温暖化に挑戦する人たち

今後の国連気候会合の動きを現地から紹介。ここでは特に国際的な約束を巡って市民社会がどう働きかけるかを追いかけます。

京都殺し

2007-12-14 16:34:14 | Weblog
バリ・マンデート(ロードマップ)の合意のために残されている課題は、
IPCCの科学的知見に基づいた温室効果ガス削減の削減目標幅を含めるか否か、先進国の責任と途上国の参加の在り方等です。

13日深夜、米国がCOP13の草案に対し、新たな提案を提出しました。この提案は、京都議定書の第一約束期間の約束よりもさらに、強力なものにしようとする、途上国を含む世界中の努力と決意を踏みにじるようなものです。
米国は、先進国の削減の在り方に関して、各国が国内の事情に応じて自由に対策を行うだけの法的拘束力を持たない、非常に緩い約束を提案しています。さらに、途上国を含めた提案になっており、先進工業国が第一に削減すべきである、歴史的及び現在の排出に対する責任から逃れようとしているのがみてとれます。

京都議定書の前に戻ってしまうようなこの後ろ向きの提案に対して、世界中から集まった参加者たちは、驚きとともにあきれ顔。世界のNGOからは「京都殺し」と非難されています。にもかかわらず、日本政府は未だ米国サポーターとして提案を支持しています。

最新の画像もっと見る