してもいる。
 コンプライアンス違反などという言葉では片づけられないほどの重大スキャンダルなのだが、維新代表の吉村大阪府知事は県議らの行為について、「思いはわかるけどルール違反」などと生ぬるいことを言っていた。不祥事連発の維新はガバナンスも何もあったものじゃないという証左だが、そういう政党だからこそ、国政では自民にスリ寄る「ゆ党」という立場を恥とも思わず、予算案への賛成をまるで手柄のように喜々としていられるのだろう。
■維新案は国民民主よりコスパが良かっただけ
 与党は当初、24年度補正予算で賛成に回った国民民主の方がくみしやすいと考えていたはずだ。とりわけ、大阪を中心に維新と対立関係にある公明は国民民主に肩入れしていた。ところが、「103万円の壁」の178万円への引き上げを強硬に主張する国民民主とは落としどころで折り合えず、予算案の年度内成立は暗礁に乗り上げつつあった。維新はそこに助け舟を出した格好だ。
 ハシゴを外された国民民主は、「こんな内容で予算案に賛成していいのか」などと維新を批判しているが、自分たちのことを棚に上げてよく言う。「ゆ党」の2党が手柄欲しさに、自民への恩着せ競争をしていたに過ぎず、そこを逆手に取られただけではないのか。
野党が協力すれば自民党を追い込めるのに、それぞれバラバラに自党の利益を主張して個別に与党と交渉するからこういうことになる。我先にと自民党の補完勢力になりたがっているようにさえ見えておぞましい。予算案の成立が確実になれば、自民は野党の言うことになんて聞く耳を持ちませんよ。裏金問題の参考人聴取はウヤムヤに終わり、企業献金の廃止も突っぱねるでしょう。せっかく国民が自民党政治に『NO』を突きつけても、これでは何も変わらない。それも、決して自民がうまくやったわけではなく、野党が党利党略に走っていがみ合い、国民全体のことを考えていないからです。それで自民党を蝕む『政治とカネ』の問題が置き去りにされてしまうとしたら、国民は到底納得できません」(金子勝氏=前出)
 最大野党の立憲民主も野田代表が早々に「予算案を人質にした日程闘争はしない」と公言。自民党とすれば、「ゆ党」の国民民主か維新、どちらかを抱き込めばいいのだから、ずいぶんラクになった。
■今さら「戦闘モード」は遅い
 24日都内で党大会を開いた立憲民主の野田は「戦闘モードに入りますよ、ここは。国会を動かすのは政党支持率ではありません。議席の数です」とか言っていたが、今ごろ戦闘モードでどうする。予算案成立が確実になった後では遅すぎる。
 だいたい、自民が国民民主ではなく維新を選んだのも単にコスパの問題だ。国民民主が主張する「103万円の壁」の178万円までの引き上げには7兆~8兆円の経費がかかるが、維新の「教育無償化」は約6000億円で済む。来年4月から私立高校を対象に加算されている支援金の上限額を、所得制限を撤廃して45万7000円に引き上げるというが、必要経費と目先の数合わせだけの話で、この国をどうするかという理念はどこにもない。
「自民党のインナーと呼ばれる税調幹部は6000億円なら受け入れることができ、維新の協力で予算案が成立する見込みが立った。維新の側からしても、教育無償化の成果を得るだけでなく予算案を年度内に成立させたい思惑が他にありました。4月開幕の大阪万博の費用が新年度予算に計上されているからです。ここで両党の利害が一致し、予算案の年度内成立が確実になった。しかし、私立高校の実質無償化が本当に教育の底上げにつながるのかという議論がほとんどないまま拙速に決めてしまったことには疑問を感じます。それに、無償化というと聞こえがいいですが、税金の投入であり、結局は国民負担です。教育無償化とともに維新が主張していた社会保険料の負担軽減についても、これから協議するという曖昧な決着になっている。熟議の国会と言うのなら、税制や社会保障制度を抜本的に見直す議論を与野党でするべきではないでしょうか。党利党略で小手先のつじつま合わせに終始しているようでは、与党も野党も国民から総スカンを食うことになりかねません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
 自民党政権が延命のために野党の要求を受け入れて財政支出を拡大すれば、それは国民負担としてはね返ってくる。われわれ国民は、政権や政党を存続させるために存在しているわけではないのだ。
 こんな茶番で予算案が通過するなら、前代未聞のおぞましさというほかない。




 
昔から、国民の「民度」以上の政府は望めない、と言われてきた。
 
だからと言って、今更すぐに「民度」が上がることを期待することも困難であろう。
 
それでも老骨に鞭打って国民を叱咤激励している御仁が健在である。
 
本澤二郎の「日本の風景」(5446)
 
<トランプ改革=闇の政府の一角に斬りこむ本気度!>
米国史上初めてのすごい改革に震える。日本でも財閥・軍需産業と防衛省・自衛隊の闇の政府が、水面下で浮上している。自衛隊員が大挙して戦争神社の靖国参拝を始めた。ワシントンでは、はるか昔の軍人大統領のアイゼンハワーが、米国政治を裏で操る軍需産業と世界最強の軍の結合による、闇の最強権力の存在を明かして退陣した。これに対抗したケネディ大統領と司法長官のロバート・ケネディはともに暗殺された。以来米国の闇の最強権力・産軍複合体が国際社会を軍事力で接見してきた。
安倍・自公内閣は、そこに自衛隊を上納する法制度を強行した。
いまトランプ改革が、そこにメスを入れている。ウクライナ戦争もまた、バイデンを操る闇の政府が強行したものだ。日本の岸田内閣も、事実上参戦させられ、血税を投入させられた。ゼレンスキーは善・プーチン悪の世論操作は今も生きている。
遂に戦争の闇が暴かれつつあり、メスが入った。米国防総省・ペンタゴンにホワイトハウスは軍縮命令を出し、それが強行されている。従来であれば、ここで暗殺の嵐が吹き荒れる場面であるが、トランプもイーロンマスクも意気軒高である。
翻って、日本は沖縄米軍基地撤去を外交政策の要に据えるべきだ。好機到来だ。むろん、戦争予算の42兆円を廃止して、血税を貧困問題に回し、後世にツケを回す国債借金予算を止める。同時に関税障壁である消費税を廃止し、本来の円高路線に舵を切ればいい。
米を増産する農政に改めて、これを各国の貧困国に援助すれば、国際社会から名誉ある地位を得ることも不可能ではない。そのような平和主義の内閣を、参院選後につくる日本にしなければならない。国会は、惰眠をむさぼる時間などない。
<ペンタゴン首脳更迭=5年で毎年8%削減指示>
全く知らなかったが、問題のUSAIDの幹部は、就任後に莫大な資産を蓄積していることが発覚した。血税を自身の懐に入れる腐敗役人は、洋の東西を問わないことを、改めて人類に知らしめた。
官僚の腐敗は、日本や中国・ロシアやウクライナだけではなかった。ワシントンもまた、官僚腐敗に毒されていた。このことだけでもトランプ改革は、評価されていいだろう。
興味深いことに、ワシントンだけではなく、東京でもトランプ叩きが繰り広げられている。日本の言論界も毒が回っているのだ。USAIDおそるべしだ。NHKはいまも財務省解体デモを報道しようとしていない。公共放送失格のNHK経営陣の完全腐敗も裏付けている。いずれ工作資金が暴かれるに違いない。NHKも解体するほかないだろう。

ワシントンでは、ペンタゴンの将軍らをバッサリと更迭し、毎年8%の予算削減を5年間続けろ、とホワイトハウスが厳命した。これは事情を知る専門家であれば、信じがたいようなトランプの蛮勇が見て取れる。彼の私生活に目を向けていた人たちには驚くばかりだ。闇の政府・産軍複合体について、現在も知らない日本国民は多い。筆者は宇都宮徳馬が主宰した月刊誌「軍縮問題資料」で30年以上前に勉強していた。気が付くと宇都宮のような平和軍縮派が一人もいない。恐ろしい日本に変質している。第一、革新政党が姿を消してしまった。
中曽根バブル崩壊以来、それまでのまともな価値観が崩壊してしまった。かつての社会党や共産党がゆでガエル政党に堕してしまっている。彼らは世界一の高給取りに酔いしれ、政府与党は極右の戦犯内閣・岸政治にどっぷりとつかってしまっている。
<実動部隊イーロンマスク=強力な信念はケネディ譲り>
凡人の反骨ジャーナリストは、読売の正力松太郎に与して恩師の宇都宮を裏切った渡辺恒雄の改憲新聞に対して、これまで強く反発して生きてきた。渡辺が支援した中曽根・国家主義内閣に対抗して「平成の妖怪 中曽根康弘の大野望」(データハウス)、「平成の妖怪 大勲位 中曽根康弘」(健友館)を上梓し、宇都宮の墓前に捧げた。
今こそ日本は、宇都宮の戦争阻止・平和軍縮派の政権を立ち上げる時である。彼は日本は「アジアに立つ」(講談社)と叫び続け、同時に核兵器廃絶と核軍縮を国際社会に訴えてやまなかった。裏切り者の渡辺を「忘恩の徒」と断じ、A級戦犯の岸信介政治に真っ向から対決した。
それは実父の佐賀藩の陸軍大将・宇都宮太郎が、長州軍閥の山縣有朋に対抗したように、長州の好戦派・岸を許すことはなかった。宇都宮の旧制水戸高の後輩・後藤田正晴は「安倍を決して総理にするな」と叫んでいたが、長州・田布施に警戒していたものだ。
宇都宮は生前、ジョンFケネディとの対話で、産軍複合体の恐怖を肌で感じ、学んでいた。いま日本も財閥と国家神道が復活し、軍閥も水面下で蠢き始めている。日本軍国主義が復活している!
春近し。梅や桜に浮かれる時期ではない。トランプの本気に目を向け、日本も平和軍縮を推進する政府を立ち上げなければならない。
2025年2月26日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)


  
  
おとなしい日本人から見れば最近の「常軌を逸し」たトランプ改革によって、今まで闇に包まれていたことが白日の下に晒されているようである。

緩衝国家の民衆の苦難
 

 3年間に及んでいるロシアとウクライナの戦争について、米国大統領の座がバイデンからトランプに変わるやいなや、停戦に向けた動きが加速している。当事者のウクライナ・ゼレンスキーを「さしたる成功も収めていないコメディアン」上がりとして蚊帳の外に置いて、またNATOを構成する欧州各国を差し置いて、代理戦争を仕掛けていた張本人であるアメリカ側のトップが交替するやいなや大統領が直接身を乗り出し、ロシア・プーチンとの直接対話に向けて動いているのだから、見る人によっては何が何だかわからない展開でもあろう。トランプとそれに抗うゼレンスキーの批判の応酬に、主要メディアの困惑ぶりったらないのである。
 この何年間か、欧米メディアを筆頭にウクライナ=「正義」、ロシア=「悪」という二元論で各国の世論を染め上げ、異論を挟むものは袋叩きにでもするような空気が支配的だった。日本国内でも共産党までが涙を流さんまでにゼレンスキーの国会演説にスタンディングオベーションをしている有様で、黄色と水色をあしらった洋服をコーディネートして「ウクライナ支持」を体現する政治家までいたほどである。まるでウクライナ国民になりきっているかのように感情移入して、悲憤慷慨(こうがい)している人までいた。こうして自民党から共産党に至るまでがロシア糾弾・制裁に喝采を送り、一色に染まるという異様な光景を私たちは目撃した。戦争に突入していこうかという極限状態のなかで、日頃から進歩派を標榜する政治勢力のなかですら「日和見主義が排外主義に転化する」のだと、かつての第一次大戦の経験を重ねて誰かが書物に書いていたが、その通りに「う」も 「す」もいわせずに持っていくファシズムの空気が、おそらくアレなのだろう。一気呵成(かせい)である。
 ただ、ある日突然ロシアが領土的野心から武力侵攻したわけでもなく、もともとがそのような単純な矛盾関係ではない。ソ連崩壊後のNATOの東方拡大を巡る矛盾や、ドンバス地方におけるロシア系住民への迫害や武力攻撃・殺戮、2014年の政権転覆クーデター以後の経過など、アメリカ&NATO側とロシアのつばぜり合いがウクライナという緩衝国家のなかで繰り広げられており、これらの歴史的な経過や矛盾を紐解かなければウクライナで起こっている出来事は理解できるものではない。そして、その解決なしには停戦合意も和平もあり得ないのである。事態を収拾するなら、一方に与した勧善懲悪の二元論ではどうにもならず、ウクライナ、ロシア双方に落としどころを求めること、背後でそそのかしてきた勢力を排除することなしに事態打開などできないのである。
 ウクライナに深く関与してきたバイデン親子及びそれに連なるアメリカ側の勢力が権力を失ったいま、トランプが見透かしたようにプーチンとの直接対話に乗り出し、今度は米国がウクライナの安全保障をすること(ロシア・プーチンと話をつけたうえで)の見返りにレアアースなどの鉱物資源を寄こせとディールを迫っている様は、合理主義そのものにも見える。これまたウクライナにとっては強盗みたいなものである。「勝てる見込みのない、始める必要もなかった戦争に、米国を説き伏せて53兆円もの費用を投じさせた」として、それらの軍事支援の代償として鉱物資源の権益を寄こせというのである。軍事支援や武器供与をおこなってきた張本人のアメリカが手を引くとは、すなわちゼレンスキーとしてはお手上げを意味しており、残された選択肢は限定的である。
 ゼレンスキーはテレビドラマのプロパガンダによって、マイダン革命以後の混沌としたウクライナにおいて大統領にまでのし上がった「コメディアン上がり」であるが、これをいまになって「支持率4%」の「選挙をしていない独裁者」となじり、まるで小物扱いしているのが特徴である。トランプ&プーチンすなわちアメリカ&ロシアとしては和平合意を結ぶ相手はゼレンスキーではなく、次の大統領選で正規に選出された代表者であると見なしており、対話するに値する相手ではないという扱いでもある。緩衝国家として右に左に揺さぶられ、あるときは片側に都合よく利用され、局面が変われば切り捨てられる――。国土は戦禍に投げ込まれて国民は逃げ惑い、結局のところ自国の権益である鉱物資源を巻き上げられる――。そういう意味では、緩衝国家・ウクライナの苦難たるやないし、虚像の英雄「ゼレンスキー」を持ち上げてウクライナの民衆に塗炭の苦しみを強いた連中こそが悪として裁かれなければならない。

  
 ところで、ウクライナ問題の第一人者である評論家の塩原 俊彦がこんな興味深い記事を書いていた。
  
イーロン・マスク頑張れ! 米国の「汚い役所」の実態を暴露
 
■DOGE率いるイーロン・マスクが大暴れ
米国の外交戦略を長く支えてきたのは、「リベラルデモクラシー」(自由民主主義)であり、その海外輸出こそ、米国による世界全体の統治に役立つと考えられてきた。いわば、世界の覇権を握るための道具として、リベラルデモクラシーを世界中に広めようとしてきたのである。
しかし、ドナルド・トランプ大統領はこうした考えが世界を不安定にし、米国の安全保障に必ずしもプラスにならないとして、これまでの外交戦略を変更しようとしている。たとえば、トランプ政権が海外援助の根幹を担ってきた米国際開発庁(USAID)を潰そうとしているのはその一環だ(拙稿「トランプが暴露した「リベラルデモクラシー」という名のウクライナ支援の無駄使い」を参照)。
もう一つ、まさにリベラルデモクラシー拡大のために重大な役割を果たしてきた全米民主主義基金(NED)もまた、トランプ政権の標的になっているという話を今回は取り上げる。
「政府効率化省」(DOGE)を主導するイーロン・マスクは、2月3日、「誠実な人ならだれでもNEDを辞任すべきだ。あの悪の組織は解散する必要がある」と投稿した。
そう、マスクはNEDを目の敵に仕立て上げ、攻撃対象としたのだ。その結果、2月12日になって、「フリープレス」は「DOGEが米国財務省に出したNED資金の支出を妨害する命令により、2025会計年度に3億1500万ドル(1ドル≒150円、以下同)を受け取ったNEDとその関連組織は機能不全に陥っている」と報じた。13日付の「ポリティコ」によれば、「NEDは12日、資金援助に依存している組織に対して、議会からの資金援助を受けられないため、ただちに支払いを停止すると通知した」という。
こうした事態に対して、リベラルデモクラシーを支持してやまない「ニューヨークタイムズ」は14日付で、「民主化促進のための米国の資金援助が凍結され、中国での虐待を暴露するグループの活動が中断された。中国のナショナリストたちは祝福している」という記事を公表した。同じく、リベラルデモクラシーが大好きな「ワシントンポスト」も19日になって、「マスクが民主化団体を解体する一方で、アメリカの敵は歓声を上げる」なる記事を公開し、NED攻撃を批判した。
■全米民主主義基金の問題点
しかし、私はずっとNEDに批判的だ。理由は簡単だ。NEDは世界中でクーデターを裏で操ったり、反政府活動を露骨に支援したりしてきたからである。
たとえば、ウクライナで2014年2月21日から22日に起きたクーデターの背後には、当時、米国務省次官補だったヴィクトリア・ヌーランドが存在した(詳しくは、拙著『ウクライナ・ゲート』や『ウクライナ2.0』を参照)。彼女はNEDの資金を使って、ウクライナにおいてナショナリズムを煽り、クーデターを準備・支援していたのである。ウクライナ語しか話せず、ウクライナ東部でくすぶっていた失業中の若者にナショナリズムを焚きつけ、反政府運動に駆り立てたのである。
NEDとヌーランドとの蜜月は、彼女が2018年から2021年までNED理事を務めたことでよくわかる。それどころか、2024年3月に国務省を辞めた彼女は再び同年9月に理事に就任した(同時に、彼女はコロンビア大学教授におさまった)。この一連の人事を一種の論功行賞とみれば、NEDが彼女を厚遇するのは両者の癒着を裏づける証拠と言えるだろう。
■ウクライナへ流れた「裏の資金」
実は、昨年11月29日の段階で、「DOGEのベスト・ファースト・ターゲット:NED なぜ政府は、海外や国内の政治に干渉するCIAの手先に資金を提供しなければならないのか?」という記事が公表されていた。そこには、NEDの本当の姿が書かれているように思える。
それによると、NEDは準政府機関(quasi-government agency)で、その資金調達の大部分は政府からの助成金だ。1983年に初めて設立され、「外国におけるCIAの秘密工作を公にすることを目的としていた」という。さらに、ロナルド・レーガン大統領図書館のアーカイブに保管されている記録をみると、このプログラムは当時のCIA長官ウィリアム・ケーシーと、CIAのプロパガンダ部門で働いた後、国家安全保障会議に移ったウィリアム・レイモンド・ジュニアの構想によるものであることがわかる。
この記事は、「最近におけるNEDの活動でもっとも効果的だったのは、おそらくウクライナで西側が承認する政府を誕生させるために政治バランスを傾けるのを支援したことだろう」とのべている。そう、記事は、NEDが民主主義の支援を名目に、猛烈な「内政干渉」をしてきた事実をしっかりと問題視していることになる。
第一期トランプ政権下で行政管理予算局長だったラッセル・ヴォートが設立したシンクタンク、「アメリカ再生センター」は今年2月7日、NEDの活動を詳細にまとめた文書を発表した。そこには、「NEDは、ウクライナでの政治革命を促進しようとするCIAと国務省の取り組みの先兵となった」と書かれている。「2014年までさかのぼるウクライナの政治団体への数百件の助成金のなかには、司法組織や裁判官への支払い、欧州民主研究所のようなNATOに隣接する政治団体への助成金、効果的な反ロシアプロパガンダを展開するウクライナ人を育成するためのメディア開発財団への資金援助などが含まれている」とも指摘されている。
さらに、NEDが2022年に検索可能な助成金の機能を停止する前、この組織が330件以上のユニークな助成金を通じて、ウクライナの団体やウクライナ国内の反ロシア勢力に数千万ドルを流していたことがデータから明らかになっているという。加えて、「2005年のオレンジ革命の最中、NEDは、優先候補者であったヴィクトル・ユーシェンコを支援するために、230万ドル以上を直接、反ロシアの機関や活動家に注入した」、と記されている。
■NEDの本性がわかるスキャンダル
先に紹介したWP(ワシントンポスト)は、「アメリカの理想を唱え、権威主義政権の腐敗と専制主義に立ち向かう世界中の反体制派や活動家を支援してきた」のがNEDであると書いている。そんな記事のなかでは、NEDのスキャンダルについてはまったく言及されていない。
2023年2月、「国務省は、保守派メディアを秘密裏にブラックリスト化し、その資金源を断とうとしている資金力のある「ディスインフォメーション」追跡グループに資金を提供しており、そのせいでニュース報道機関は重要な広告収入を失う可能性が高いことが、ワシントン・エグザミナー紙の確認により明らかになった」という記事が報じられた。
わかりやすく解説しよう(英国の出版社『UnHerd』編集長フレディ・セイヤーズが書いた、「『ディスインフォメーションとの闘い』はいかにして政治的検閲に変わるのか?」という記事が参考になる)。この記事では、まず、米国務省や英国、ドイツ、欧州連合(EU)政府から資金提供を受けている「グローバル・ディスインフォメーション・インデックス」(GDI)なる組織およびその指標についてUnHerdが調査した結果が語られている。その結果、GDIが、きわめて恣意的な根拠に基づいてニュース出版物のブラックリストを作成し、それをオンライン広告取引所が参照し、広告収入の停止を正当化するために利用していることが明らかになったというのである。GDIは間接的に政府の意向のもとに検閲を行い、それを、情報発信者への圧力になるように「広告収入減の脅し」に活用しているというのだ。
GDIは、ディスインフォメーションに関する10の「最も危険な」ニュース発信源として、American Spectator、Newsmax、the Federalist、American Conservative、One America News、Blaze、Daily Wire、RealClearPolitics、Reason、New York Postを特定した。これらの報道機関に広告を出さないように誘導しようというのである。つまり、政府がGDIを支援しているとすれば、それは政府による間接的な「検閲」を意味する。
先に紹介した「ワシントン・エグザミナー」は、「2020年には、NEDはGDIのグループであるAN Foundationに23万ドルを助成した」と書いている。
それだけではない。GDIは、国務省のグローバル・エンゲージメント・センター(GEC)を通じて、機密扱いで廃止されたプラットフォームであるディスインフォ・クラウドから資金を受け取っていることも明らかにしている。国務省によると、ディスインフォ・クラウド(Disinfo Cloud)は2018年から2021年にかけて、議会および国防総省、エネルギー省、財務省、連邦捜査局(FBI)など10以上の連邦政府機関によって使用されていた。
ついで、こんなGDI自体と協力関係を結んだのが早稲田大学であると書いておこう。2023年2月、GDIは日本のメディア市場におけるディスインフォメーション・リスクに関する新しい報告書を発表した。GDIが早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所と共同で、2022年6月から9月にかけて実施した調査結果をまとめたものだという。
「偽情報のリスクアセスメント:日本のオンラインリスク市場」というのが日本語版の報告書のタイトルだ。この題名からしておかしい。「ディスインフォメーション」を「偽情報」と翻訳して済ませている姿勢そのものが間違っている。
■国務省にもう一つのスキャンダル
なお、このGECは昨年12月24日にその権限が失効した。GECはもともと、2016年3月14日にオバマ大統領によって署名された大統領令13721に基づいて設立されたものだ。海外に向けられた政府全体のテロ対策コミュニケーション活動を支援するための統合グローバル・エンゲージメント・センターをつくろうとしたのである。
2020年4月の国務省監察総監室の報告書によれば、2016年12月、2017年度の国防権限法(NDAA)はGECの責務を拡大し、「外国の聴衆を対象とした公共外交の取り組みに関連する、外国の国家および非国家のプロパガンダおよびディスインフォメーションの取り組みとコミュニケーションに関する研究およびデータ分析のための記録を維持・収集・使用・および配布する」という機能が第10項として追加された。同報告書には、「GECは2018年度に約9870万ドルを受領した。この金額には、議会計上の約7870万ドル(外交プログラム不朽の公共外交に2460万ドル、海外有事作戦に3430万ドル、イラク・シリアのイスラム国を打倒するグローバル連合発足に1980万ドル)が含まれている。さらに、GEC は国防総省から2000万ドルの移転を受けた」と書かれている。その資金は、主にDemocracy Council of California、CNA Corporation、Park Capital Investment Group LLCに流れていた。民主党と関係深い組織であったり、海軍関連組織であったりするところにカネが流れたことになる。
こんな組織だから、同センターの権限を2031年まで延長する法案は、上院を通過した国防権限法案の最終版から削除されたことで、12月24日をもってその権限を失った。「国務省が提供した数字によると、GECのスタッフは約120名、年間予算は6100万ドルである」という情報がある。
さすがに、2023年2月の「ワシントン・エグザミナー」のスクープの直後、NEDはGDIへの支援を取りやめた。しかし、GECの消滅はその1年半後であった。
■リベラルデモクラシーをぶっ飛ばせ
先に紹介した、リベラルデモクラシー擁護派のWP(ワシントンポスト)では、トランプ政権に近いマスクらによるNED批判は、「権威主義政権が自国民をガス抜きするために使う論法」と指摘したうえで、「人々が抑圧的な政権に対して立ち上がるのは、彼らが自由を望んでいるからであり、アメリカの操り人形だからではない」と書いている。
しかし、その記事には、NEDのスキャンダルについてはまったく書かれていない。自分の主義主張のために、NEDの過度な内政干渉をも正当化しているようにみえる。彼らのようなリベラルデモクラシー擁護派は、それを海外にまで輸出するためには暴力をも厭(いと)わないという姿勢を貫く傾向が強い。そんな連中が米国の共和党にも民主党にもたくさんいる。その結果、国務省の外交戦略は長くリベラルデモクラシーを基本としてきたのである。
だが、それは間違いだ。2024年度「岡倉天心記念賞」を受賞した拙著『帝国主義アメリカの野望』の副題は「リベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ」である。リベラルデモクラシーがインチキであることは、252~273頁に書いておいた。ここでは、2014年に刊行した拙著『ウクライナ・ゲート』の「注」に書いておいた記述(223頁)を紹介したい。もう10年以上、こんなことを考えていることを知ってほしいのである。
「「世界の民主化」という理念を否定することは難しいかもしれない。だが、民主主義は決して完全無比の善ではありえない。なぜなら直接民主主義にしても間接民主主義にしても、数多くの問題点をかかえているからである。民主的に選ばれたヒトラーがやがて独裁化してしまったことはよく知られているが、そもそも民主的選挙で議員を選び、彼らに立法を担わせても、行政の多くを執行するのは官僚であって、民主主義とは無縁の彼らの専横は改められるわけではない。だからこそ、柄谷行人は「普通選挙とは、国家機構(軍・官僚)がすでに決定していることに「公共的合意」を与えるための手の込んだ儀式でしかない」と喝破している(柄谷2004)。つまり、「世界の民主化」を実現できても、それは決して問題解決にはならない。むしろ、こうした主張をしたがるネオコンは民主主義が資本主義ときわめて親和的であることを利用しようとしているにすぎない。両者はともに「多数決」にしたがっている。そこにあるのは、基本的には善悪ではなく損得勘定に基づく投票行動なのである。資本主義は参加者を増やして、利益を求めて行動する人が多いほど活発になるから、多数を求める。それは、民主主義という多数を前提とした仕組みとよく呼応しているのだ。ゆえに、ネオコンは資本主義と民主主義を世界中に広め、自らの利益に結びつけようとたくらんでいることになる。」

まだ米国に比べれば日本はまだましなのかもしれないが、多くの国民が知らないだけで、資本主義は参加者を増やして、利益を求めて行動する人が多いほど活発になるから、多数を求めるのであり、そんな輩が永田町に蔓延っていることが大きな問題なのだろう、とオジサンは思う。

 
  

 

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