温暖化に挑戦する人たち

今後の国連気候会合の動きを現地から紹介。ここでは特に国際的な約束を巡って市民社会がどう働きかけるかを追いかけます。

COP13合意

2007-12-15 15:18:10 | Weblog
15日、当初3日~14日までの予定だった開催期間を一日延長し、ようやく合意に至りました。
結局、米国と日本の思惑通り、一切の数値目標を省いた形での「全ての国の参加」を含む決定文書となりました。

バリ会合の成果・・・
①妥協の末のバリ・ロードマップ合意
・2009年までに交渉をまとめる
・条約の下に、新たな特別作業部会を設置

②京都議定書の特別作業部会(AWG)では、今後10~15年以内に排出のピークを向かえ、2020年までに先進国の排出を25~40%削減させることに合意

③適応基金の合意
・GEFが暫定的な事務局の役割を担う
・理事会の設置
・3年おきのレビュー

一連の交渉プロセス及び結果を振り返ると、今後2年間の間に、先進国に大幅な削減目標を持たせ、京都議定書の性格を受け継ぎつつさらに強化された次期枠組を作り上げることがどんなに難しい挑戦であるかと不安にさせられます。しかしながら、一方で今回の米日(加)の横暴ぶりと、最終的に世界が彼らのわがままを受け入れざるをえなかったという事実を、放っておいていいのでしょうか?
会場の外では、気候変動の影響に脆弱な人々、先進国の利益のみを追求した緩和対策の被害者の代弁者達が、期間を通して“Climate Justice"を訴えてきました。残念ながら、彼らの声はなかなか会議場には届きません。会議場の外でも中でも、今尚「気候の不公平」が蔓延しています。




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