こたなたよりこんなこと

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太陽光の使い方は電気だけじゃない

2009年09月17日 | 天文・科学

 「太陽光」の利用と言うと「太陽電池」による「発電」が真っ先に思いつく方が多いと思います。でもその光に「モノを動かす力」がある事を知る人はほとんどいないと思います。実際に太陽の光を浴びて「押されている」って感じませんからねぇ。でも来年打ち上げ予定の人工衛星「イカロス」はこの「太陽光」を「帆船」のように「帆」で受けて進もうという計画があるのです。

 その「イカロス」が使う「帆」は「14m四方」の帆なのですが、この大きさの帆をもってして受ける「太陽光」の力はなんと「1円玉に働く重力の1/10」つまり「0.1g」の力って事ですね?でもこれは「大気」がある状態での話、「宇宙空間」では「大気による摩擦」は無く、この程度の力でも立派な「推進力」となるのです。

 この「太陽光による推進」は実験場の話ではなく、現在実際に使われ、宇宙開発においても無視できない力になっているのです。地球を周回する人工衛星で「高度800km」以上ですと宇宙空間に存在する僅かな大気よりも太陽光の力の方が大きくなるのです。なので「静止衛星」、高度約36000kmで周回する衛星はその力への対策が欠かせなく、06年に打ち上げられた「気象衛星 ひまわり7号」には「発電用」の「ソーラーパネル」が1枚だけついているのですが、このソーラーパネルも「太陽光」の影響を受けてしまい、バランスが悪くなってしまうのです。その対策としてパネルと「対」となるような「円錐形状」の「帆」を持っています。実際にこの「帆」がないと、バランスが悪いために姿勢制御を頻繁に行わなくてはならず姿勢維持の為に大量の燃料が必要となってしまうそうです。今回の「イカロス」の実験が成功すれば、10年代後半頃に「直径50m」の太陽光を帆に受けて進む「ソーラーセール」を使った宇宙船が4~5年をかけて木星へ向かう計画がたてられているようですよ。

 それでは本日は「天文」と「科学」な話でしたのでこの方、。「天元界 気象制御管理省 天象運行監視室 第二区域管理 天象参謀」である「シグレ・ソティス・アサフキ」さん。意外と知られていないこの「太陽の力」がそのうち標準的な推進方法となるのでしょうね?

2009_9_17

コメント
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