今週の初め、ちょっとした事件がありました。
その日の夜もマルコはいつものように、食事をする私たちの足元で、
大好きな硬～い恐竜のカミカミをご機嫌でガジガジしていました。
すると突然、
「ガジガジガジ・・・ポコン！」
という、こもってはいるものの、勢いのある音が聞こえました。
驚いてマルコを覗き込むと、
本人は全く平気な顔で引き続きガジガジガジ・・・
でも、よーく見てみると、マルコが齧っている恐竜カミカミに
うっすらと血がついているではありませんか。
これは大変！とばかりに急いでマルコをつかまえて、口の中をチェックしました。
ご機嫌なところを邪魔され、カミカミを取り上げられ
鼻に皺を寄せて怒るマルコを何とか宥め、
噛まれそうになりながら口の中を確認しましたが
特に異常は見当たりませんでした。
そのあとも特に出血はないようだったので、
これはちょっと歯がすべって、硬いカミカミで口の中を
切っただけだったのかしら・・・とその場はそこで終わったのでした。
そしてその翌日、お散歩から帰ってきたマルコは
いつものようにかまくらベッドをハムハムと噛んで遊んでいました。
すると突然動きを止め、口の中から何かをポロッと出したのです。
なんとなんと、それは歯だったのです。
「こ、これは、もしかして昨日のあの大きな音は
歯が折れた音だったのか・・・！？」
しかも、よく見るとその出てきた歯は根の部分がなく、
歯茎から上に出る部分しかありません。
またまた嫌がるマルコをとっつかまえて口の中を見てみました。
そして、左上の犬歯の横の歯茎に歯の抜けたような跡があるのを
なんとか確認したのでした。
「たまに歯が折れるほどおもちゃを噛んでしまう子がいると
聞いたけど、まさかマルコが・・・。」
オロオロしながら「犬の歯が折れる」ということについて
ネットでいろいろ調べてみると、
『歯が折れて歯髄が露出してしまった場合、
そこから雑菌が侵入し炎症を起こすのを防ぐために、
全身麻酔をかけて抜歯することがある』
とありました。
「・・・抜歯？・・・全身麻酔？」
これからマルコに起こるかもしれないさまざまな出来事を想像し、
何かとても大変なことが起こってしまったのかもしれないと
おののくマルコ母でありました。
焦るマルコ母を尻目に、当の本人は何事もなかったかのように
ケロッとしています。
とりあえずこの日はもう遅い時間だったので、
翌日にかかりつけの病院の先生に相談するしかない、と
不安な一夜を過ごしたのでした。
そして次の日、
「全身麻酔をするなら、今まで踏み切れなかった
避妊手術も一緒にやってもらうべきだろうか・・・」
などと悶々と考えながら、
出てきた歯を持っていつもの病院へ行きました。
マルコの診察の順番が来て診察室へ入り、
「実は昨夜、歯が折れたんです・・・」と
先生に持参した歯を診ていただきました。
するとその歯を見た先生は一言、
「ああ、これ乳歯ですよ。」
「・・・え？」
「ほら、これは根のない乳歯ですから、
抜けても問題ないですよ。」
「あ、あの、この歯の後に生えてくる永久歯はどこに？」
「ほら、この横に生えてるのがそうですね。
反対側もまだ乳歯が残っているみたいですね。」
抜けた歯を一目見ただけで、左右どちら側のどの部分の乳歯か
ということをご存じの先生は、こんな風におっしゃったのでした。
マルコが診察台に上ってから30秒ほどで診察は終了となり、
せっかくなので前回からまだ2週間しか経っていなかった
おしり絞りをまたお願いして、病院を後にしたのでした。
そしてこちらが、その問題の歯です。
そんなこんなで、この事件はハッピーエンドで
幕を閉じたのでありました。
しかし硬～いカミカミおもちゃをゴーリゴーリと
力いっぱい齧るのが好きなマルコのことですから、
今後こんなことがないとも限りません。
マルコは『歯が痛いからこの辺でやめておこう』という
判断ができるわけではないので、
そのあたりはおもちゃを与えている飼い主が
気をつけていなければならないのだと、
再度気付かされた出来事でした。
それにしても、マルコさん、まだ乳歯があったなんて、
ひょっとして、おこちゃま？
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