こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

シーボルトが世界に広げた日本の自然たち

2016年11月16日 | 博物館・科学館

 昨日「かはく」にて「ラスコー展」を見に行きましたが、もう一つ。私としては興味を持っていたのは「企画展 日本の自然を世界に開いた シーボルト展」。

 「歴史の授業」でも「シーボルト」の話は出てきますね。「医師」として「長崎 出島」に上陸し、日本の様々な物をヨーロッパに紹介した」と。そして「日本地図」などの「国外持ち出し禁止品」を持ち出そうとしたため「スパイ」とも言われていますね。そんな「シーボルト」ですが、どんな物をヨーロッパへ持ち出したのでしょうか?特に「動植物」とかは?という観点で紹介しているのがこの「日本の自然を世界に開いた シーボルト展」なのです。

 「江戸時代」の日本はご存知のように「鎖国」をしており、外国文化が殆ど入らない状態でした。それは逆を考えれば「日本の物が世界に出ていない」ともいえるのです。日本は「島国」であり、2万年前くらいは「大陸と繋がっていた」時期もあり、大陸から渡ってきた動植物が独自に進化した事もあり、「哺乳類 50種」、「鳥類 16種」、「爬虫類 59種」、「両生類 62種」「植物 2714種」と多くの固有種が存在します。「固有種」つまり、日本以外にはいない動植物がこんなにたくさんあるのです。この数字は現在の話ですから、「シーボルト」がいた「江戸時代後期」にはもっと多かったかも知れません。

 「シーボルト」は「植物」に興味があり、日本の植物を数多く紹介し、「帰国後」、庭園「ニッポン」を作ったほどです。そして「ユリ」や「アジサイ」を持ち帰り「ヨーロッパの庭」を変えたのです。当時「長崎出島」以外は外に出る事が容易ではないため、様々な人に標本を採取してもらっていたり、「植物標本」の多くは「押し花」であるため、それだけでは色や形が性格に解らないので「植物画」が必要になりますそれらの技法も指導していたようですね。この「日本固有種」をまとめたのが「フロラ ヤポニカ」なのです。

 植物以外にも「海草」や「鉱物」も採取していましたが、それ以上に「動物」も多く標本をヨーロッパに紹介しています。代表的なのは「世界で4体」しか剥製がない「ニホンオオカミ」の剥製で唯一国外にある「オランダ ライデン」にある「オランダ国立自然史博物館」に収蔵されているのが「シーボルト」が持ち帰った「ニホンオオカミの標本」だったりします。日本固有種の動物をまとめたのが「ファウナ ヤポニカ」。

 このように「シーボルト」は「日本固有種」を世界に広めましたが、この時に「間違い」や「ミス」のために「日本名」と「学名」が違っているのが存在しています。有名なのが「アカヒゲ」と「コマドリ」で「E.akahige」と「E. komadori」と逆につけられているのです。

 この展示では、このように「シーボルト」が世界に紹介した「日本固有種」を知る事ができますよ。

 それでは、本日の登場人物は「博物館」の話でしたのでこの方。「ベルギー国立博物館 天体室」の「学芸員」で「ブリュッセル・グリフォン」の「Chefille」の「コレット・アバック」さんです。「ラスコー展」を見に来た「リリア」さんと一緒に来た「コレット」さん。「日本の動植物」をヨーロッパに広めた「シーボルト」に関心なのです。ちなみに背景が「企画展 日本の自然を世界に開いた シーボルト展」の入り口なのです。

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