Cait Sith Underground

psychedelic chaos -Cait Sith-

猫たちの日常★Cait Sithの創作

抜歯手術をしました

2017年06月22日 | cat life
蘭丸の歯周病(口内炎)がずーっと治らなくて、先週とうとう抜歯手術しました。

※下の方に腫れた歯茎の写真がありますので苦手な方は閲覧をご遠慮ください※



最初は歯石のせいかな?って思ってたけど歯石のない所も赤く腫れている。
又は歯石があっても腫れていないので恐らく関係ない、と先生。

少し口臭がしだしたので病院で『デンタルバイオ』を処方してもらい暫く続けました。

『デンタルバイオ』
プロバイオティクスとラクトフェリンを配合した犬猫の口腔内の健康維持をサポートするための製品。
薬ではなくサプリですね。
腸内・口内環境を整えてくれるので健康維持の為に続けるのは良いものだと思います。
好き嫌いもあると思いますがウチの猫たちはコレ好きです。
進んで食べてくれます。
特に書かれていないけれど粒を潰して粉末にして水滴でペースト状にして歯茎に塗ってあげるといいみたいです。
うちでは特に嫌がりもせず塗らせてくれます。
というか率先して舐めにくる。

一瞬マシになった気がしましたが、あまり効果がないまま。
ただ、蘭丸はいたって元気で痛いそぶりも見せず(我慢してるだけ?)
モリモリご飯も食べて紫衣の分も盗ろうとするくらいで(食い意地がはってるだけ?)
いっぱい遊ぶし寝るし毛並みも問題なし。
ワクチン接種の際にした血液検査にも問題もなく。
もし食べなくなったらステロイドの注射も考えるけど食べてるうちは無駄に打たないほうがいいと先生。
これだけ元気なら暫く様子見しかないかな、と。

猫の歯周病(口内炎)は原因不明が多くまだ解明されていないのが現状。
「絶対コレが効きます!」という薬もないし治療法も確立されてない。
この分野、もっと進んでくれたらいいなぁと思いつつ…。


現在お世話になっている病院は車で20分~30分程度。
セカンドオピニオン的に近所にもかかりつけの動物病院を作ろうと思い某病院へ診察してもらいに行きました。
この病院は車で5分かからない程度。

…が、これは正直行った病院が失敗だと思いました。

初めての診察だけどセカンドオピニオンである事を伝えました。
今まで検査した証明書やらワクチンの証明書も持参して事細かに現状を出来る限り伝えました。
白血病(FeLV)や猫エイズ(FIV)は仔猫の時に検査済み(陰性)で他の猫との接触は一切なく完全室内飼いと言ってるのに
「ウチでは検査してないから100%違うとは言えない」と。
あれ…?私の言ってること信用されてない?
もちろん証明書は見せました。
更には猫伝染性腹膜炎(FIP)を疑われました。
コロナウイルスが原因で、腹膜炎や腸炎を起こし一度発病すると死亡率が高い病気。
しかしその症状には当てはまらない。
まず、めっちゃ食欲あるし体重減ってないし。
それに発症すると早い段階で死に至る病気…なはず。
あまりにもプッシュしてくるので、その可能性をゼロにする為に検査する事にしました。

そこでありあえない光景が…。

採血する際、2回も失敗した!
いつもの病院の先生ならすんなり採血終わってる。
なのにここの先生は「とれへんな…」とか、事もあろうか耳を疑う言葉が。
「(注射器)つまったわ」って…はあーーーーー!?
ちょっと待って。
注射器つまった?
何ソレ?
注射器つまるとかある?
もしかして使い回ししてるの?
仔猫なら血管が細くて採血し辛いのも分かるけど、うち成猫。
それも5キロ近くのそこそこ大きい子。
いつもの病院で採血した時なんてすんなり採れたけど?

注射器3本目でやっと採血できたのですが「これで採れなかったら、もうこれ以上は可哀想やからやめてください…」と。
蘭丸は恐怖と緊張でガタガタ振るえヨダレがだら~っと。
先生から「普段からこんなにヨダレ凄いの?」と聞かれ「普段こんなにヨダレなんて出しません!」とキッパリ言い返した。
蘭丸には恐怖でしかないワケで、本当に申し訳ない事をしました。
いつもの病院では緊張して縮こまってはいるけど「早く帰ろー!」ってニャーニャー鳴くくらいには元気で震える事もヨダレなんてたらした事もない。
そして口腔内軟膏『ケナログ』が処方されました。

『ケナログ』
副腎皮質ステロイドの抗炎症作用により、口腔内の炎症を抑え、口内炎の痛みなどを改善します。
通常、慢性剥離性歯肉炎、びらんまたは潰瘍を伴う難治性口内炎および舌炎の治療に用いられる。
主な副作用として、口腔の感染症、過敏症、味覚減退など。

検査を出したからには結果は聞いておかなければいけないので「結果出た頃に電話で伺います」と。
結果が何にしろ蘭丸を連れて行くのは絶対に嫌。
1週間後に電話で結果を聞くと「どちらとも言えない数値」との事。
ん~コロナウイルスってどの猫でも持っていてそれが発症するかしないかで病状を見るもんじゃないの?
翌日検査結果用紙をもらいに行くとアレやコレやと情報量の多い内容を説明されたけどちょっと分かりづらい。
私がアホなだけやと思うけど、素人に分かるように説明して欲しい。
「原因が分からないから全顎抜歯をすれば治るかもしれないし治らないかもしれない。ウチでは全顎抜歯やってないのでするなら他の病院を紹介します」
最終的にコレを言われてとりあえず、二度とこの病院には行かないと決めました。

病院に連れて行かれるのがトラウマになったのか暫くの間キャリーには近づかない蘭丸。
抱っこしてキャリーに入れようとしても全力で踏ん張って入ろうとしない。
これは暫く間あけよう…。

後日、検査結果を持って蘭丸といつもの病院へ。
セカンドオピニオンとして別の病院に診てもらった事を伝え上記のあったことを話すと
看護師さん「FIP?それは大丈夫でしょ?」と検査結果の用紙を見ると「全然問題ないよ」と。
やはり「FIPは考えにくい」との結論。
採血失敗した件には皆、「えぇ~…」と引き気味に苦笑い。

処方された『ケナログ』を続けて塗っても大丈夫か聞くと
「大丈夫やけど苦いからめっちゃ嫌がるでしょ」と。
まさしくそれ。
一人で塗れないくらい全力で抵抗してくる。
誰かに身体を押さえてもらって私が口を開けて塗る。
それでももの凄い勢いで抵抗するので二人がかりでもなかなか困難。
液体(ヨダレ)に触れると直ぐに固まるのでチューブから取り出して口に入れた瞬間しっかり塗りこめないと意味がない。
塗れたからといって効いている感じは全くしない。
効いてなさそうなら塗るのやめようかな。
やはり「ステロイド」というだけで抵抗がある。
どうしようもない時は頼らなければいけないだろうし、使い方を間違わなければ良い薬だと思うのだけど。

とはいえ、蘭丸の口内炎が治る兆候はないので次に『ドッグキーパー』を処方してもらいました。

『ドッグキーパー』
パン酵母由来の高純度(85%以上)のβ-1,3/1,6グルカン配合。
免疫力を上げるための健康補助食品です。
液体なのでスポイトで口の中へ流し込みます。
少しイヤな素振りは見せるけど簡単に口に流し込めました。

毎日ドッグキーパーを飲ませていたのですが、やはり口内炎は治らず。
相変わらずの食欲と元気はある。
ある日、ソファに白いゴミが落ちてて「何のゴミ?」と掴んだら…歯!
どう見ても猫の奥歯。
「蘭?紫衣ちゃん?どっち…!?」
多分蘭丸やろうけど…と思いながら口を開けて見ようとしたけどパカッと開けてくれる訳もなく。
仕方ないので2匹連れて病院へ。
「歯抜けました。多分蘭丸やと思うんですけど念のため紫衣も診てください」と。

紫衣は全く問題なし。
歯茎にも腫れはみられない。
因みに、紫衣の歯茎は真っ黒です。
(黒猫の色素が強いのか歯茎が真っ黒なのを初めて見た時「まさか口の中ガンとかちゃうよな?」って焦った)
歯茎が真っ黒なので素人目に腫れてるか否か分かりづらい。

次に蘭丸。
やはり抜けた歯は蘭丸のでした。
歯茎真っ赤で両方の奥歯が抜けてしまいました。
片方は食べてしまったのか私が気付かないうちに掃除機で吸い取ってしまったのか。
ただ抜けた事により口臭はなくなりました。
口臭がしだした時にはもう奥歯がダメだったのかもしれません。
そして赤く腫れているのは何故か右側だけ。
左側は奥歯が抜けてしまったこと意外は全くの正常。

兄妹で同じ環境で同じご飯食べても、全く違う口内。
遺伝とかではなく、その猫によって個体差がある。

先生曰く、一説に「カシリウイルスが悪さをしている」と事。
生ワクチン接種をした際、刺した注射器から漏れた(毛についた)カシリウイルスを猫が舐めると口内炎になる可能性がある。
それも確定ではなく、口内炎になっている猫が比較的、不活化より生ワクチンを打っている事が若干多い、という程度のもの。
その可能性があるなら蘭丸は生ワクチンは避けたほうがいいのかもしれない?

それからどうしようか頭を悩ませた結果
先生から『インターベリーα』はどうか?と提案してもらいました。

『インターベリーα』
犬の歯周病の為につくられた医薬品。
インターフェロンを加え栽培したイチゴを粉末にしたものだそうです。
副作用がないとの事。

効くかもしれないし効かないかもしれない。
なんせお値段が高いので在庫は置いていません。
使用するなら注文しますので飼い主さんのご判断に任せます。
との事で、結果は分からないけど何もしないより副作用がないなら試した方がいい。
即答で「注文して下さい」
因みにお値段は1箱(10回分)8,000円弱でした。
お値段は病院によって異なると思います。
ネットで調べるともっと高い病院が多い。

粉末を10回分に包装してもらい湿気を防ぐため冷蔵庫で保管。
1回分のインターベリーをお皿に出して数滴水を加えペースト状にして歯茎へぬりぬり。
意外と大人しく塗らせてくれました。
人間的には匂いはちょっと酸っぱいイチゴのいい匂いです。
3~4日に1回塗ります。

最初の3~4回目くらいは何となく効いてきて少しずつ赤みが減ってきて喜んでいたのですが
それ以降は全く変化なしで相変わらず特に奥の歯茎は赤いまま。
蘭丸は犬歯&前歯部分の歯茎も赤く腫れていてなかなか思うように腫れが引いてくれません。

余談ですが、毎回塗る度に「歯並び悪いな~」と(苦笑)
実は仔猫の時に初めてのワクチン(蘭丸たちにとっては2回目)を打ちに病院へ行った際、先生があちこち触診してる時に言った言葉。
「この子たち、歯並び悪いね」
え?猫にも歯並び悪いとかあるの?ってちょっと笑ってしまった。
仔猫の時は見てもよく分からなかったけど成猫になって前歯を見るとガタガタ。
「あ~歯並び悪いわ」と一目瞭然。
さすがに猫の歯の矯正なんてないし、そらしゃーないわ。
顎細いんか?

さて、本題。
10回分のインターベリーが塗り終わっても結果、蘭丸には効きませんでした。
う~ん、困った…。
似たようなケースがないかネットて調べたところ『ジスロマック』が効いた、という記事が。

『ジスロマック』
真菌や細菌、ウイスル等による感染症や炎症、化膿に効果がある抗生物質。
猫の口内炎としては主に猫エイズ・白血病の子に用いられる薬だと思います。
ジスロマックは人間用の歯周病にも用いられている薬です。

これを試してみたい、と先生に相談したところ。
「おそらく抗生物質として効くのではなく他の成分が効く可能性があるので試しましょう」と。
朝晩2回の16日分を処方してもらい、いつものフードと一緒に食べさせました。

すると…効いた!
犬歯&前歯部分の腫れが少し引いてきました。
16日後には全体的にかなりマシになったのが確認できました。
ただ問題はやはり奥の歯茎。
かなりマシになったとはいえ完治ではありません。
『ジスロマック』をどの程度続けて大丈夫か聞くと
ジスロマックは確かに良い薬だが長期間使っていると効かなくなる事がある。
どんな薬も使い続けていいものは無い。
また悪化するようだったら使いましょう、と。

『ジスロマック』と一緒に先生から「これも飲ませてみて」と渡されたのが『オメガサンシャイン』

『オメガサンシャイン』
犬猫用健康補助食品。
簡単に言うと魚の油です。
魚の油には抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸が入っています。
オメガ3脂肪酸は通常の食事で摂取することが困難なためサプリとして摂るのは有効だと思います。

両方使うとどちらが効いているのかわからないので、先に『ジスロマック』を飲ませました。

処方された『ジスロマック』が終わった段階で病院へ。
その時の写真です。

【閲覧注意】


矢印の部分がまだ真っ赤です。
下の歯に至っては浮いて歯根が少し見えています。

先生曰く「これは抜いてしまった方が蘭丸も楽だと思う」
全顎抜歯もする子もいますがこの子はそこまでじゃないし、私自身(先生)も全顎抜歯には抵抗がある。
(矢印部分の)上下2本は抜いた方がいい。
もちろん飼い主さんに手術の抵抗があるなら他の薬で先延ばしにしてもいいけれど。
全身麻酔をしますが手術自体は簡単なもので一週間経過を見てもらえばOK、との事。

薬で誤魔化して痛い思いを先延ばしするなら1日でも早いほうがいい。
まだ4歳で基本元気。
手術にも耐えられる。

私 「蘭ちゃん手術しよっか?な!」
蘭丸「ニャーーー!!」
先生「イヤ言うてるな~(苦笑)」
看護師「そら嫌やわな~」
私 「蘭ちゃん、そう言わんと。頑張ろ?」
蘭丸「ニャー!」
私 「…手術の予約、お願いします」

即決しました。

この日は月曜だったのですが一番早くて空いている日を聞いたところ水曜に手術のキャンセルが出たので空いています、と。
看護士さんが「もし気が変わったら当日でもキャンセルしてもらっても大丈夫なんで」と。
不安がないと言えば嘘になる。
寧ろ不安だらけ。
先生を信頼していても不安だからキャンセルしてくる飼い主さんもいるわけで。

月曜の夜と火曜の夜に以前に貰っていた『オメガサンシャイン』をフードにかけて食べさせました。
匂いがするのか味が好みじゃないのか、ちょっと不思議そうに食べる蘭丸。
でも完食。
何気に歯茎を見ると「あれ?ちょっと腫れ引いてる?」と感じました。
しかしながら、浮いた歯が治るわけではないので手術はすることに決心しました。
火曜は仕事から帰ると甘えてくる蘭丸を膝に乗せて「明日頑張ろな~?」とひたすら撫でていました。

で、問題はどうやって水とご飯を抜きにするか。
蘭丸をケージに入れて隔離しようかと思ったのですが余計なストレスを与えそう。
なので部屋から水を撤収しました。
時間をみて紫衣を連れて別部屋で水を飲ませ、翌朝のご飯も紫衣だけ別部屋で。
腹へったー!ごーはーんー!と鳴き叫ぶ蘭丸。
「ゴメンやで~朝ご飯は食べられへんの」となだめ、暫くすると膝でまったり寝てくれました。
時間になってキャリーへ。
私も行くの?と身構えている紫衣に「ヒトリで留守番頼むで」と家を出ました。

病院へ着くと看護師さん達が「らんらん来たよ~」「とうとうやね~」と口々に。
不安そうにこっち見ながら奥の部屋に連れて行かれる蘭丸に「頑張るんやで」と声をかけるしかなく。
手術自体は簡単なもので30分ほどで終わります。
全身麻酔して1時間ほどで全部終わりますので。
同じく不安そうにしている私にそう伝える先生。
手術は蘭丸の為。無事に終わる。大丈夫。
自分に言い聞かせて、先生や看護師さんに「よろしくお願いします」と頭を下げ、私は仕事へ。

案の定、仕事中はそわそわ。
これじゃいかん!と、とにかく集中して仕事仕事仕事。
手術は昼一でしてもらってるので仕事終わって迎えに行く頃にはお腹すかせて鳴いてるやろうな~と想像しながら。
定時で仕事を切り上げ、急いで病院へ迎えに行ってきました。

看護師さんが私の顔見て「あ、らんらん迎えが来たよ~!」と奥の部屋へ。
すぐに先生から抜いた歯を見せてもらいながら説明をしてもらいました。
上の歯は簡単に抜けました。
下の歯は根っこが3本あるので半分に切って抜いています。
抜いた箇所は糸で縫っていますが溶ける糸なので抜糸の必要はありません。
もしかしたら自然に取れるかもしれませんが問題ないです。
3日分の抗生物質を処方しますね。
と、いう事だったので後は経過観察。

奥の部屋から出てきた蘭丸は私の顔を見て「ふにゃ~~ん」と甘えた声。
看護師さんや先生が笑いながら「めっちゃ甘えてるやん」
私が「お腹空いたな~帰ったらご飯にしよな~」と言うと
先生が「もしかしたら今日は食べないかも」と仰いました。

が!

めっちゃ食べてる。
その時の様子⇒「めっちゃ食べる子」
普通にいつもの分量食べてる。
それもカリカリ。
痛そうな素振りも見せずにがっついてる。
挙句の果てに紫衣の分も食べようとする。
朝ご飯抜きやったもんな。
食べてくれるってだけで一安心。


そんな訳で抜歯から約1週間が経ちました。
相変わらずの食欲と元気があって走り回って遊びます。
口臭もなく腫れも今は引いています。
原因が分からないので今後どうなるかは分かりませんが逐一口の中のチェックをしなければ。
なかなか奥は見せてくれないのでちょっとてこずっていますが。


猫の歯周病(口内炎)には他にも有効な薬があるかもしれません。
個体差があるので何が効くのか分かりませんが、少しでも参考になればと思い書きました。
読みづらい点はご勘弁を。





ところで。
蘭丸のことを「らんらん」と呼ぶ人が多い(笑)
看護師さんが「らんら~ん」って呼ぶので、きっと待合室の飼い主さんたちは「パンダみたいな名前」と思っているに違いない。





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