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「オツベルと象」

2005年04月22日 18時25分32秒 | 俺のそれ
韓国では象が大暴れしたらしい。暴徒の次は”暴象”なのか?
Yahoo!ニュース - 時事通信 - 大暴れのゾウに同情の声=「重労働で酷使」との批判も-韓国

このニュースをテレビで見た時に、私が中学1年の時の国語の教科書に載っていた「オツベルと象」をすぐに思い起こした。昔話で申し訳ないのだが、もう4半世紀も前の話である。何だか思い出すと無性に可笑しくなった。象がバタバタと突進したりするテレビ映像を見ていて、ふと笑いがこぼれた。


私は毎年教科書を学校で受け取ると、その日のうちにだいたい読むことにしていた。教科書に出てくる作品は、面白いものが多く、タダで全集本をくれたようなものだったからだ。始業式が終わって家に帰ると(大抵早く帰れるから、家で時間がある)、そそくさと昼食を食べ、早速読み始めるのであった。巻頭ページのカラー写真の解説などを順に見てから、目次へと進んでいく。全部自分が読んだことのない作品だった。微妙な挿絵に、「ちょっと変かな」などと思いつつ、ゴロゴロしたり、ソファに座り直したり、時々体勢を変えたりしながら読むのが好きだった。いつの間にか日が傾き、教科書の余り白くはない紙質でできたページに夕陽がさし、「もうこんな時間か」などと思ったりして、腹減ったーということで、読み終えるのだった。振り返ると懐かしい(昔のことを懐かしむのは、年をとったせいだという意見もある・・・ガックリ)。


実は今年中学に入学したばかりの、わが子の教科書を読んでみた。入学式の後、どさっと積んであったからだ。

昔と同じように、ページをめくってみた。やはり初めの作品には、「オツベルと象」が収載されていた。私の時と同じであった。これには、驚きと懐かしさと、そして、時代によらない宮沢作品の良さが感じられた。勿論「オツベルと象」を読むのは中1以来で、細かい所は思い違いをしていたり、誤って記憶していて、「あれ、そうだったかな」などと思いながら読んだ。最初に出てくる脚注も、当時と同じだった。「稲こき」だった。

教科書検定について色々言われたりしてはいるが、教科書は誰が読んでも案外面白いものである。とてもよく出来ている。私自身は、昔とは考え方も視点も変わったが、教科書は優れた作品集だと思う。当時の私はそんなことは、露にも思わなかったのであるが(笑)。


他の教科も内容を一通り見ていくと、随分変わったな、と思う。図表、絵、写真が多い。文字が少なくなったような気がする。後は、現代風なパソコンやネットのこととか、リサイクルのこととか、私の時にはなかった内容のものも追加されている。ちなみに地図帳は、昔と同じ会社だった。未だに毎年作っているんだなー、と思ったりして、懐かしかった。今まで家で利用していた地図帳は、私が中学か高校の時に使っていたもので、子供もそれを利用していたのだ(当然ソ連とかのままです)。だが、古い私の地図帳はもう必要なくなった。新しい地図帳がもらえたのだから(笑)。


皆さんも、子供の教科書を一緒に読んだり、その話をしてみるといいと思いますよ。私はこの「オツベルと象」の話をしました。自分が同じ中1だった時のこと、この作品の感想、授業中の失敗談とか・・・。わが子の感想も聞いてみました。教科書の作品が、変わることなくこうして続くといいですね。次は孫の時まで、頑張るかなー(笑)収載されていれば、の話ですが。



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4 コメント

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グララアガア!! (あおれん)
2005-04-22 18:56:37
オツベルと象は俺も習いました。

「苦しいです、サンタマリア。」ですよね。

ときどき俺もこのセリフを言いたくなるときがあります。



ところで、

あのお話の主題はなんでしょうね。

奴隷的労働の禁止?

正直者は馬鹿を見る?

象はキレたら怖い?

仲間を助けること?

まぁ、道徳の教科書じゃないから

そんなこと気にすることもないのでしょうが・・・。
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Unknown (まさくに)
2005-04-23 13:35:41
そうです、まさにそれでした(笑)

受け止め方は、どのようなものでもいいのではないかと・・・

私は、象を騙して酷使したせいで、最後には罰を受けたのではないか、という所謂勧善懲悪ものかと思いました。仲間を救うということも、そうですね。



勉強頑張って下さい。「苦しいです」などとは言わずに(笑)
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主題を考えるヒント (国語教師)
2005-06-18 17:02:47
白象はなぜ最後に「さびしく」笑ったのか。

働きたい白象と働かせたいオツベルが出会って、

なぜうまくいかなかったのか。

もちろんオツベルが「ひどくしすぎた」のは容易に思いつくだろう。(中学生でもわかる)

では白象はまったく問題がないのか?

考えてみていただきたい。



この主題を生徒につかませることで、

私は自分のクラスに潜んでいた

「ぷちいじめ」に気づかせた。

6年生のとき教師に反抗しまくったいじめっこちゃんが、

クラス全員の前で泣いて「ごめんなさい」と言った。

いじめられっこちゃんも、いじめっこの腰ぎんちゃくちゃんも、傍観者ちゃんも全部泣いた。

賢治恐るべしである。

今度はその考えを応用して

平和憲法改正は必要かどうかを考えさせたい。
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初めまして (まさくに)
2005-06-20 18:10:00
国語教育の重要性が言われておりますので、現場の方で色々工夫されているのは良い事だと思います。イジメ問題は、大人社会でも難しいですし、ご苦労も多いと思います。
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