櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

ソロ公演もうすぐ(ノートより)

2008-11-04 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)
ソロ公演初日まで10日。タイトルの「LAND'S END」、文字通り「地の果て」としてイメージをしてもらっても良いし、同時にLANDは踊りにとっての大地としての身体それ自体でもある。僕の中では、この身体自体がひとつの地の果てのようにも思えるし、この人生自体がある転生の果てのようにも思えることがあり。でも、ダンスに台本も筋書きもありません、あっても仕方ない。はなから抽象アブストラクト。題名。赤ちゃんに名前をつけるように、生まれてきつつある「動きたち」にネーミングしてるんでしょう。ことばに輪郭を与えるより、輪郭をぼかしてゆくほうが、未来かな。囚われすぎず、捕らえもぜず、真空体で見つめたい、消えゆく閃光で。それにしても、カラダだって意志や感情を独自にもっているんじゃないかと思いあり。物質だ、なんていう人もいるけれど、踊りなんぞしていると、物質も生き物であるように思えるし、「わたしのからだ」なんていうけれど、「わたし」は「からだ」と共存してデュエットしてるんじゃないかと、常識とは少し違っても、まあいいや、ということですが、思うことしばしば。(ノートより)

PS:今回の作品、音も自分でつくっています。あと、ベートーヴェンとパーセルからスコアを解体・再構築したり。ほの暗い緊張感のある「G#」音が気に入って、その反復を基調に、身体音・自然音・さまざまな打楽器。踊り、空間、ともに全体に静かな緊張感が出せればいいなと思います。じっと見つめるような光があり、風のような音があり、ひとつの体の中では血液なんかがせせらいでいる。この作品をつくりながら、初期の活動を思い返すことも少々・・・。ソロ舞台を始めたばかりの頃、先生から「ゆるやかな臨終ダンス」っていう副題をもらったことがあります。アントナン・アルトーを参照しながらの踊りでした。「天使館」という名の稽古場で長く世話をしていただいていて、でも、僕は天使じゃなくて、天使がじっと見ている生身の人間として、泣いたり笑ったりしたいな、たとえば死んでも天使になるんじゃなくて新しい人になってこの場所に戻ってきたいな、と思っていた頃。そのころの思いが、また最近復活してきてるんです。そんなにうまくいってるわけじゃないけれど、この生きている場所が、何とも大事に思えてしまう。この街も、このカラダも・・・。ゆるやかに、ゆるやかに、100年の臨終を歩みながら次の100年へ歩む、ヒトガタそれを受け止める”Land”。見たことも無い雄大な大地でなくって、いつも足が接している、この場所。ゆらぎゆく心や癇癪持ちのアタマを、じっと受け止めている肉や骨。それらがLANDかなって、思いつつ、もう一踏ん張り稽古です。さて・・・。

すこしづつですが、いろいろ書き込んでゆくつもりです。会場の方にも、ぜひお運び下さい!
(写真は過去のパフォーマンスで好きだったもの”survivor")

【櫻井郁也・新作ソロ公演「LAND'S END」】ご予約受付中
公演サイトNEXT BUTOH PERFORMANCE BY SAKURAI IKUYA at planB Tokyo nakano
11/14(金)20時 & 15(土)16時・中野planB
各ステージ50名様限定。チケット/予約はお早めにお願いします。前売/事前振込=2200円、予約/当日払い=2500円、当日券=2800円(残席のみ先着順)※いづれも日時指定です。


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