書く仕事

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過呼吸症候群

2006年03月07日 22時20分35秒 | 日記
不安の時代を象徴する病気ですね.
何をかくそう,私,経験者です.
え?,うそだろうって?
本当ですってば!!
初めて発作に襲われたのは小学生の5年生頃.
家でお昼寝をしていた時のように記憶しています.
その時は突然,目が覚め,同時に胸が苦しくなり,
呼吸と心臓が止まるんじゃないかという恐怖感に
おそわれました.でも,発作は2,3分でおさまり,
その後はケロッとして,その後すっかり忘れて
しまいました.
2度目は,ずいぶん後になってから...就職して
からです.26歳か27歳のときです.
会社の友達とサイクリングに行った時でした.
3回目はその1年後くらい,やはり休みの日でした.
症状は最初の時と大体同じでしたが,手足と胸の
筋肉が硬直して,息がしづらくなる症状が加わりました.
いずれも2,3分でよくなりましたが,強烈な恐怖感
で,しばらくは動けなかったです.
3回目で,さすがに心配になり,病院に行きました.
ひととおり精密検査を受けまして...
先生の説明では心臓神経症とか,不安神経症とか
いう一種の神経症で,肉体的にはどこも問題ない
とのこと.当時は,過呼吸症候群ということばは
用いられていませんでした.でも同じ病気の別名です.
発作におそわれたら,落ち着いて深呼吸をゆっくり
せよとのことでした.「ゆっくり」というのが
重要でして,速く息をしてはだめなんです.
でも,人間恐怖を感じると呼吸は速くなりますよね.
だからこれがなかなか難しい.
どうしても速くなってしまいます.
その際は,大き目の紙袋を持ち,それを口にあて,
外に空気が漏れないように呼吸すればよいとの
ことでした.
過呼吸とは,不安が原因となって,酸素を取りすぎる
ことから起こるんですね.厳密に言うと,二酸化
炭素が減りすぎることも問題らしい.
二酸化炭素って,じゃまなだけではなくて,一定量は
必要らしいですね.
過呼吸で二酸化炭素が減りすぎると,筋肉の硬直
が起こるらしいです.紙袋で同じ空気を呼吸する
ことで,二酸化炭素が減りすぎるのを防げるのです.
帰宅してから,いろんな本でこの病気の勉強を
しました.
その後は,25年近く発作は起こっていません.
もちろん,起こりそうになったことは何度もあり
ますが,指示通りに紙袋をもって,ゆっくり呼吸
するように努力すると,だいたい数分でおさまります.
大事なことは,この病気が,肉体的な故障が原因
ではなく,あくまで,精神的な不安によるものと
いうこと,そして上記の対策をとれば必ず発作は
おさまるということを肝に命じることです.
この病気は,一般に若い人,特に10代の女性に
多いのが特徴だそうでして,当時の私みたいに
20代の男性というのは珍しいと先生から
言われました.
もし,同じ病気で悩んでおられる方がいたら,
この病気についてよく調べることを勧めます.
この病気をよく知ることが発作の防止につな
がるのです.
そして,年をとって厚かましくなると,
この病気とは自然に縁が切れますって.
50を過ぎた今となっては,あんなデリケート
な時代もあったなあという,懐かしいような
気にさえなります.