Sweet Dadaism

無意味で美しいものこそが、日々を彩る糧となる。

匂いバトン。

2007-02-18 | 伝達馬豚(ばとん)
 今年の花粉は出足が早くてございます。
 関係各位の戦いの火蓋は落とされました。出撃用意を怠りなく。
 
 前記事で書いたところの、私の頭の中に残るソフィテル東京の原風景はまさにこれです。どうにも懐かしくなって、どうしても記憶だけでなく記録に留めたくなって、ソフィテル東京との思い出の道を歩きました。時間帯は、授業が終わって研究室に移動する日暮れ前、ホテルの壁が橙に染まる夕刻です。

 さて、pitaさまから頂いたバトンを今回も律儀にこなします。
 鼻がお馬鹿になる季節ではございますが。


【Q1:急ですが香水以外に好きな匂いは?】

◇寺の本堂の匂い。

畳と、沈香と、古い木と、埃と、黴。
信仰という矢印に貫かれて、それらがミルフィーユのように積み重なった匂い。
蔀戸越しの柔らかな光と薄暗がりの中で、心と瞳に膜となってこびりついた曇りを落としてくれる。

◇晴れた夏の日の水撒きの匂い。

かっと照りつける日差しで熱された水は、撒いたそばからむっとした水蒸気となって身体を包み込む。土と虫と植物と太陽の匂いは、そのまま夏の匂い。

◇カーボン紙の匂い。

何故だろう。カーボンインクの匂いは、一世紀前の文字の氾濫を彷彿とさせる。
脳がじゅうっと痺れて、何か無機質で形のないものに抱きしめられたくなって、本屋に行きたくなるか、暗闇のベッドに潜り込みたくなる匂い。


【Q2:あなたは匂いに敏感な方ですか?】

◇黄色い粉が舞い飛ぶこの季節を除けば。


【Q3:どういった匂いが許せませんか?】

◇鼻腔の奥に突き刺さるような強く尖った匂い。


【Q4:女の子の髪から漂ってきたシャンプーの香りにドキッとしたことがありますか?】

◇べつにありません。


【Q5:自分の匂いは気にしていますか?】

◇気にしていますよ。
 たまに「杏」と云われることがありますが、天然仕様で甘ったるい香りを持っているため。


【Q6:匂い対策はしていますか?】

◇淑女の常識程度には。


【Q7:相手にどんな匂いを求めますか?】

◇凛として、知的で、涼やかで、セクシーであればいい。
 鼻をうずめて目を閉じたくなるような。


【Q8:愛用の香水はありますか?】

◇ブルガリ「ブラック」。
 麝香と皮革の割合が強く出ますが、天然の杏と混ざるので匂いの攻撃性が低下するとともに、ぬめりが増します。


【Q9:好きな花の匂いは?】

◇沈丁花。  街のそこここで、ようやく花開きはじめました。
◇くちなし。 ぞくりとするほど妖しく艶かしく、夜に出逢ったら抗えない。


【10.回す人5名(匂いのイメージ付きで)】

◇通例通り廻しはしませんが、無愛想に過ぎるので、イメージ提供のみ致します。
 (註:あくまでイメージです。実際にこんな香りがするとは限りません。)


陽子氏: フランスの薔薇。
代表:  紫檀。
葛西氏: ラフランス。
空氏:  渓流。
pita氏: ローズマリー。
ゆうすけ:チョコレート。
ちか:  みかん。
埼玉氏: 柚子ポン。
カルマ: 洗濯糊。
酒井氏: 米が炊けた。


 ※以下、イメージ提供をご希望の方はコメント欄へお気軽に。