書く仕事

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漱石旧居

2012年01月21日 23時51分11秒 | 日記



夏目漱石は引っ越し魔だったらしい.
4年間の熊本滞在中だけでも5回引越ししている.

ここ,内坪井の旧居は漱石記念館となっていますが,今まで近くを通ったことは沢山あったけど,今日初めて立ち寄ってみました.

上の写真は玄関.

次は自筆の原稿を復刻したもの.最後は中庭から書斎を見た写真です.






原稿を見ると,達筆とは言い難いけど,結構几帳面そうな印象を受けました.

物理学者の寺田虎彦さんが漱石の信奉者で,弟子入りを願い出た逸話が展示してありました.

なぜ物理学者が文学者に弟子入りしたいのか?はよくわかりませんが,寺田はエッセイストでもあったので,やはり文学の方面で心酔していたのでしょう.

寺田は必死で弟子入りを願い,馬小屋でもいいから書生にしてくれといったらしい.

その馬小屋(写真を取り忘れた!)も庭の裏側にあるんだけど,件の寺田氏,実際にその馬小屋を見ると,「やっぱり馬小屋はやめます」と言ったらしい.

僕は,恥ずかしながら,通して読んだのは「我輩は猫である」「坊ちゃん」くらいしかないんです.

三四郎も草枕も通しでは読んでない.

やはり,熊本に住んでいるからには読んでおこうかな.

選択肢は多いけど.

2012年01月21日 12時13分24秒 | 日記
今の世の中,インターネット経由で情報が溢れ返っている.
ぴちゃぴちゃ,ざぶざぶ,いやと言うほどの情報の海に溺れそうです.

そんな世の中,若者たちの職業選択の幅も大きく広がった.

その気になれば,何にだってなれる.

じゃまをする者はいない.

あとは自分の才能と努力だけで勝負できる.

しかし,しかしですよ.

もし,無数と思える選択肢の中に,ひとつも自分のなりたい職業がないとしたら?

いや,もっと正確に言うと,本当はそこにある自分の仕事が見えていないとしたら...

そういう若者たちがいかにも多いような気がします.

そして,自分には合いそうもない仕事に就きたがる.

これって,不幸だと思う.


[追記]
このままだと,少し説明不足だと思うので,追記しますね.
情報系の学生の就職指導をしていると,学生が就職したい職種と企業が求める人材の食い違いに悩みます.
学生たちは,例えば,「ソフトウエアの開発がしたい.」
しかし,企業はソフトハード関係なく何でもやり,かつ営業もやれる人が欲しい.

つまり,学生たちは「職種」にこだわり,企業は「職種にこだわらない人材」を欲しがっている.
平行線です.
企業もできるだけ少人数で仕事をこなしたいから,「これしかできない」,「あれしかやらない」という人よりも,「何でもやります」と宣言してくれる子を採用するのは当然の流れですよ.

この不況だと,強いのは企業側ですから,結局,「あれはやりたくない」「これもやりたくない」という学生は就職できないわけです.
僕としては,「それをやらされるぐらいだったら,就職できない方がましだ」という考え方に対して,本当にそれで幸せなのかなあ,という思いから,日記に書いたような感想をつづったというわけなんです.

思うんですけど,仕事って,その仕事を楽しいと思うか,つまらないと思うかって,仕事の中身とは意外に関係なかったりするんじゃないかな?

職場の人々の雰囲気とか,人間関係とか,そういう広い意味の環境で決まるような気がする.
僕の経験からですけど.

もちろん,学生達から見ると,大きなお世話かもしれません.

就職するかしないかは自由だろう.先生にとやかく言われる筋合いはない,とね.

確かにその通り,君たちの自由です.

でも,別の道があって,その別の道を活き活きと目を輝かせて活躍している先輩が世の中にはいっぱいいる,という事実があるんですよね.