こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

小さいからって甘く見てはいけませんよ

2009年09月30日 | 天文・科学

 今朝からニュースでは「南太平洋」の「米国領 サモア諸島」にて起きた「マグニチュード8.0」の地震で発生した「津波」が日本にも昼頃到達するということで、警報が画面の端に登場していましたね。実際その「津波」ですが、予想到達高さは「50cm」。
 さて、この「津波」で高さが50cmと聞き「なんだぁ」と思った方も多いのではないでしょうか?実際によく「フィクション作品」で登場する50mもの津波なんてそうそう来るものではありません。日本で今まで記録された津波で最高波高は「1896年」に起こった「明治三陸沖地震」の際に発生した「38.2m」だそうです。しかしこれも「V字湾」と特殊な条件での波高ですから実際の沿岸でしたらもっと低かったかも知れません。

 でも、津波って普通の波とは違い低いからと安心できないんですよ。例として2mの普通の波と津波との違いについて述べてみましょうか?海上では普段から偏西風や低気圧、月の引力などの影響を受けてでこぼこが作られ、これが「波」となりまして一般的に言われる「2m波」は、このデコボコの差が「2m」あるだけの事ですから「波長」と「波を形成する水量」は「比較的少なめ」ですから、この「2m」の波が海岸に達した所で海岸付近の地域に被害をもたらす事はそう多くないでしょう。一方、本題の「2mの津波」は一般的によく言われている「地震」などによておこった「海底隆起」または「沈下」によって「海水面自体」が普段より2m盛り上がり、「波」となって海岸線へ向かうのです。つまり「2mの水の壁」が海岸めがけてやって来て、岸にぶつかって水の壁が崩壊して一気に膨大な水量が海岸地域へ運ばれ、その膨大な水量が大きな破壊力を生じさせるワケなのです。

 つまり「2m」の「普通の波」は海岸に少量の海水を吹きかける程度なのですが、「2mの津波」は膨大な量、何万リットルもの海水が一気に海岸地域へ到達して、「自動車」や「人間」を簡単に飲み込み、押し流し、その反動である「引き潮」によって沖へ引きずり込んでしまう程の威力を持っているのです。

 現に「2003年」の「十勝沖地震」では、例えに出した「2mの津波」によって命を落とした人がいるのですから…。この事から「津波」は波の高さも参考とはなりますが、大小にかかわらず「大変危険」なものである事なのは変わらないのです。

 それでは、本日の登場人物は「天元界 気象制御管理省 第四惑星管理室 東亜支局 現地観察員」の「ルーティー・ウィリス」さんです。「現地観察員」なので、今日みたいな時は完全に「お仕事モード」で普段のお気楽な感じはないですね。

2009_9_30

コメント
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