ナチュラル・ボディーに黒のピックガードのサドウスキー・ベースを手にした美少女。彼女の名前は Tal Wilkenfeld (タル・ウィルケンフェルド)。シドニー生まれの弱冠21歳。10代半ばで音楽やりたさで単身渡米し、はじめはギターを弾いていたようですが03年にロサンゼルスの LA Music Academy のベース科に入学。04年に卒業しましたがその頃から天才少女として脚光を浴びるようになり、ジョン・ビアズレー、オールマン・ブラザーズ・バンド、ケンウッド・ディナードらなど、一流ミュージシャンらといきなり共演をはたします。なにしろベースを手にしてまだ4年程ですからね。03年に LAMA に入学した時にはまだベース初心者だったわけですから、まずはそこに吃驚仰天です。そんな天才少女のデビュー作である『 Transformation 』にはウィエイン・クランツをはじめ、ジェフリー・キーザー、シーマス・ブレイク、キース・カーロックらが参加し、ギンギンのロック系のハード・コア・フュージョンに仕上がった快作です。まずは、ウィエイン・クランツとの複雑なユニゾンで始まるM-1 ≪ BC ≫の出だし2秒ほどでその凄さが実感できるはずです。彼女のソロ・パートはそれほど多くはないのですが、バッキングしながらも終始ベース・ラインが止まらずに歌っているのが凄いし、タイム感がずば抜けて鋭いのも驚きです。M-4≪ serendipity ≫ で聴かれるスラップなどはマーカス・ミラーを彷彿させますが、それもそのはず、マーカスと同じサドウスキー+EBS ですからね。そうそう、彼女もサドウスキーのベース&弦、EBS アンプのエンドーサーのようですね。信じられないほどの馬鹿テク・ベーシスト、たとえばリチャード・ボナとかヴィクター・ウッテン、ドミニク・ディ・ピアッツァ、最近ではアドリアン・フェローなどと比べれば、彼女のテクニックはまだまだ“ あり得る”範囲の凄さではあると思いますが、それでもベース歴4年でここまでベースを弾き倒せるその才能は信じがたいものがあります。今年に入ってからは、チック・コリア・バンド(including フランク・ギャンバレ、アントニオ・サンチェス)のオーストラリア・ツアーに参加したり、さらにはジェフ・ベック先生のバンドに参加し、ヨーロッパ・ツアーやシカゴでのクロスロード・ギター・フェスティバルにも参加したりと、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのタルちゃんです。これからどのように “ Transformation ” していくのか、とっても楽しみなベーシストです。 Tal Wilkenfeld の Official Web Site はこちら。今年の Crossroads Guitar Festival の映像( msn video )はこちら。NAMM show 2007 での EBM ブースで、マーカス・ミラーとジャムるタルちゃん映像( Youtube )はこちら。なお、今年の Crossroads Guitar Festival のDVDも発売されるようです。ジェフ・ベック・バンドの演奏は2曲だけですが、タルちゃんのクリアな映像が見られそうです。
≪追記≫2008/3/1
先週、茶水DUを覗いたら、本作が5000円近い値段で売られていました。
もともとTowerでも3000円で売られていたCDですが、どういう流通経路を
経たら5000円という値段になるのでしょうか?
今の感じからすると、リーダー作に固執することなく、かなり積極的にサイド参加でいろいろな人のアルバムに顔を出してくるんじゃないかと思います。
一通り、(買わなくても)チェックしておく必要ありそうです。
TBさせていただきます。
関係ありませんが,ozaさんのブログの本文が最近,表示されないんですよね。コメントやタイトルは表示されるのですが。ozaさんのブログにもコメント入れておきましたので,後で見て下さい。では,また。
なのでURLで失礼します。
http://blog.goo.ne.jp/narymusic/e/fcc84b466e949a21df5d7653b3e4a26e
タル・ウィルケンフェルドが、今後ロック系かコンテンポラリージャズ系のどちらの方向に向かっていくのかとても興味深いものがありますが、ビッグスターになることは間違いなさそうですね。
テクニックもそうですが、この年齢で(しかも女性で)これだけのサウンドを作れるのが凄いなと思いました。
もしよかったらスクロールバーにする方法を書いてますので参考になさってみてください。
http://blog.goo.ne.jp/narymusic/e/368867875e26592e9c687026c8ad283b
TBもありがとうございます。
今日は当直をしながら,昨日買ってきたステファノ・ディ・バティスタの新譜を聴いてます。なかなか今回は良い出来ではないでしょうかね。
では,また。
そして!お茶目!でBeautiful!
世界が認めるmusician!オーストラリア!dream!
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