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関電・エネ庁・経産省のウソに騙されてはいけない

2012年06月05日 02時00分10秒 | 社会全般
関電の奴らはウソをついている。

エネ庁&経産省もそういう背景を十分知っているはずだ。その上で、意図的にウソを続けさせているのだ。関電が折れるのを妨げ、むしろ「人々を脅し騙し続けろ」と強要しているのかもしれんな。
関電にしてみれば、経産省に逆らうと「お宅が経営危機に陥っても救済しませんよ」くらいの脅し文句を言われようものなら、企業側としてはひとたまりもないだろうから。関電もある種の被害者、ということなのかもしれんね。

ネット上では、これまで割と名の知られた言論人などであってでさえ、「関西電力管内は電力が足りない」と本気で信じているくらいですから、いかに関電やエネ庁の脅し効果が高かったのか、ということがあるわな。

そういうブラフにまんまと引っ掛かる人たちが出るのは、しょうがないということですな。拙ブログでは、全然そうは思わなかったわけですが。


そのワケを書く前に、またいつもの如く喩え話におつきあい下さいね。


あなたが電力供給の最高責任者であるとします。
今は5月です。あと2~3週間もすると、電力需給が逼迫し予備率がマイナスになってしまうかもしれません。実際、事前予測数値ではマイナスになっています。
このような場合、どういう行動をとるでしょうか?
供給力を増やせる設備は、今すぐには自社で持っていないとします。
普通は、
・管内の節電要請
・他管内の電力を融通してもらえるよう手配
・それでも足りなければ計画停電を実施する
といったことを対策としてやるのではありませんか?
たった今、保有する原発を動かし始めたとしても、2~3週間後までに間に合うかどうかも定かではないのです。今すぐ起動したとしても、供給力が間に合わないという恐れを抱いたなら、我武者羅に「節電要請」などを行うのではありませんか?
本当に「供給力が厳しい」と分かっている人間ならば、その対策をしないわけがない、と言っているのです。


ところが、関電は違いました。
節電は7月に入ってからでいいそうです。計画停電の要領なんかも、周知徹底されてもいません。これでは「無計画停電」になってしまいますね。


問題は既に始まっていたのですよ。
関電の言う供給力であるなら、6月には計画停電の実施が起こり得る、ということを言っているのです。そういうことを、一般の人々は知るはずもないし、広域連合の首長さんたちにも分かるはずがないのです。知っているのは、当事者である関電やエネ庁の人間だけ、ということです。

けれども、彼らがそんなに大慌てになっている様子は全くありませんでした。本気で停電を心配しているようなことは、一切見られませんでした。どうして、慌てなくても済むのでしょうか?何故、いつブラックアウトが来るか心配で心配でなりません、ということを言う人間が一人もいなかったのでしょうか?
それは、そんなことは起こらない、ということを知っているからです。正真正銘の電力供給が切迫した状態になるということは当面は起こらない、という確信を抱いている人間だから、です。

そりゃそうですわな。現実に使える供給力とか、真実の供給体制とか、そういう仕組みを熟知している人間であれば、「まだ起こらない」という予測は立つわけですから。だから余裕綽々だったというわけです。節電要請は6月には「必要なかった」ということが、まさしく事実を示しているということなのですよ。


前フリが長くなってすみません。
では、どうして6月を心配するのか、ということを説明しましょう。
6月と7月を比べると、基本的に最大電力量、最大供給力、月間発電量のいずれでも7月の方が多い、という傾向があるのです。今年の夏の需給が心配されていますのは、7月と8月の供給力が限られているのに、需要が多くなると大変だ、ということでした。でも6月は全く無視されているかのようですよね?それはどうしてかというと、供給力が足りている、ということがあるはずだから、です。

原発を動かさないと7月8月の電力が足りなくなるぞ、というのが脅し文句だったわけですからね。6月は大丈夫なんだと、皆さんも思っていたのではありませんか?
これが落とし穴なのです。

前記で無駄な喩え話をしましたね。あれは6月の需給逼迫を想定したものであるということなのです。

以前にも書いた、
4月17日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b6388c2b6fe7b07c454d67f43d74ae95

(再掲)

えー、ご説明資料によれば、原発なし時のざっとの供給力2500万kWで賄えるのは、6月半ばくらいまでしかないんじゃないですか?(笑)
それとも、出鱈目資料を出したとでも言いますかね?
そうすると、対策を講じるとしても、時期を逆算して取りかからねば到底間に合いませんよ。制限令の発動水準は何万kWなのか、需要家の制限はどう実施するのか、そういうのを決めなくて、どうするんですか?6月実施となれば、もう決めておかないと対策が間に合わないものも出てくるんじゃないですか?
例えば、各発電施設の定期点検時期は、全部把握してますかね?
前倒しで実施できるものは、5月中に全部終わらせておいて、6~9月に予定される点検は回避するとかしなくていいんですか?

そういう対策を一切持ってない、公表もされてない、というのは、明らかにおかしいんですよ。



この当時には、正確な数字で説明してなかったから、きっと説得力に欠けたんだろうと思う。自分の中では理解できても、知らない人には何を言っているのかがさっぱり分からないのかもしれない。そこで、もっと丁寧に書いてみようと思ったわけです。


過去8年間における6月の最大電力量の平均は2634万kW、最大値は2826万kW、最も小さかった年(08年)でも2436万kWでした。
また、関電やエネ庁が説明する際に言う、過去5年の最大値を指標数値とするべき、というご意見に従うと、最大は昨年度の2716万kWということになります。この需要量をまかなえる供給力はあるのですか、という話なんですよ。

関電は3月時点で最大供給力は2353万kWだと言ったわけだ。その後に上積みしたけれども、5月の政府の需給検証委員会時点でさえ、2535~2545万kWだ、となっていたわけでしょう?
こいつらは、数字の大小さえ分からないんですかね?
誰がどう見たって、最大供給力の2545万kWをはるかに超えるのが平均値の2634万kWであり、過去5年最大値2716万kWなんじゃないですかね?(笑)小学生以下の能力ってことなんでしょうか?


仮に、2716万kWを需要量の基準とするなら、これに予備率5%を乗せると考えると、2852万kWの供給力が必要ということです。そんなに供給力があったのですか?
最小値だった2436万kWであってでさえ、2436/2545≒0.957となって、予備率が5%を切る4.3%くらいになってしまうのです。彼らのいうギリギリの水準ではないですか。


それなのに、やけに「余裕~~」だったのはどうしてでしょう?
本当は、供給力の上げ方とかやりくりの仕方を知っているからでしょう?
6月に2800万kW以上の供給力を確保できるという自信がないと、過去5年最大値が気になってしょうがないはずですもんねえ。2852万kWの供給力があってはじめて予備率5%が確保できるんですから。


関電が言い訳するとして、6月は7月よりも多い供給力がある、ということを立証できる、ということになります。まあ、揚水発電が夜間逼迫は少ないから達成できるんだ、水力も多いんだ、とか誤魔化す積りなのかもしれません。
でもねえ、彼らが7月や8月の需給逼迫を言う時と同じ理屈を6月にも適用していないことは、明らかにヘンですよねえ。過去8年最小値の2436万kWであってでさえ、かなり逼迫することになるはずですからね。2535万kWくらいの供給力で、どうしてそんなにのんびりしてられるのかなあ~?
6月中旬以降には、いつマイナスになってもおかしくない状況のはずだよね?


本当に供給力を心配するなら、6月後半には既に「マイナス」になるんだろうが。お前らの理屈を正確に適用すれば、どこからどう見たってマイナスじゃないの。それを心配してない時点で、ウソはバレバレということなんだわ。
1~3月期のマイナス10%予測と同じで、ウソを重ねるだけ、ってことだろ?


節電意識を緩めていいとは言わんよ。できるだけ危機感を持って節電の取り組むべきだ。しかし、説明にウソをついていいはずがないだろうよ。そういう出鱈目を繰り返すからこそ、更なる窮地に追い込まれることになるんだろうに。愚かというのは、救い難いな。




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