雑脱集

日常の出来事を個人的見解で一方的に発言させて頂く日記

地方、企業誘致の光と影

2024-07-25 11:00:45 | 地域

過疎化、高齢化、少子化...そして若者の流出。

幼児教育無料、医療費無料、給食費無料と子育て支援で対応している。
しかし、成人になった若者には地元に留まる理由にはならない。
やっぱり、充実、やりがい、高収入の仕事が必要になる。

そこで、政府と一体となって大企業の誘致に力を入れる自治体がある。
勿論、政治家へ陳情(献金)を怠らず、地方再生を旗印に企業誘致に力を注いでいる。
大病院誘致も同様である。(大病院誘致は高齢者には大きな利点にある)

市町村では政府の補助金という名の税金で企業負担を軽くして誘致を成功させる。
企業は投資額が抑えられる上に税制面でも優遇される。
正直、大変、企業に取ってメリットは大きい。

地元の大地主は莫大なお金が入ります。
人口の増加、道路整備、学校新設、飲食、宿泊、住宅、交通網(鉄道、バス、タクシー)等の新たな仕事を生み出す。
市(町、村)が一気に発展していく。

その陰で地価(賃料)の上昇、給与(単価)の上昇、交通渋滞、満員電車、治安悪化等の悪影響も生み出す。
地道に商売をしていた人は賃料の値上げ(4倍以上は当たり前)により、商売ができなくなってしまう。
その場を去り、新天地を探す。(廃業にならないならまだいい)
賃貸住居も同様である。

狂乱物価である。

大企業誘致により、真っ当な人達がその場を去る。
大手スーパーマーケットが進出してきて...商店街が衰退しその場を去った人と変わらない。

市(町、村)は多少の犠牲はしょうがないと考えている。
市場経済では仕方がないことである。

そして、大企業は永遠にその場に留まって雇用を維持してくれると信じている。
明治から昭和に掛けて炭鉱で栄えた市(町、村)が、今、廃墟となっている。
原発立地、市(町、村)も同様の動きが見える。

産業構造の変化に大企業が必ず対応できるとは限らない。

誘致だけではなく、大企業任せにせず、住民を巻き込んだ市(町、村)作りをすべきである。
そして、大企業誘致により、地元を去った人を忘れてはならない。

コメント
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