楽園の泉

自転車とかカメラとかのブログ、たまにねこ。

カメラ納め

2020-12-27 | カメラ
ひとり『納会』してきやした。

今年最後に使ったのは
KonicaⅢ。『ライトバリュー』という方式で撮影するカメラ。

雑に言うと「適度な写真を撮るための絞り/露出時間の組み合わせを、アナログで制御する」方式。

写真って「適切な絞りと適切な露出時間の組み合わせ」をフィルムに記録する作業です。このバランスが良くないと「露出オーバーで白っぽい写真」「露出不足で暗い写真」になります。(このほかに「ピント」も大事ですけど、ここでは割愛)

簡単にグラフにしてみました。
適正露出(いわゆる「見れる写真」)を得るために、「入る光線量が多ければ露出(シャッターの開いている)時間は短く、入る光線量が少なければ露出時間は長く」ということを表しています。

で、マニュアルカメラの場合、「絞り」と「露出時間(=シャッター速度)」はそれぞれ自分で調整しますが、見ての通りこの二つの値には関連性があり「それぞれをリンクさせればもっと簡単に撮影できるじゃないか!」と考え付いたのが『ライトバリュー方式』でした(ものすごく乱暴な説明)。

動きの速いものや被写界深度を浅くしたいとき、絞りの量を開放にセットすれば自動的にシャッター速度は早くなり、シャッター速度を遅くして画面の隅々まできっちり撮ろうとすれば自動的に「絞り」が絞られ光の入射量が減る仕組みが、アナログで操作されます。もちろん晴天の時と曇天の時では明るさも違いますが、それを数値化したものが『ライトバリュー』で、
この「15」がそれ。今日のような晴れた屋外ですと15、暗くなるにしたがってこの数値が減っていきます。ちなみにこの数値はどこでもどのカメラでも共通です。日陰で撮影するときはこの数値が下がりますし、晴れた雪山などで撮影するときは数値が上がります。

で、動きの速い被写体を撮ろうとするならシャッター速度を早くしなきゃ(と同時に「別に」絞りを開放側にセットしなきゃ)なりませんが、このLV方式ではシャッター速度を調整すると絞りも同時に調整されるのです。

このカメラを手に入れた当初、シャッター速度と絞りを別々に調整するオリンパスM-1に慣れていたため、それらが連動するLV方式にはかなりの違和感を感じていたのですが、「光の量を決めておけばシャッター速度と絞りが連動して調整できる」のも結構ラクチンだと思いました。



・・・ウソです。

いや、ウソとも言い切れないかなぁ。

ファインダー内の露出計を見ながら、絞りとシャッター速度を調整するのに慣れると、単体露出計で明るさを測ってカメラに入力するLV方式のほうが手間と言えば手間で、一眼レフとレンジファインダーの撮影の際の操作手順を考えると、どっちが便利なのかは「慣れ」の問題のような気がしなくもない、という結論かな。


今でこそコンピュータであたりまえに露出制御出来るようになりましたが、それをアナログで制御しているところに、ロマンを感じますね。

撮影は順調…とはいかず、7枚ほど撮影したところで裏蓋が完全に閉まっていなかったことが発覚(大汗)、またたまにシャッターが粘って完全に閉じていないときがあって、24枚のうちちゃんと撮れているのが半分あるかどうかとても怪しいところ。

そんなこんなで早々に撮り終わってしまったので、
いつも立ち寄る中華料理屋で『打ち上げ』して(そしていつものように月餅を買って)帰宅。

「撮り納め」にしてはいささか寂しいものになりました。


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コニカ! (くんくんの父)
2020-12-27 23:03:05
義父の形見のコニカFM。
マウントアダプターがあればミラーレスに装着できるのですが、ARより旧いマウントで見つからず。
コニカのレンズいいですよね!
返信する
>>くんくんの父さま; (さくらなみき)
2020-12-30 21:32:08
>義父の形見
…古いカメラを手に入れては使っていますけど、「誰かの形見」というものが殆どだと思います。いろいろ調べるとこのころのものは造りも良いようで、純然たる機械式ということ持って「メンテすればいつまでも使える」とのことでした。

ニッコール、タクマー、ヘキサノン、レンズの名前を追いかけるだけでも、なんだかロマンを感じますね。
返信する

コメントを投稿