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TPPを勝手に推進する経団連と官僚たち~2

2011年11月19日 09時48分20秒 | 政治って?
日本でTPPを進めてきた連中というのは、政府ではないのだ。それは、誰の代理人なのか?
国民からの委任もなければ、何らの権限移譲もないのに、自分たちで勝手に外国政府と交渉を押し進めてきたのと何らの違いも見出せないわけである。

まるで通謀しているのと違いがない。国民には、そういう実態が全く知らされていない。


野田総理が言わなくても、ずっと以前から「全品目が対象」「例外は原則認めない」というのは、非正規交渉者たちが話し合ってきたわけで、ただ単に操り人形の野田総理は「それを知らない」というだけ。民主党政権も、党内の人間たちも、いいように利用されているということに、全く気付かずにきたというだけ。


経産省所管の財団法人である、国際経済交流財団はずっと前からTPPを推進してきたようだ。

トップは、元通産審議官の畠山襄で、財団の会長を務めているようである。
HPには日本語と英語があるが、何故か日本語のページは殆ど読めないようにできている。英語という障壁を設けてある、ということなのかもしれない(笑)。

まあ、こちとら、英語は苦手で、確かにその戦術は効果があるわな。日本語ページを隠せば、情報を嗅ぎつけられることは避けられる、ということになるだろうから。
で、しょうがなく、英語を読んだよ。


>http://www.jef.or.jp/en_act/act_article_topics.asp?cd=190&num=6


本当にザザッとの理解で申し訳ないが、やっぱり前から決まっていたようなもんだな。全品目が対象と交渉に例外なし、というのは。


(以下に一部引用)

Now, Japanese Prime Minister Naoto Kan's Cabinet decided on a "Basic Policy on Comprehensive Economic Partnership" last November. According to the policy, Japan will open up the country, subjecting all goods to negotiations for trade liberalization and will work toward the realization of regional economic partnerships such as an East Asian Free Trade Agreement (EAFTA) and a Comprehensive Economic Partnership in East Asia (CEPEA). Also Japan will begin consultations with the TPP member countries while promoting appropriate domestic reforms in several areas, including the agricultural industry, labor inflow from abroad and deregulation.

Although this policy is a little bit short of expressing the Japanese government's strong will to join the TPP, it is still a historical Cabinet decision trying to face the challenge ahead squarely. Reasons are as follows.



菅総理の宣言というのと通じるのが、平成の開国というやつで、その道筋としてEAFTAとCEPEAと、参加検討というのがTPPという位置づけであった、と。

ここでも明らかなように、

 『all goods to negotiations for trade liberalization』

と述べられているので、全品目というのは当然ということになる。
が、TPP参加に踏み切るには、政府の強い意志がもの足りない、と。歴史的に重大な決断をするということに、政権が直面してこなかったから、と。

3つの理由というのが示されているが、一つは戸別補償政策が有利に働く、ということである。関税撤廃については、消費者から納税者への負担の転換であり、農業政策上で民主党の戸別補償政策がうまくいくかもね、というのがある。

続きは、以下の部分だ。


(2) Under the decision, the government will subject all goods to negotiations. This means the government will not request exemption of any goods in advance. Of course, certain goods may be exempted from a liberalization list as a result of negotiations for the TPP.

Now there is an opinion that if Japan is to join the TPP, the government should get approval from each of the nine current and future member countries. But some countries may ask Japan, as a condition to approve its TPP participation, to solve long-standing bilateral issues in advance. But if the TPP negotiations require all countries to put everything on the table, requests for such a "precondition" should not be allowed either. Those long-standing bilateral issues should be solved through negotiations.



大雑把に内容を説明しますと、政府が参加を決定したなら、やっぱり「all goods negotiations」だと。政府は全品目を対象にするだろう、と言っているわけだ。事前にはどのような免除も求めないであろう、と。TPP交渉の結果として、自由化リストから免除される特定産品はあるかもしれない、と。

日本が交渉に加わる場合に、9カ国及びメンバー国の承認が必要であるが、事前にこれまでの2国間懸案の解決が交渉参加の要件ではなく、各国が前提条件を課すべきではない、と。全てをTPP交渉のテーブルに載せて、2国間の懸案事項もTPP交渉を通じて解決するべき、と。


野田総理がAPECに参加する前から、基本的な部分や政府の態度というのは、決められていたようなものだ、ということですな。畠山襄さんは政府の代表でもなければ、交渉官でもないですが、まるで決定権者のように言ってるんですね。


続きを見ましょう。


(3) Regarding the timing of Japan's formal participation in the TPP negotiations, if any, it has been pointed out that June this year would be the most plausible because a basic agricultural promotion and improvement program will have been developed by then. There is an opinion to the effect that judging from the US intention of trying to conclude the TPP negotiations by the next APEC summit which Washington will host in Hawaii in November 2011, it would be too late for Japan to formally participate in the negotiations in June. Of course, the sooner, the better. But history is often built through informal dialogue. I think Japan will be able to reflect its position through an informal exchange of views since commencing consultations with the relevant TPP countries has been endorsed by the Cabinet decision domestically and warmly welcomed internationally.


TPP交渉の公式参加のタイミングは6月だ、と年頭時点で言われていた、ということだ。これは、菅総理の考えとかではなく、畠山襄の考えであって、政府の決定には何の関係もないわけである。一個人がここまで影響力を行使できるものなのか、と不思議ですわな。

で、今度のハワイAPECではオバマが議長だし、それまでTPP交渉妥結を目指しているから、遅くとも6月には公式参加表明しとかないね、ということを言ってるわけです。

菅総理が先送りしてましたが、何としても「TPP参加」と政府の公式発表をせねばならなかった、という裏事情はこういうところであったわけです。そうすると、従米派のマスコミは、菅を降ろすのを急いだわけだ。だから、辞任時期を6月中とか何とか、焚きつけていた、と。

しかし、菅は居座り続けた。
従米派たちの要求を聞かずに、決して「うん」と言わなかった。米倉経団連会長なんかも、菅に激怒して、無視&知らん顔作戦に出るまでになった、と。

事前のこうしたスケジュールでは、6月まで、というリミットが米国サイドの打ち合わせされていたのに、これが大幅に過ぎてしまったからだ。
従米派どもは、だから慌てたわけだ。

スケジュールを台無しにして、ぶち壊したのが菅総理だった、と。
菅総理の、ほんの僅かの反撃が、この棚上げ作戦だった、ということかもしれないな。

で、通商政策局の局長だった、あの西山審議官は、何故か醜聞で更迭されて、消された。たしか、6月頃だったんじゃなかったか?
菅総理の説得工作ができずにいて、TPP推進派の一派から撃たれた可能性があるわな。
>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/bf1b67ca2a7da1c5bb389820534d7d79


で、極めつけは、次の一文(元はButから始まっているが、除いてある)。

 History is often built through informal dialogue.

ヘボな拙訳で申し訳ないが、次のようなことだ。

「時に、歴史は非公式対話を通じて作り出される」


畠山襄は、自分が歴史を生み出しているということを、はっきりと自覚している、ということである。彼は、既に、政府代表気取りなのだ、ということである。

しかも、米国サイドの有力者たちとの「非公式対話」を通じて、事前協議・交渉を、国民から何の付託も受けてない一民間人が、勝手に推進しているのだ、ということである。

これが、危険でなくて、何なのか。
民主主義政治の否定以外のなにものでもない。

「従米派の地頭クラス」というのは、こういうところにいる、というわけだ。畠山のような人間と、周囲を取り巻く財界人、現役官僚たち、マスコミ、そういうのがまさしく「原子力ムラ」の如くに、自分たちで政策を生み出し、政策決定を行い、それを「表の顔」である政権担当の政治家たちに「行わせる」ということなのだ。

本当のカオナシである。

表舞台には、出てこない、それでいて、実質的に影響力を行使し、外国要人たちと協議を重ね、日本の政策決定を行っている人間たち、というのが、存在しているということである。

総理大臣は、彼らのような従米派地頭クラスの願望を国民に強要させる為の、道具でしかない、ということだな。
世の中、重要なことはこうして決まってゆく、政治の世界というのは、こういうものだ、という見本だな。

陰謀説云々ではない、って言ったろ?
外交担当でもなけりゃ、政府の人間でもない連中が、政策決定を実質的に権限を行使しているのが、民主主義の崩壊危機だって言ってるのが判らんようだな。


確かに英語は、大事なんだな。
どうせ、こいつは日本語しか読めないから、と思って油断していたのかもしれないな(笑、冗談だけど)。

英語が必要というのは、正しいな。



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1 コメント

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Japanese tradition (noga)
2011-11-19 10:05:29
意思がなければ、動き出すもない。ただ、座っているだけ。待ちの政治である。
常習的な ‘させられ体験’ と、外圧に抗する反射運動しかできない。

日本人は、腕力もなければ、説得力もない。
日本は、武力もなければ、外交手腕もない。
上下社会であっても下の者は立派であるが、上の者は間抜けである。満足な議論もできない。
「武器を持たなければ攻められることはない。だから、安全である」と独りよがりを言っている。この処世術は、空を飛ぶカモにも教えてやりたい。
中国に侵略される国や民族に対して、日本は何ら同情を示さない。自らの行動の決意も示さない。堂々と日本軍が海外に出て行ったのは昔のことでしかないのか。

「私たちは詳しく説明したのに、日本政府はなぜ、国会で訓練の意義をきちんと伝えないのかと私は幾度も質しました。その度に外務省は『説明するとまた質問されてもっと説明しなくてはならない。どうせ社会党を説得することは出来ない』というのです。まさに責任逃れです。(引用: 「30年、日本を見詰めたメア氏の証言」  桜井よしこ氏)

有意思の人・アメリカ人は、迅速である。積極的で・能動的であり、出しゃばりである。自力宗か。
無意思の人・日本人は、遅滞する。消極的で・受動的であり、何事にも控えめである。他力本願である。これは、何とも仕方のないことであるのか。

戦場でも宮中でも歌を詠む。絵空事か。
問題を解決する能力はないが、事柄を台無しにする力を持っている。
非理性の塊。これが、我が国民の伝統か。


http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

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