GWに、長野県川上村甲武信鉱山(梓鉱山)へ行きました。
数年前から石友に誘われていたのですが、楽と反する産地なのでこれまで見送っていました。
ただ最近、近場での成果が芳しく無く、だんだんと新しい産地で、新しい鉱物を採集したいという思いが強くなり、行くことを決意しました。
目的は、べスプ石です。
この産地に日帰りは辛いので湯沼鉱泉に宿泊します。
(直前予約のためここしか空いてなかったと言うか、ここはGWなのに空いてました。)
夜中に出発し、朝6:30頃、湯沼鉱泉に行き、社長(宿のご主人)から話を聞いて入山許可と採集マップを頂きました。
登山口へ移動しすると先客が一名おられ、、、
我々が朝飯を食べている間に、その方(A氏)は準備を整えて先に登って行かれました。
少し遅れて我々も、登山開始。
噂通りの急斜面。
道がよくわからなかったのですが、とりあえず上を目指しました。
鈍りきった足腰にはこたえます。
休み休み少しずつ登りました。
この足場の悪い急斜面を登り続けるのは相当しんどいぞ、、、と思いつつ、なんとか第1テラスへ。
やっと平らな所について、小休憩。
(しかし、今登ってきた所は、登山道ではなく、山の斜面を無理やり登っていた事が、帰り(下山中)に分かりました。どおりでキツイはずだ。)
登山再開。
もう少しでザクロ石の露頭と言う所で、下山してくる方が。
もう下山?と思ったら、登山口で見かけたA氏でした。
聞くと、石を入れる袋を忘れたとか、
レジ袋くらいなら予備がありますよ、と言いましたが、やはり取りに戻りますと下山されていきました。
自分だったらここを登り直すのはまっぴらゴメンですが、元気な方もいるのだなあと思いつつ、登山再開。
ザクロ石の露頭に着きました。
ザクロ石を少しだけ拾いました。、採集の続きは帰りにすることにして、登山再開。
程なく、第2テラスへ。
また、少し休んで、登山再開。
登山開始後約1時間して、やっとべスプ石露頭へ。
一番の目的である的べスプ石がここに!と思うと興奮してきました。
そして、辺りに小さなペスプ石が散らばっているのが目に入ると、思わず「ヘブン!」と発して、いっぺんに疲れが吹き飛びました。
5mmくらいなら沢山落ちていました。
より大きいの探してしばし採集します。
30分ほど採集して、10mmくらいの2,3個、小さな母岩付き、そして5mmくらいのを沢山拾いました。
大きいのが欲しいのですが、贅沢は言ってられません。
暗緑色でテリも良く、ここまで来たかいがありました。
目的を達成したので満足度高く、もう下山してもいい気分でしたが、まだ朝9:00。
採集マップによると、近くに松茸水晶のズリがあるらしいので、もう少し登って見ることにしました。
松茸水晶のズリに着くと、そこには各地の水晶産地でよく見かける産状(惨状?)になっていました。
派手に掘り返されまくっていて、何が何やら。
ここでは松茸水晶、日本式双晶の他にザクロ石や武石が採れるとか。
別パーティの方(B氏)が少し後から登山されてきたので聞いてみると、ここには宝が埋まっているとおっしゃられて掘り始められました。
我々も少し見ましたが、ザクロ石がちらほらあるのみでした。
そうこうしていると、下山して行ったA氏が、再び登って来られました。
A氏はかなり上の緑水晶のズリまで行くとの事。
我々は、もう下りようかどうしようかと思いましたが、採集マップによると、この少し上には、氷長石やまたべスプ石の露頭があるとのことなので、そこまで行ってみることにしました。
A氏と一緒に登山開始。
そして、それらしい露頭に着きましたが獲物が見当たりません。
周辺をかなり散策しましたが、結局、氷長石とべスプ石の露頭は良くわかりませんでした。
仕方ないのと、ここまで登ってせっかくだからということで、A氏に付いて緑水晶のズリまで行くことにしました。
緑水晶のズリは、現在地よりもかなり上の方です。少し覚悟して登りました。
しかし登れど登れどそれらしいズリは現れません。
いつの間にか、山頂付近に来ていました。
どうもおかしいのでよく聞くと、A氏はこの山は数回目だが緑水晶のズリには辿りつけた事が無く、それらしい所を探しているとのことでした。なんてこった。
A氏と別れて引き返す事にしました。
少し下ると林の向こうになんとなく気になる沢すじが目に入りました。
登山道から外れて急斜面を下り見に行ってみると、採集者が。
近づいてみると、少し前に松茸水晶ズリでお会いしたB氏でした。聞くと、ここが緑水晶のズリだとか。
1時間以上ロスして、やっと目的にに着きました。
あまりに疲れたので少し休憩して昼飯食べてから、緑水晶を探しました。
ここは、すっごい急斜面が、これでもかというほど掘り返されていました。
ここの水晶は細長く先細りで、褐鉄鉱の中に埋没するような形で産出しています。
色が白く、途中で折れたようなのは結構たくさんありました。が、肝心の緑水晶は見当たりません。
先に来られていたパーティの方(C氏、D氏)に採集品を見せて頂くとなかなか立派な緑水晶が。あることはあると分かりました。
小一時間探しましたが、結局良品は得られず残念な結果に。
(右上の太くて大きめの水晶は別な露頭の産です。後述。)
帰りは正規?のルートからズリを出ました。
登りの時は気づかなかったけど、登山道にちゃんとズリに向かう印があるではないか。
氷長石のズリらしい所の周辺まで下山しました。
なにか掘られて均された様な場所がありました。表面を見ても特に何もありませんでしたが、少し掘って見ることに。
まさ土を掘ると、細い水晶のクラスタ-がいくつか出てきました。しかし、良い結晶は途中で折れていたりしてやや微妙な代物です。
途中で折れていない良品は無いかと、更に掘り進めていると、突然巨大な水晶が顔を出しました。
???
なぜこんな所に、こんなものが?
取り出してみると、
久々のビックワンでした。
これに気を良くして掘り進め出てきたのが、緑水晶ズリで採った水晶の写真に混ざっていた少し大きめの水晶です。
しばらく掘りましたが、それで打ち止めでした。
その後、登りに見たズリを再び見つつ下山しましたが、ザクロ石の露頭には結局寄らずに下山してしまいました。
つづく。
私も5回ぐらい甲武信鉱山に行ったことがあります。最後に出た立派な水晶は氷長石のズリとなっていましたがまだ行ったことなかった(のはず?)
のでどこにあるのか教えていただけませんでしょうか?私事ながら失礼しました。
しばらくHPのチェックができておらず、返事遅くなりました。
「氷長石のズリ」は湯沼鉱泉で頂いた地図に載っていました。左側の中ほどよりやや上の辺りです。この場所が、地図上の氷長石のズリと書かれた所だと思ってはいるのですが。
今度同好会の集まりで行く予定なので楽しみです!