この時期の花屋

この季節になると　わくわくすることがある。
それは、シクラメンの花を求めて
花屋の店先に並ぶシクラメンを物色して廻ることだ。

11月中頃から、ぽつぽつ並ぶ。
まだ、現役だった頃、会社の帰り道にあった花屋。
蘭の専門店だったけれど、冬になると色とりどりの
シクラメンが店頭に並んでいて、眺めるのが楽しみだった。

シクラメンは出会い。
これ！という出会いがあるまで買わない。

先日、花屋の人に聞いてみた。
「値段が高いのから安いのまであるけど、どう違うの？」
「ブランド品の洋服と同じ。人気のある生産者のものは高いよ
シクラメンを買うなら、もう少し待ったがいい。これから沢山　出てくるから」
「どんなものがイイの？」
「全体として、締まったものがいいよ」

今日は12月1日。
沢山のシクラメンが、「わたしも見て！」と並んでいる。

一軒の花屋で、深紅の小さい鉢を買った。
また、別の花屋で　中くらいのまわた色の鉢を買った。
もう一軒、がんばって廻り、ここでは　奮発して大きな鉢を買った。

両手に持ちきれないほどのシクラメン。
これを大事に育てて、来年の4月までたのしむ。

花びらのまっ赤な色の塊と、濃い緑の葉の塊
この単純な２色の色遣いに、生命力を感じる。

冬の花です。とても満足な夜です。