書く仕事

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「バタフライ」平山 瑞穂

2017年06月28日 21時35分33秒 | 読書
「バタフライ」平山 瑞穂




なかなか面白かった。
一見、全く繋がりのない4つの物語から始まる。
義理の父から邪な扱いを受ける女子中学生。
定年を遥かに過ぎ、妻も失い、一人過去の思い出とともに余生を送る老人。
リストラによってホームレス状態になった若者。
工務店を経営しているが不景気で青息吐息の若い社長。
ここまでは、???という感じで一気に進む。
しかし、5人目以後の登場人物は、以前の4人の誰かと繋がりがあり、なるほど、あの人ね、という話になる。
さらに、後から登場した人同士が繋がったりして、気が付くと全部の登場人物が繋がった瞬間は快感である。
基本的には勧善懲悪、ハリウッド映画的で、読後感は悪くない。