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日本文化のユニークさ20:世界史上の大量虐殺と比較すると

2011年01月15日 | 侵略を免れた日本
5つ挙げた、このブログの今後の企画のなかで今回は、日本文化のユニークさ4項目の特徴を、それぞれ世界史での実態と比較して際立たせるという企画を取り上げたい。まずは4項目のなかの3番目についてである。

(3)大陸から適度に離れた位置にある日本は、異民族(とくに遊牧民族)による侵略、強奪、虐殺など悲惨な体験をもたず、また自文化が抹殺される体験ももたなかった。

この点については、これまでにも次のエントリーでも再三扱ってきた。

日本文化のユニークさ07:ユニークな日本人(1)
日本文化のユニークさ08:ユニークな日本人(2)
日本文化のユニークさ09:日本の復元力
日本文化のユニークさ11:平和で安定した社会の結果
日本文化のユニークさ16:自然環境が融和を促した
『国土学再考』、紛争史観と自然災害史観(1)


とくに最後のエントリーで触れた大石久和の『国土学再考 「公」と新・日本人論』は、西洋文明が、シュメール文明という源流の時代から、都市に城壁を築いて暮らしていた、つまりそれほどに民族間の闘争に対して常時、防衛体制をとることが必要だったことを強調している。実際、ユーラシア大陸の至るところ、つまり中国、朝鮮半島、インド、ロシア、西アジア、ヨーロッパにおいて、都市といえば外敵から身を守るための城壁都市(都城)をおいてほかはありえなかった。日本だけが城壁にかこまれない都市をもつことができた。つまり日本の歴史は、異民族同士の闘争や農耕民と牧畜民との闘争とは無縁だったということだ。

この本で紹介されている「歴史上の大虐殺ランキング」が参考になるかもしれない。マシュー・ホワイトという研究者が過去2000年におきた大量虐殺の歴史をまとめているのだ。(Selected Death Tolls for Wars, Massacres and Atrocities Before the 20th Century

もちろんトップは第二次世界大戦(5500万人)、二番目は毛沢東の文化大革命(4000万人)だが、三位がモンゴルによる征服(13世紀、4000万人)、追って順に、玄宗と楊貴妃の恋に続く安史の乱(8世紀、3600万人)、明王朝の滅亡(17世紀、2500万人)太平天国の乱(19世紀、2000万人)、インディアンの全滅(15~19世紀、2000万人)などと続く。

研究者によって被害者数に開きがあり順位をつけられないが、他に十字軍(11世紀、100~500万人)、フランス宗教戦争(16世紀、200万~400万人)などもある。これらは、ほとんどが異民族間の抗争、宗教間の対立にかかわっている。

これに対して、日本の最大の虐殺事件といわれる島原の乱(16世紀)の犠牲者はおよそ2万人だという。もちろん20世紀になってからは二つの世界大戦も含め、日本の加害、被害とも大きな数字になるが、江戸時代までの日本は、世界史上での数字に比べると、文字通り桁が違うことがわかる。

《関連図書》
増田悦佐『奇跡の日本史―「花づな列島」の恵みを言祝ぐ
 この本も第二章で日本の都市と世界の都市とを、城壁のあるなしの違いで論じ、城壁都市が、その内外でどれほどすさまじい生活格差を生んだかを興味深く語っている。

竹田恒泰『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか (PHP新書)
 この本では第四章で、とくに宗教戦争の悲惨さを強調している。たとえば欧州最後の宗教戦争と呼ばれた三十年戦争では、人口の何割もの犠牲者を出したが、日本の場合は、国内に宗教戦争がなかったことが、二千年以上も王朝を保つことができた要因のひとつだろうという。

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