書く仕事

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「セイギノチカラ」上村佑

2010年06月02日 09時46分37秒 | 読書
「セイギノチカラ」上村佑



世の中がややこしいと,本には単純なものを求めたくなる.(ことがある)
そんな心境の人にぴったりの,痛快サイキッククライム小説.

主人公は,6人の超能力者.

でも,その超能力というのが,いずれもショボい.

せいぜい30cmの移動しかできないテレポーテーション(瞬間移動)とか,女性のブラのホックを外す力しか出せない念力とか...

しかし,彼ら超ショボ「サイキッカー」6人が力を合わ,極悪非道のテロリストから地球を救うのだ!!!

すべての設定がバカバカしいんだけど,なぜか引き込まれる.
どうせ,実際の世の中はもっとあり得ないことも起こっているんだしと言い訳をしながら,この小説を庇おうとしている自分に気がついて,びっくりする.

やはり,すべてを失っても最後に人を支えるのは,肉親や家族への愛.

これだね.
誰もが頭ではわかっていても,日常生活の慌ただしさのせいで見失っていること.

世の中,やはり,「愛だろ?愛!」

脚本化されることをかなり意識して書かれている気がします.
映画化されますよ.きっと.
サイキッカーの紅一点,玲子の役は新垣結衣ちゃんを強く推薦したい.