Sweet Dadaism

無意味で美しいものこそが、日々を彩る糧となる。

ささやかな余剰。

2007-09-18 | 徒然雑記
 三連休を仕事に投じることは嫌いだ。嫌いだけれど、珍しいことではない。
 代休を半分だけ使って午前中を寝て過ごしたが、土曜も日曜も夜明けに寝ていたわけなので、それくらい休息を取ったとしても罪にはあたらないはずだと思っている。
 
 忙しいのが判っていて、自分の時間を1分でも多く使いたくなるときまって、私はどこへ行くにもすぐにタクシーを拾ってしまう癖がある。とはいえ、ただでさえ体力のない私は、1分でも長くその日の活動を行うことができるために、そして体力を温存して集中力を浪費しないようにという意図でタクシーを頻繁に使う。

 先週の金曜日は、想定した通り、友をいきつけの店で待たせたまま予定の時刻を大幅に過ぎてしまった。数百円で友と過ごす時間を20分だけ買えるのならば、安いものだと思う。
「今タクシー乗ったから、あと10分で着く!」と電話を入れると、ええ~と気弱げに恐縮した声が返ってきた。すかさず、「これとこれをオーダーしておいて!」と遠隔操作で記憶にあるいくつかのメニューを指示すると、「任務完了!」という妙に威勢よく即答が帰ってきた。あと3分で店に着く。


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 土曜日は、その週の疲れのためかどうやら昼すぎまで眠っていたらしい。金曜日の夜、帰宅してからの記憶は殆どない。
「おはよう。」
その声の一瞬前に扉を開けたことによる空気圧の音が聞こえて、私は眼を覚ました。自分の家を縄張りとして死守してきた私にとって、眠っている間に誰かが家の扉を開ける、という現象には全く慣れていない。その瞬間は必ずびくっとして、一瞬の恐怖が過ぎるのだ。

「はい、お土産。」
そういって、おかしな形の箱を渡された。洗練からは程遠い箱はそのせいで妙に可愛らしく、おまけにそのファニィな箱にはご丁寧に私の名前まで入っていた。私が自分に抱いているイメージとこの箱の形状との格差が、私を笑わせた。


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笑いは仕事の餌になる。
笑うためには、仕事以外のなにかのことをちょっとだけでも想わなくてはいけない。