倒産回避コンサルタントからの救命ロープ

倒産回避コンサルタント・中逵努のブログです。
恩師村松謙一弁護士ご本人のブログではないことを予めご了解ください。

謹賀新年

2014年01月01日 | 企業再建について
新年明けましておめでとうございます。

約2年近く掛かりきりになっていた案件がようやくひと区切りついたので
スローペースになるとは思いますが、本ブログを徐々に再開したいと思っています。

長期間本ブログが更新できていなかったにもかかわらず、倒産回避を模索されている
方からの緊急メールにつきましては可能な限り返信させていただきました。

倒産回避の相談メールにつきましては、引き続き consul-n@goo.jp までいただければ
対応させていただきます。今年は去年以上のご相談に対応させていただけると思います。

円安やアベノミクス効果によりごく一部の企業は業績回復を果たしていますが、大多数を
占める中小零細企業の業績は依然厳しい状況が続いています。

私のほうに相談を寄せていただける方のほとんどは、銀行、弁護士、税理士などから
見放されて失意のどん底で苦悩されている方々です。

そのような最終局面で苦悩されている方をサポートしながら倒産回避および企業再生を
実現するのは、財務状況と収支状況の両輪を同時進行で改善する非常に困難な作業が
必要となります。

ブログタイトルにある倒産回避コンサルタントからの救命ロープを必要とされている
方は、遠慮なく相談メールを送信していただければと思います。

一筋の光明をあなたと共に全力で探し出して、倒産回避を実現したいと思います。

本年もよろしくお願い申し上げます。
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窮地を脱するには、決して頑張りすぎないこと

2012年05月14日 | 企業再建について
4月からの新年度に入り、景気がさらに一段と落ち込んでいるように肌感覚で感じています。
商店街や道路沿いに空店舗が一段と目立つようになり、最近のスーパー等の広告チラシで
気づかれた方も多いと思いますが、3月末年度末を迎え、各社営業実績確保のために
かなり無理した条件で販促営業したメーカーが今年は特に多かったようで、3月以降の
チラシ掲載価格が一段と低下しています。デフレがさらに進行して経営環境の更なる悪化が
心配されます。

このような経営環境では、表題にあるように頑張りすぎないことが何より大切です。
言い換えれば、正しい方向性で頑張らなければ、その頑張りが逆効果になってしまう可能性が
非常に高いのです。

中小企業の経営者の方々のほとんどすべては、金融機関との取引に際して代表者個人が
連帯保証人にもなっており、会社と個人が表裏一体の関係であるがゆえ、経営危機に瀕した会社の
ほとんどの経営者はご自身の限界を超えてとことんまで頑張り尽くされています。

倒産回避の第一人者である恩師と出会うまでのかつての私も、目の前に現れる問題を乗り越えて
いくことが精一杯で、気を見て森を見ずの状況の中で深い森に迷い込み、もはや絶体絶命、
倒産止む無しという徳俵から足の浮いた状況にまで追い詰められていました。

実際、当時長年顧問契約をしていた顧問弁護士、顧問税理士からも倒産止む無しと言われ
絶望の淵に立たされていた中で頭によぎったのは、自分自身が経営責任を負うのは当然である
反面、銀行から借り入れする際に連帯保証人になってくれて協力してくれた人々にだけは
何があっても迷惑かけれないとの強い思いでした。
その強い思いがあったからこそ、最後の最後まで諦めずに粘り強く交渉することができ、
最終的に連帯保証人に迷惑を掛けずに済むことができたんだと思っています。

また経営危機に瀕した会社が再建できるかどうかの最終的な分岐点は、特に中小企業の場合は、
取引業者や従業員等との信頼関係を継続できるかどうかに掛かっています。

金融機関への返済を優先するあまり、取引業者や社員の皆様が必要以上に負担を強いていませんか? 
手形決済や支払に不足するお金を友人・知人・親戚縁者・サラ金から借りようとしていませんか?

このような状況に陥っている方は、これ以上の頑張りは逆に会社再建を妨げることになりますので、
すぐにご相談ください。倒産の危機に瀕して絶体絶命に陥った幾多の会社の再生再建事例の中に、
あなたの会社に役立つヒントが必ずありますので、ご遠慮なくご相談ください。
初回相談・アドバイスは無料なので、とにかくメールにてご相談ください。

無料相談メール受付アドレス: consul-n@goo.jp

経営者ご自身が良かれと思って取った行動が、逆に作用していまい会社の信用を一気に失ってしまえば
会社再建のハードルがより高くなり、信頼回復が非常に困難になってしまいます。

だからこそあえて窮地では頑張りすぎないで欲しいと切に願うのです。

すべての責任を背負って日夜懸命に頑張ってられる中小企業経営者の経営判断が正しい方向に進
んでいただけるように全力でアドバイス差し上げます。

無料相談メール受付アドレス: consul-n@goo.jp
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手形不渡り回避方法

2012年04月20日 | 企業再建について
本ブログのアクセス解析を見ると、来訪していただくキーワードで最近急増しているのが、
「手形不渡り回避」や「不渡り回避」という手形不渡りに関する検索ワードです。

そこで今回は、手形不渡りの回避方法について、過去実際にあった事例のひとつを
ご紹介したいと思います。

最初に断っておきますが、手形不渡りに関する対応方法については、いくつもの
方法がある上に、当該企業の与信能力や業種、取り巻く経営環境、取引先との信頼関係など
数多くの要因によって適切な対応方針が異なりますので、手形不渡りの不安や可能性を抱えて
毎月資金繰りに奔走されておられる方で、倒産回避専門家のアドバイスをお聞きになりたい方は
是非一度メールにてご相談ください。(初回相談は無料です)

相談メール受付アドレス: consul-n@goo.jp


支払手形で仕入決済している場合、売上の低下や販売先の倒産などにより不測の事態が発生した
ことで、突然資金繰り計画が狂い支払手形の決済ができない状況に陥ってしまった場合どうすれば
良いでしょうか?

経営者が想定する一般的な対処方法の順序として、
①銀行から緊急融資を受ける
②倒産防止共済などから緊急融資を受ける
③他の支払いを止めて手形決済資金を確保する
④役員報酬・給料を遅延して手形決済資金を確保する
⑤手形の書き換え(手形ジャンプ)を支払先に要請する
⑥サラ金や商工ローンを利用する
⑦親戚・友人から借入する

が考えられます。

目前の手形決済を何とか乗り切るために一度無理な資金繰りをしてしまうと、1回の無理に端を発して
いわゆる自転車操業という資金繰りの綱渡りが始まり、その対応に追われるあまり社内・社外に
軋轢が生じ始め、経営基盤の足元が崩れ始めるという負の連鎖に陥ってしまいます。

このような負の連鎖に陥ってしまい、いよいよ手形決済の目途が立たなくなってしまった場合、
このような事態に陥ってしまった会社の倒産回避もしくは再建は、かつての私の実体験にあるように
残念ながら一般的な顧問税理士・顧問弁護士では対応できず、「もはや倒産するしかありません」や、
せいぜい「民事再生を裁判所に申立てましょう」とのアドバイスを受けるのが精一杯だと思います。

このような事態に陥った企業の再生・再建には、実務経験豊富な倒産回避の専門家でないと
残念ながら有効なアドバイスや対応ができません。

特に中小零細企業の場合は、大企業と違い、経営危機に陥り誤った対応をしてしまうと取引先からの信用を
一気に失ってしまい、一度毀損した信用はその後の経営の致命傷となりかねず、民事再生という法的再生を
図ったとしても、その後破産手続きに移行するケースが実は後を絶ちません。

大企業の再生・再建よりも、実は、中小零細企業の倒産回避・再生再建ほど正しい対応を要求されるという
理由がそこにあります。中小零細企業には法的再生ではなく、私的再生が適していると言われる所以です。

前置きが長くなりましたが、私がターンアラウンド業務(再生請負業務)として実際に関与した事例を
簡単にご紹介します。

その会社は、先ほど説明したような負の連鎖に私とご縁のある2年前から陥っており、毎月資金繰りが
当然綱渡り状態で、取引先からも経営危機が声高にささやかれ、社員の離散も始まり、取引銀行も
実質経営破たんの評価を下している会社でした。

実際、私が社長と共にメインバンクの取引支店にご挨拶に寄せていただいた際、支店長からこの会社の
再生・再建は無理だと考えていますので、お手並み拝見させてくださいと嫌味半分で言われたものです。
(その後、その会社の再生再建の過程を見ていただく中で、その支店長との信頼関係は強固に変化して
行き、会社再生の応援団になっていただけました。)

資金繰りの正常化対策をはじめとして、再生・再建業務が進み始めていたある日、経理部長より焦った声で
電話が入り、有力顧客の一社が倒産し、来月以降の資金繰りの目途が全く立たなくなったとの緊急連絡が入りました。

営業強化の一環で営業部長と取引先訪問をしていた私は急いで会社に戻り、経理部長、社長を交えて
緊急会議を行いました。

銀行返済を一時全面凍結し、可能な限り支払をやりくりしても、来月の支払手形の決済資金があと数千万円不足
しています。不足額を資金調達できる目途は一切ありません。

手形のジャンプを友好仕入先に要請しましたが、すべて断られてしまいました。

ほとんどの場合、このような事態に陥ってしまった場合、手形不渡り、倒産もしくは法的再生(民事再生の
申立)になってしまいますが、そうなれば仕入が全面ストップしてしまい、事業継続が事実上極めて困難に
なってしまいます。

このような状況こそ、倒産回避専門家の腕の見せ所です。

社長、仕入部長、経理担当者に取引歴の長い、もしくは特に友好関係にある仕入先企業をリストアップしてもらい
すぐに社長と一緒にそれらの会社を回ることにしました。

目的は、再度手形ジャンプの要請です。

案の定、再度手形ジャンプを要請しても、回答は協力できないでした。

厳密に言うと、協力したくても自社の資金繰り事情から協力できないという判断です。

現在の厳しい経済環境の中では、資金繰りに余裕のある中小零細企業はほとんどないと断言できるほど、
経営状況が厳しく、それらの仕入先企業も同様の厳しい資金繰り状況ゆえ、協力したくてもできないと
いうのが本心でした。

しかし反面、仕入先にとってもこの会社は主要販売先のひとつであり、会社が倒産もしくは法的再生に
なってしまうと連鎖倒産の危険性が一気に高まってしまいます。

そのふたつの命題をクリアするために私が仕入先企業の社長に行った提案は、仕入先企業のメインバンクに
行って銀行への返済一時全面凍結もしくは返済額低減交渉をお願いしに行きましょうとのことでした。

つまり、今の状況では、私の関与している会社の資金繰りが立ち行かなくなってしまう → 仕入先企業への
支払手形が不渡りになり、仕入先企業も連鎖倒産してしまう。

中小零細企業同士の取引関係は、大企業のような主従型関係ではなく、運命共同体的な相互依存の
共存共栄型関係が多いのです。だからこそ、たとえば本来会社を支えるはずの顧問弁護士や顧問税理士が
再生再建の専門家でない場合、説得力不足、責任問題、利益相反問題などの理由で両社の間に立って
金融機関を説得することができず、中小零細企業の再生再建に真に必要な施策が打てず両社共倒れ
というケースがとても多いのです。

幸いにして、仕入先企業の社長も理解を示していただき、両社分の資金繰り計画と事業計画を
緊急で作成し仕入先企業のメインバンクに同行し協力要請したところ、仕入先企業のメインバンク
からも協力を得ることができ、その結果無事両社の資金繰りがつながり、両社倒産の危機を脱することが
できました。

その後両社の信頼関係はより一層強固なものとなっただけでなく、仕入先企業に対するメインバンク
からの評価も高くなり、新規資金調達による事業規模拡大で業績回復しているのは嬉しい限りです。

災い転じて福となる ━ 恩師村松謙一弁護士から教えていただき、常に私が大切にしている言葉です。

どんなに苦しい状況になっていても、専門家から見ればまだまだ活路はあるものです。
諦めなければ必ず道は開けるので、どんな些細な問題でも、お気軽にご相談ください。
(初回メール相談は無料です。)

相談メール受付アドレス: consul-n@goo.jp






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生活基盤を守る

2012年04月17日 | 企業再建について
ほとんどの中小零細企業経営者にとって、会社とは経営者ご自身の生活基盤そのものです。

これまで私がアドバイスを差し上げて、大復活された会社のみならず、厳しいながらも粘り強く
事業を守っておられる会社のすべてが、私とご縁がある前は、顧問弁護士や顧問税理士などの
専門家から、もはや不渡りは回避できない、倒産するしかないと匙を投げられ絶望の淵に
立たされていた方々でした。

会社が生活基盤そのものである中小零細企業経営者およびそのご家族にとって、顧問の先生から
匙を投げられるというのは、ある意味死刑宣告を受けるのと同じくらいの絶望的なショックを
受けるものです。

仕事信条として私が特に大切にしているのが、ご縁のあった案件に対して、再生再建の専門家として
客観的な判断・アドバイスは当然とする一方で、決して他人事の話ではなく、自分自身が
この会社の経営者なら当事者としてどのような経営判断、行動が適切であるのか、これまでの
豊富な再生事例・倒産回避経験から最適な組み合わせ・手順を提案・実行するだけでなく、
何があってもどんな状況に置かれても経営者のご家族の生活を守るということです。

例えば、経営者の急死で突然経営が傾いた会社があれば、その会社の再生再建のみならず、
残されたご家族が安心して生活できる生活基盤を確保するスキームを即時提案実行して
実現します。生活を守るということは、一番大切な生命を守ることだからです。

再生計画を立案・提案・モニタリングするだけの再生コンサルタントは数多く存在しますが、
実際の現場で陣頭指揮を実行もしくは実行支援したターンアラオウンド実務経験を有する
私のような中小零細企業の再生・再建に特化した専門家はほとんどいないと思います。

さらに、現在の日々厳しさを増す中小零細企業を取り巻く経済状況において、企業を再生・再建
するのに本当に必要な要素が何なのかの命題に対して明確な回答が無ければ、困窮する企業
(特に中小零細企業)に対する真の再生・再建へのアドバイスは絵に描いた餅にしかすぎないと
私は考えています。

コストカット・リストラは遥か以前に限界に達し、これ以上利益の捻出できない状況の中での
電気料金の値上げ・ガソリン価格の高騰・消費税増税の動き・・・経営を数字上の理屈ではなく、
経営実態を肌感覚で理解した上で、収益向上に向けた具体的な方向性を提示できなければ、
これからの厳しい経済環境の荒波を乗り越える道先案内は決してできません。

すべての経営責任を一身に背負ってらっしゃる中小零細企業経営者の皆様の多くにとっては、
刻々と悪化する経営環境に明るい将来展望を見いだせず、どのように対処すれば良いのかわからず
答えの出ない苦しみに苦悩され続けている方にこそ、根本的田問題点を指摘・改善するだけでなく、
新たな収益源の創造・確保にまで踏み込んだ真に有効なアドバイスを差し上げることで、
先の見えない暗闇から脱出していただける道先案内ができればと願っています。

どんな業種であっても、既存の経営方法では、ほとんどの企業がすでに収益限界に達していると考えられます。
しかし、考え方を変えれば、新たな付加価値が生まれ、新たな需要が待ち受けているものです。

苦しい経営状況の中で、心身ともにクタクタの状況では、中々有効な手立てが見つからないものですし、
既存の延長での経営では、金融機関の協力や追加支援を得るのも困難だと思います。

経営者の皆さんが見落とされている経営資源に、新たな視線でのアプローチ、異業種とのコラボレーション
などのスパイスをふりかけることで新たな付加価値を創造し、新たな需要を掘り起こすことで収益回復を
図る手法が、これからの時代に求められる再生・再建の目指すべく方向だと私は信じています。

ご縁のあった方の生活確保を最優先で考えながら、再生・再建を全力でサポートさせていただければと
思います。

どんな些細なことでも、メールにてお気軽にご相談ください。(初回相談は無料です)
相談メールはこちらまで  consul-n@goo.jp





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頑張れ中小企業!!

2012年04月03日 | 企業再建について
3月末でターンアラウンド業務の案件を無事に終え、今後不定期ながらブログを更新させていただきます。

企業の中から経営改善に携わるターンアラウンド業務は、毎日が真剣勝負で、社長はもとより
社員の皆さんと一緒に会社再生という共通目標に向けて、一緒に汗を流す本当にやりがいのある仕事です。
当初はバラバラだった社員の気持ちが徐々にひとつになり、社員のやる気とともに会社が復活していく姿は、
まさに真実のドラマであり、経営危機を克服した会社は「禍転じて福となる」素晴らしい会社へと
変貌を遂げます。

これまで私が倒産回避に携わってきた会社の社長、社員の皆様のみならず、ご協力いただいたお取引先の方々とも、
言わば「倒産という悪魔」と戦った戦友であり、その方たちから末永くお付き合いいただけているのが私の何よりもの
勲章だと思っています。

日本を代表するコンサルティング会社で倒産に瀕した会社の再生業務専門に従事したのち、ターンアラウンド業務へ
特化した倒産回避業務を通じて中小企業の置かれた厳しい状況を身を以て感じる中で、日本の将来のためには中小企業こそ
何としても守らなければならないとの思いがより強くなりました。

倒産回避の専門家に転身する前に自ら会社経営をしていたからこそ理解できる中小企業の抱える苦悩や悩みを、
ご縁のあった方々と共有し、倒産回避・会社再建を果たしていただけるよう、これからも全力を尽くしたいと思います。

今まで、多くの著名な経営者の方々ともお会いさせていただき、素晴らしいヒントを教えていただいた中で、私が
大きな感銘を受けたブックオフ創業者の坂本孝氏の話を今回ご紹介させていただきたいと思います。

私が坂本氏とお会いさせていただいた時には、ブックオフはすでに上場企業として大きな脚光を浴びている時期でしたが、
良い意味で上場企業の社長とは決して思えない謙虚で物腰の柔らかな口調から発せられる言葉のひとつひとつに
深い感銘を受けました。

特に印象的だったのは、上場企業になって各方面の方々からご評価をいただけることが多くなりましたが、自分には
どんな人でも育てれる以外何も自信がありませんという彼の言葉だった。

今でこそ、ブックオフは上場企業になりましたが、創業当時を考えてみてください。

中小企業どころか零細企業とも言えない個人事業、それも廃品回収屋でしたから、人材確保が大変でした。

人材を選ぶどころか来てくれる人を育てるしかなかった。

来てくれる人は、コンビニのアルバイト面接に不合格のような人たちばかり。

その上当時は、仕事もきつければお金もない。

仕事を終えてから居酒屋に連れて行ってあげることもできない。

でも、君たちが手伝ってくれるからこそ仕事ができるという感謝の気持ちを坂本氏は強く持ち続けていた。

坂本氏は、ときどき仕事を終えてから、酒とつまみを買って駅までの道のりにある公園で彼らを誘い
お互いの夢を語り合った。

夢を語り合うほどに、彼らの瞳の奥の炎が燃え上がり、彼らが本気になってから業績は急上昇し始めた。


この話は、決してブックオフだけの話ではないと思いませんか?
実際私がターンアラウンド業務で携わった会社の多くが、従業員のモチベーションが復活して業績を
回復しています。

倒産の危機に瀕した中小企業、零細企業を本気で全力で守りたい。

どんなことでも遠慮なくご相談ください。
相談メールは  consul-n@goo.jp

中小零細企業の経営者についての坂本氏の言葉です。
http://www.enjyuku.com/k/kp19.htm

1990年、新型の中古本販売のフランチャイズチェーン1号店を相模原市に開設。
1991年、ブックオフコーポレーションを設立、社長に就任した。

 坂本氏はこう語る。

 「若いうちは、しびれるような経験をしなさい。
  そして、成長したければ、社長になりなさい。」

 「それは社長という立場が、人を一番成長させるポジションだからです。
  会社が潰れた場合、全責任をとるのは社長だけです。だから責任の
  重みが他の社員とは違います。

 中小企業の社長を見れば分かると思うんですが、社長は会社の保証
 人になったりして必ずリスクを負っています。リスクを負っている社長は、
  他の社員とはモノの見方が違うんです。

 生きるか死ぬかの問題だから、必死になって先を読もうとする。
  だから中小企業の社長は、みんな天才ですよ(笑)。私が言う天才とは、
  人一倍努力をするということです。」

 「失敗を恐れずになんでもチャレンジすることです。七転び八起きの
  精神で、失敗して転んでも、もう一度起きあがればいい。だから色
  々とチャレンジをして失敗経験を積むことです。
  失敗をした時は人間が一番成長する時です。」

中小零細企業こそ、日本に絶対必要なのです。

どんなことでもお気軽にご相談ください。
相談メールは  consul-n@goo.jp





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手形不渡り回避について

2011年09月26日 | 企業再建について
9月の中間決算期を控え、資金繰り計画に不安を感じられている企業が増加しています。
本ブログのアクセス解析を確認しても、検索ワードで「手形不渡り回避」「不渡り回避」で
来訪される方が9月に入って急増されていることが確認されます。

支払手形の決済資金を工面するために、金融機関に新規融資を申し込むも、資金調達できない
もしくは、調達のタイミングが決済日に間に合わないなどの状況に陥り、ご親戚縁者の方にまで
東奔西走されている方がおられたら、ひとりで悩まれずに是非一度メールにてご相談ください。

無理な資金調達は、自転車操業という負の連鎖を引き起こしますし、すでに自転車操業状況に
陥ってられる方でも、豊富な倒産回避の実務経験に基づく適切なアドバイスに従って
対応していただくことで、負の連鎖から脱出して、再生再建に向けた正しい方向性を
ご認識いただけると思いますので、ご遠慮なくメールにてお問い合わせください。

相談メール窓口: consul-n@goo.jp
(案件フォローで外出していることが多いので、メールにてお願いします)


資金繰り事情が苦しくなるのは、収支バランスがくずれていることに他なりません。
返済可能額の確認方法については、EBITDAという指標が参考になります。
決算書もしくは月次試算表の数値の中で、営業利益+減価償却費の合計額が
返済原資の目安となり、返済原資を超える返済をしているということは、
収支バランスがくずれていて、資金繰りが自転車操業状態に陥っている可能性が
あります。 

EBITDAとは、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したものであり、他人資本を含む資本に対して
どの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す利益概念です。

EBITDA = 営業利益 + 減価償却費
または EBITDA = 税引前当期純利益 + 支払利息 + 減価償却費

収支バランスの適正化を図りながら、資金繰りを安定させることが手形不渡りや経営危機回避の
第一歩なのです。また収支バランス適正化実現のためには、金融機関の協力が不可欠です。
金融機関からの協力をどのように引き出すかにつきましては、ご遠慮なくメールにて
ご相談ください。

相談メール窓口: consul-n@goo.jp
(案件フォローで外出していることが多いので、メールにてお願いします)




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これからの時代に要求される再生事例

2011年09月07日 | 企業再建について
2011年3月11日に発生しました「東日本大震災」により被災されました皆様に、
心よりお見舞い申し上げると共に、災害により沢山の亡くなられた方々のご冥福を
心よりお祈り致します。 被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


長期間ブログ更新が全くできずに申し訳ありませんでした。

ブログ更新できていない状況にもかかわらず、数多くのご相談メールをいただき、
やっとすべてのメールに対して返信差し上げることができましたので、ゆっくりした
ペースになると思いますが、再々スタートさせていただきたいと思います。

金融円滑化法の期限延長に伴い、一息ついたに思えた経済環境が、先の東日本大震災を
契機にさらに悪化し、被災地のみならず、国内経済 特に中小零細企業の経営悪化が
拡散しています。

人・モノ・お金という経営資源に恵まれた大手企業に比して、元来経営体力の劣る
中小零細企業は、ひとつ方法・手順を誤ると、深刻な経営危機に瀕することになります。

さらに、経営危機から脱出するための具体的戦略を立案・実行するためには大きな
障害が目の前に立ちふさがることが往々にしてあります。

ある事例で説明します。

ある飲食業を営む方が、近隣競合の激化、来店客数・客単価の低下に加え、資金繰りが
急速に悪化していました。しかし、生真面目で誠実な性格ゆえ、金融機関に返済条件の
減額交渉すらなされず、約定返済をこれまで続けてこられていましたが、もはや限界と
いう状況になりました。

ご相談を受け、まず資金繰り状況をチェックしたところ、約定返済額がある程度の
金額であったので、返済の一時凍結を金融機関に協力要請することができれば、
再生に必要な前向き資金が確保できると判断しました。

その後、徹底したメニュー改善・原価の見直し等収益改善策の検討に着手しましたが、
ここで大きな大きなポイントがあります。

経営危機に陥った会社を再建するに当たり、間違ったリストラ思想に基づく、
その時の数字合わせでは、確実に再生失敗という現実に直面することになります。
つまり、リストラの限界値をどこに設定するかが、大きなポイントなのです。

メインのステークホルダーである金融機関担当者はもとより、再生支援する立場の
税理士、会計士、弁護士の多くは、過去・現在から未来値を予測して、その予測値で
事業が継続できる(ゴーイングコンサーンベース)再生プランを描こうとします。

ターンアラウンドマネージャーとして、経営内部から再生を図った実務経験豊富な
私からすると、それはあくまで絵に描いたモチでしかない場合が多いのです。

どんなビジネスであっても、お客様・得意先あっての、もっと言えば、中間流通業で
あっても、最終消費者(エンドユーザー)の消費動向にマッチしなければならず、
リストラとは、お客様に対するサービス水準が低下しない範囲でのスリム化でなければ
なりません。

金融機関からの人件費削減要請の多くに、あくまで数字合わせ的な判断しか見出す
ことができない事例を目にすることが最近特に多くなっています。

話が少し逸れてしまいましたが、本当の会社の再建とは、突き詰めれば、既存事業の
改善強化だけではなく、潮流に合った新たな付加価値サービス・技術の提供による
抜本的な収益力改善だと考えます。 
私のアドバイスは、過去・現在の検証・反省からスタートし、将来への
抜本的な収益改善策を社長様を始め社員の方々と一緒に考え、その実現に向けて
具体的プランを作成し、最終的に、金融機関の理解と協力を得ながら、会社の再建を
図るというものです。場合によっては、取引先までを巻き込んだ事業再建プランを
検討します。(利益相反上の問題などにより、弁護士などの資格者では、通常ほとんど対応
してもらえません。著名な先生に多額の報酬を払われるのであれば検討していただける
かもしれません)


規模は違いますが再生の方向性として秀逸な、最近目に留まった参考事例としては、
ロイヤルホストを全国展開しているロイヤルグループの新業態である、
「カウボーイ家族」があります。

http://www.royal.co.jp/special/cowboy-family.html

従来型店舗より、客単価が低いにもかかわらず、顧客満足度が高く、なおかつ
人的リストラを実施するどころか、逆に増員対応しています。また食材ロス率の
低減などコスト管理を徹底することで、減収増益ではなく、増収増益を実現する
のは確実だと私は見ています。

また、実は、ここが最大のポイントなのですが、数字合わせの減収増益プランでは、
決して数字には現れないある経営要素に深刻な影響を与えます。それは、スタッフの
モチベーション(やる気)の低下なのです。 社員のモチベーション回復こそが
実は、会社再建にもっとも重要視しなければいけないポイントなのです。

私が、ターンアラウンドで社内に入る時に、一番最初に、社長を含め社員のみなさんに
投げかける質問があります。

「この中で、これまでの人生で、失敗したことがない人はいますか?」
「・・・・・・・・・・」

失敗経験のない人は実在しないですし、百歩譲って失敗経験のない人、それは
なにもしていない人 なのです。

失敗することに、必要以上に億劫になっている場合や、徒労感という負け組意識を、
まず払拭することからスタートです。実現可能な新たな可能性やほんの小さな夢を
見つけることができれば、社内の空気は一新します。

事業・経営は、試行錯誤の繰り返しですが、たったひとつの失敗が時として、すべてを
破壊するシビアなものです。 だからこそ、守りは誰よりも繊細に、攻めは誰よりも
大胆に、そんなお手伝いをしたいと思っています。

どんな些細なことでもご相談ください。あなたが思っている些細なことの中にこそ、
実は、重大な問題が潜んでいる可能性が往々にしてありますので。

相談メールは  consul-n@goo.jp までお願いします。


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ブログ再開のお知らせ

2011年06月09日 | 企業再建について
2年近く本ブログを更新できず、申し訳ありませんでした。
ターンアラウンド業務が一息つき、ようやくブログ更新できる
状況になりましたので、不定期にはなりますが再開いたします。
今後は、これまでの事例や雑感も織り交ぜて更新したいと
考えていますので、宜しくお願い申し上げます。

倒産の淵に立ち、苦悩されている中小・零細企業の方々を
全力でサポート差し上げますので、ご遠慮なくメールにて
ご相談ください。ひとりでも多くの雇用が守れて、その家族の
平穏が守れるよう、一緒に倒産という悪魔と戦います。

相談受付アドレス  consul-n@goo.jp

昨年11月末に成立した通称、金融円滑化法のおかげで、
返済計画の見直し(リスケ)などにより返済負担が軽減され、
資金繰りが若干楽になった企業もあるかと思いますが、
私は、中小零細企業が抱える本質的問題の根本的な解決に
与えられた時間的猶予に過ぎないと考えています。
本法律は平成23年3月までの時限立法であるという側面
とは別に、本質的問題の正体=収益力の低下が改善されない
限り、真の再生は実現しないと考えています。
各種スキームを駆使すれば、現在の借入金問題は解決する
ことができても、今後の安定した収益構造を作るのは
あくまで経営の問題だからです。
財務対策のみならず経営領域にまで踏み込んだアドバイスを
差し上げることで、真の再生を実現したいとの思いが生まれ、
大手コンサル会社を円満退社し、ターンアラウンドマネージャーの
道を選びました。

経営の教科書で書かれているような一般的セオリーでは、
収益力回復には、更なるリストラや経費削減が重要と
なっています。
しかし、私は、こと中小・零細企業に対しては、一般的な
セオリーが通用しずらい時代に突入したと考えています。
なぜなら、ほとんどの中小・零細企業は、すでに、
必要以上のリストラを実施し、経費削減どころか
個人や家族の身を削りながら青色吐息で守り続けられており、
真の会社再生には、既存概念とは違った新たな視点から見える
新たな現実的施策が必要だと痛感しています。

真の会社再生に有効な新たな現実的施策については
次回に書きたいと思います。

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経営危機からの脱出法

2009年02月05日 | 企業再建について
コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。


日刊帝国ニュース 1999年11月29日
弁護士ウォッチング  弁護士 村松謙一

経営危機からの脱出方

アンテナを張り巡らしていながらも、それでも取引先の
倒産に遭遇してしまい、債権回収の努力をしても、
相当額の売掛金が焦げ付いてしまい、資金面から連鎖倒産の
危険にさらされた場合は、どのようにしてその危険を
回避するのか?

1)手形割引の買戻し要求対策
取引金融機関からの「割引手形の買戻し要求」に対しては、
前述した通りであり、(前項を参照されたい)本項では、
それ以外の対処方法を説明する。

2)預金の取り崩し
積立預金の引き出しや定期預金の解約をお願いしても、
金融機関が色々な理由をつけて応じてくれないと
あきらめ顔の経営者がなんと多いことか。

定期預金など担保に差し出していればいざしらず、
事実上の「にらみ預金、拘束預金」の額は、
独占禁止法上も違法として禁止されており、
ましてや、その預金が資金繰りに使えないために、
自己の振出手形の決済資金が不足して手形不渡り
倒産にてもなれば、当該拘束銀行の責任問題に
発展しよう。

加えて、銀行法第1条で規定される銀行の「公共性」
や中小企業に対する健全育成の使命など銀行法の
趣旨にも反し、権利濫用による不法行為の場合も
あろう。

従って、経営者としては、取引先の不慮の倒産
のため、資金繰りが予定に反して不足してしまった
事情、及びこのままでは手形不渡り、もしくは
信用不安が生じてしまう事情等を資料持参で
説明し、「預金の開放」を強く要求する必要が
ある。

毎月の積立協力預金等も事情を説明して一時停止し、
取り崩させていただくべきである。企業にとって、
銀行預金とは、まさに不慮の場合の資金繰りの
ための予備金のようなものだからである。
これまで誠実に返済を履行していながら、それでも
預金を開放していただけなければ、
その場で弁護士事務所か金融庁へ
電話するくらいの熱意が必要である。


3)借入金の返済一時停止(緊急避難的措置)
この点も前述したところなので、前項(8月23日号)
を参照されたい。

4)専門弁護士への相談
もし、売掛金の引っかりが月商の0.5ヶ月分以上に
及んだら、直ちに専門家に駆け込むべし。
それ以外でも、後述する法的手続きを選択する
場合はもちろんのこと、銀行に対し、預金の取り崩し、
返済の一時停止要請、買戻し交渉等は、対取引銀行
のみの問題にとどまらず、すべての金融機関に
少なからず影響するところであり、既に信用の失墜
した会社経営者自身がいくら頭を下げてお願いしても、
金融機関としてもすぐに「はい、わかりました」と
いうわけにはいかないのである。

そこには、
①公平、公正なる処置(弁済、情報開示)がなされて
いるか
②会社側の責任の取り方は適正か
③会社側に再建の見通しはあるか
④返済の約束が必ず実行される保証はあるか

等の判断がなされてはじめて、再建に協力すべきか
否かを決断するのであり、高度に専門性、経験等が
要求されるからである。
残念ながら、これらを判断するにも、当該会社
自身では説得力が希薄すぎるのである。

また、判断のためには、資料と時間が必要と
されるが、少なくとも、専門弁護士の過去の
会社再建の体験を調査すれば、本当にその会社の
再建計画や約束事が実行されているかはわかるもの
である。
普段から顧問弁護士に会社の決算書等の資料を
提出する等、顧問弁護士との付き合い方を検討
しておく必要がある。

5)法的手続きの検討(特に2000年4月より
施行される民事再生法の新設の意義)
せっかく会社が営業利益を計上しており黒字
体質であるのに、取引先の倒産を引き金に
自己の会社まで潰してしまうのは、誠に惜しい
ものである。
(但し、会社の売上高の50%以上が、当該
倒産企業(破産の場合)に依存していた場合は、
今後の会社の売上高が半減するだけに、法的
再建は困難なことが多いが)
現在、法が予定する再建手続きとしては、
①会社更生法②和議③商法上の整理の3つの
類型がある。

なお、和議手続きについては、2000年4月より
より簡便な「民事再生法」が施行され、和議法は
全面廃止される予定である。

ここで注意すべきは、経営者が残るか否かという
区別でいえば、会社更生法は、経営者の交替が
前提であり、民事再生法(旧和議)は、経営者の
続投が前提である。

従って、経営者の熱意、人格、発想、行動力、
人望にもよるが、経営者の求心力が会社再建の
重要な要素と見られる企業であるならば、
以下の民事再生法が最も適切となろう。
企業の再建に数多く関与していると、まさに
「企業は人なり」の言葉がつくづく実感される
ものである。

~この項つづく~


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厳しい経済環境だからこそ今一度このメッセージを

2009年01月29日 | 企業再建について
コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。


日刊帝国ニュース 1999年11月15日
弁護士ウォッチング  弁護士 村松謙一

金融機関よ、モラルを回復せよ

銀行法第1条は、「この法律は、銀行の業務の公共性に
かんがみ、信用を維持し、預金者等の保護を確保すると
ともに、金融の円滑を図るため、銀行の業務の健全かつ
適切な運用を期し、もって国民経済の健全な発展に
資することを目的とすることを銀行の第一の使命と
することを明確に謳っている。

然るに、最近の金融機関のモラルの低下は甚だしいものが
ある。最近、とかく話題の商工ローンに対する融資も
然り。商工ローンの取立てが弱者たる借り手、保証人の
社会的生命を抹殺しかねない状態にあったことは、
貸し手たる金融機関の耳にも当然入っていたはずである。
社会的弱者を救済することこそ、公共性質を有する
金融機関の使命だったはずではないか。

もちろん、適正かつ取引先企業の経営を圧迫しないような
配慮をもって取引を継続している良心的銀行も数多く
見られるものの、一部の心無い金融機関(担当者)の
違法・不当とも思える行いが、時には人の命を奪って
いる現実から、決して目をそらしてはならない。

例えば、最近私は、そんな相談を受けた。
関西に本店を置く都市銀行の若きエリート社員であり
ながら、取引先の企業の資金繰りが悪化して、返済が
滞りがちになるや、60歳を越えている当該企業の
社長に対し、「数億円の生命保険を掛けて下さい。
加えて、死亡時の生命保険の請求権に、当銀行を
質権者とする質権を設定させてもらいます。
毎月の生命保険の掛け金を滞ることなく、必ず
生命保険会社に支払ってください。」

なんのことはない、社長の命と引き換えに借金の
返済を迫るのと何ら変わらないのではないか。
ここでは「人の命」と「お金」が全く同じ価値と
みなされているのである。

今日の大学や一流企業では、「お金」は「命」よりも
重いとでも教えているのだろうか。
ただでさえ当該会社は、毎月の資金繰りが苦しいのに
更に加えて毎月50万円に近い生命保険の掛け金を
払うのも相当にしんどいはずである。
これは、住宅ローンを組むにあたり、団体信用保険の
生命保険をセットすることとは全く次元が異なるので
ある。

この場合は、残された妻子の生活のために、住宅ローン
負債を帳消しにする目的があるが、前述のそれは、
この観点は全くなく、単に一企業としての「貸金回収
目的」以外のなにものでもないからである。
そこには、残された者の生活の安定を願う気持ちは
これっぽっちも見られないのである。

私は、件の相談者にこう回答した。
「今日のその筋の人でも、病気で寝ているご老人の
ふとんまではがして持ってはいかないですよ。
生命保険を盾に取るなんて、早く死んでくれた方が
助かると言っているのと同じじゃないですか。
そのような人の命をおもちゃにしているような
金融機関の指示に従う必要は一切ありません。
毎月の50万円の生命保険の掛け金は直ちに
やめて下さい。生命保険会社から解約されたって
いいじゃないですか。
毎月5万円前後の生命保険に掛け直して、自分の
老後か、奥さん、お子さん達の生活資金にして
あげて下さい」

会社再建のために金融機関と数多く交渉していると、
金融機関のモラルの低下というだけですまされない
犯罪行為すれすれの対応が目につくこともしばしばで
ある。

借り手側にあたる経営者の方々も、人間として問題に
なる行為には、絶対に目をつぶらないで欲しい。
返済が滞ったら、直ちに悪人になると誰が決めたの
だろうか。
一生懸命に返済しようとする姿勢こそが、人間として
一番大切なものではないだろうか。

このことだけは忘れないで欲しい。
どんなに大きな借金でも、マイナスにはならないと
いうことを。例えば、資産が10億円、それに対し、
借金が100億円あったとする。
単純に考えれば<10-100=マイナス90億円>
となりそうだが、法律上は、免責なり、償却なり、
放棄なりの手続きで、結局、借金はゼロとなって
しまうのである。
マイナスからでなく、ゼロからもう一度出発できる
のである。資産のない人からの回収は、コストのみ
かかるだけでどんなに優秀な弁護士でも不可能
なのである。

これに対し、失ってしまった命は、二度と再び元には
戻らないということを、決して忘れないで欲しい。
残された遺族の悲しみも永久に消えはしない。

追加担保の要求に対して

経営が悪化し、資金繰りが苦しくなって、金融機関に
条件変更のお願いをすると、中には、「親会社や
スポンサー会社の側で、担保を提供して欲しい。
そうでなければ、条件変更は受け入れなれない」と
木で鼻をくくった対応を示す金融機関があった。
金融機関としては、決していやがらせのつもりでは
なく、内部のマニュアルに書いてある当然の行為と
認識してのことであろう。

それはそれで理解できるのであるが、ちょっと
待って欲しい。
破産法第375条に「過怠破産罪」という規定がある。
この規定に違反すると、「5年以下の懲役または
30万円以下の罰金」という恐ろしい規定である。

その中の第3項に、「破産の原因たる事実あることを
知るに拘らず或る債権者に特別の利益を与うる目的を
もってなしたる担保の供与又は債務の消滅に関する
行為にして、債務者の義務に属せず又は、その方法
若しくは時期が債務者の義務に属せざるもの」と
規定され、当該企業の破産宣告が確定した時は、
5年以下の懲役等が待っているのである。

これは、破産状態時のような経営危機時、混乱時
には、全債権者のために公平・公正性が強く要求され、
そのうちの一債権者にのみ有利となるような抜け駆け的
担保設定や偏頗(へんぱ)返済などを禁止して財産の
散逸を防止し、全債権者に公正性を確保するための
規定である。

もう一度、当該金融機関にこの規定の存在を申し出て、
当該金融機関の申し出がこの規定に違反していないか
どうか、抜け駆け的担保設定ではないか、抜け駆け的
弁済(但し、本旨弁済は除く)ではないかなどと、
金融機関担当者、支店長と十分に協議した上で、
担保設定を考えてみて欲しい。

私の経験では、金融機関の要求のうち、義務なき
行為が見つかり、この規定の存在を金融機関の
支店長によく説明したところ、その後は、担保の
話はなくなって、スムーズに条件変更の話が
まとまった例もないわけではないことも付言
しておこう。


追記
金融機関には最後まで返済を続けた挙句、資金繰りが
行き詰まり破綻する企業が続出しています。
返済低減を金融機関にお願いするためには、経費
削減などの企業努力をしても、この程度の返済しか
できないという数値化した資料の提出が不可欠です。
逆に言えば、数値化された計画を出さずに、口頭で
お願いしますというような返済猶予を求めても、
金融機関としては協力のしようが無いというのが
実情です。
端的に言えば、金融機関との交渉は、言葉ではなく
数字で行わなければなりません。
金融機関への返済さえ低減できれば、息を吹き返す
中小零細企業はたくさんあります。
そのような企業の再建を精一杯応援しますので、
どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

無料相談はメールでお願いします。
メールアドレス: consul-n@goo.jp
中逵(なかつじ)努








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連鎖倒産回避方法9

2009年01月23日 | 企業再建について
緊急報告
恩師の村松謙一弁護士が出演された
「プロフェッショナル 仕事の流儀」が
1月27日にNHKで再放送決定! 
~どん底の会社よ、よみがえれ~
末期ガン企業をも救う再建弁護士の人間愛溢れるドキュメント


コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。


日刊帝国ニュース 1999年10月18日
弁護士ウォッチング  弁護士 村松謙一

「債権譲渡の対抗要件に関する民法特例法」
2)この特例のメリット
従来から債権保全の一つとして、取引先が持つ第三者に
対する売掛金につき、予め債権譲渡契約を締結し、
更に対抗要件として、取引先より債権譲渡通知書を
徴収していたが、この通知書を第三債務者宛に
発送しなければ、債権者間の対抗要件具備とはいえず、
かといって、右の通知書を発送してしまえば、取引先の
信用力が低下し、逆に取引先の経営危機の引き金を
引く事態も予想されるため、この債権譲渡通知書は、
債権者にとり、逆に困った存在であった。

実際、会社更生事件において、通知書の発送なき債権者の
対抗要件否認の事例が相次いでだされている。
この点、この特例を使えば、第三債務者に知れることなく、
債権者として取引先の第三債務者に対する売掛金の
対抗要件を具備できるメリットがあるのである。

3)この特例の活用方法
①具体的には、げんざいのところ、取り扱い登記所と
しては、東京法務局に限定されており、債権譲渡登記
(法5条)質権設定登記(法10条)等については、
譲渡人及び譲受人(或いは、質権設定者、及び質権者)
の双方申請によることになっている。

注釈:債権譲渡に関しては本コラムが執筆された当時から
さらに合理的なシステムへと進化しています。
平成17年10月3日に「債権譲渡の対抗要件に関する
民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」
(平成16年法律148号)が施行され,債権譲渡登記制度に
ついては,企業が有する資産を有効に活用し,更なる資金調達の
円滑化・多様化を図るため,債務者が特定していない将来債権の
譲渡についても登記によって第三者に対する対抗要件を備える
ことが可能となりました。

詳細については、下記法務省のHPをご覧ください。

債権譲渡登記制度について
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji13.html#2

②提出書類としては、登記申請書及び法務省令で定める
構造の磁気ディスクによって行わなければならない。
(令7条1項)

③申請書には、登記の目的、申請人の住所・氏名
(代理人も同じ)、手数料、年月日、登記所の
表示を記載する必要があり、磁気ディスクには、
更に債権譲渡当事者の数、債権譲渡に係る債権
(質権の目的とされた債権)の個数、登記の存続
期間(原則として、50年以内)等を記録しなければ
ならない。
特に、将来債権については、債権の発生年月日を
始期及び終期で表示する必要があり、債権額に
ついては、登記申請時における見積額を記載する
ことになる。

④申請のための添付書類としては、譲受人は、住民票
(個人)或いは資格証明書(法人)、譲渡人は、
資格証明書及び印鑑証明書(但し、3ヶ月以内のもの)
が必要である。
これらの登記制度を大いに活用して、売掛金の
焦げ付きによる連鎖倒産をガードすべく心掛けて
もらいたい。

倒産回避に向けて全力でアドバイス差し上げますので
ご相談はメールにてお願いします。
連絡先
consul-n@goo.jp

中逵 努(なかつじ つとむ)

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私の実体験 

2009年01月19日 | 私の体験
緊急報告
恩師の村松謙一弁護士が出演された
「プロフェッショナル 仕事の流儀」が
1月27日にNHKで再放送決定! 
~どん底の会社よ、よみがえれ~
末期ガン企業をも救う再建弁護士の人間愛溢れるドキュメント


コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。



私の体験
サンデー毎日 2005.8.14号
再建専門弁護士・村松謙一弁護士の特集記事
会社、蘇生します -「再建」弁護士が行く -
第3回 会社清算の経験を「第二の人生」に生かす
ノンフィクション作家 石村博子氏著

再建指導弁護士・村松謙一氏は、危機に陥った
会社を甦らせるのは、何としても立ち直ろうとする
経営者の熱意であるという。どん底をかいくぐった
元経営者が、今度は危機にある会社を救う側に立つ。
人生をリセットした彼が伝えるものは「諦めるな、
私はここにいる」という伴走者としての呼びかけ
である。

 午前10時、店が開くのとほとんど同時に、2台の
トラックが横付けになり、男たちが入ってきた。
 大阪市西成区にある酒専門の大型ディスカウント
ショップ・オーナー中逵努さんに、消費税滞納による
差押が告げられる。弁解する間もあらばこそ、8人の
国税庁の税務官たちは整然と数珠つなぎとなり、
ビールケースを手渡しでトラックに積み込み始めた。
酒店から酒がなくなれば今日にも店は潰れてしまう。

 南無三、という気持ちで電話をかけると、週の半分
は地方に出かける村松謙一弁護士は、事務所にいて
くれた。
「ぼくが説明するから、担当者を電話に出して」
 が、税務官はその必要などないとつっぱねる。
「じゃ、ぼくのいうことをそのまま伝えて」
 ここから東京ー大阪間の遠距離で、電話による
口伝えという綱渡り的な法的攻防戦が行われるので
ある。
「先生は条文を確かめたり、税理士に問い合わせたり、
そのたびに電話をかけてくれました。でも税務官は
高圧的で、このまま倒産しても構わないというんです」

 事態が急転したのは、昼を相当回ってから。
譲渡担保権の設定が国税の納付時期よりも前になされて
いるとの証明文書が、中逵さんの手元にあることが
分かったのだ。それが証明されれば、商品は中逵さんの
ものではないことになる。
「今後の差押は劣後することをはっきり言ってください。
強制すれば取り戻しの裁判をやりますよと」
 ここで税務官ははじめて動揺した様子をうかがわせた。
夕刻、いったん商品は戻すとの決定が下ろされる。
8人の国税庁員は、憮然とした表情で黙々と、トラック
に積み込んだ商品を、また元の場所に戻しにかかった
のである。まるで白昼夢のような光景。後日、この一件
は債権回収場面のギリギリの攻防戦として、国税庁
内部でも話題になったという。

 間一発で倒産を免れたこの事件は、03年11月の
こと。が、それまでの8年間、もうだめだと思った
ことが何度あったことか。
 この事件の翌年、中逵さんは祖父母の代から続いた
酒屋の幕を閉じ、第二の人生に向かうことになるのだ。
「地獄を見た経験を活かせば人を勇気付けられるよ」
という村松弁護士の言葉に力づけられ、倒産に怯える
人を助ける側に回っていくのである。

 ある意味で中逵さんは、時代の波ともろにぶつかった
人である。
最先端の並行輸入で得た資金と勢いをもとにして、
西成区に敷地150坪、3階建ての大型店をオープン
させたのは91年、弱冠28歳のときだった。全国的
にも珍しい酒専門の大型ディスカウントショップに、
人々は殺到した。
勢いに乗り、尼崎にもさらに充実の2号店を立ち上げる。
オープンしたのは94年12月2日。銀行からの融資
は、2店あわせて13億円にも及んだが、中逵さんは
強気に構えた。どちらも千客万来で、大量の商品が
あっという間にさばけていく。広い高級マンションに
住み、BMWを乗り回す日々。が、一抹の不安はない
ではなかった。借金の上に建つ砂上の楼閣が、時折
すうっと姿を見せた。

絶望の淵で出会った”一冊の本”

 若き経営者の夢を砕いた一撃は、95年1月17日に
起った大震災だった。棚のすべては倒壊し、床は一面
酒の海に化している。涙も出ないと立ち尽くすなか、
まだ地震保険に入っていなかったことを思い出す。
 大阪の店は無事で、被害の尼崎店も2週間後には再開
となった。が、人々は酒どころではない。客足は遠のき、
少し落ち着き始めたところで競合店が現れて、売上は
一気に4分の1にまで落ち込んでしまう。
 それからはジェットコースターで下るようだったと
いう。月数千万円という、銀行への返済が重くのし
かかる。営業利益が伸びぬなか、手持ちのお金を
かき集めて支払いに充てるような日に追い込まれて
いったのである。
 銀行への返済はどうしてもしなければならない。
従業員の給料も絶対に遅らせることは許されない。
乏しくなる資金は勢い仕入れに影響し、棚はすかすか、
倉庫は空っぽ。店としての体はなさなくなるのだった。

 親戚たちから担保の提供も受けた。が、96年も
半ばになると、自分の給料もだせないくらいになって
くる。公共料金も払えず、短期間だが、自宅の電気も
ガスも止められた。家に戻ると、ろうそくの前で妻が
独り泣いている。胸が潰れる思いだった。
 八方塞がりのなか、中逵さんはしばしば自分の身体が
炎に包まれている夢を見たという。それが自殺の思いに
つながっていることを知り、愕然とする。本当に何度
そう思ったか分からないのだ。
 96年7月、1億円近い手形の決済を控え、弁護士の
ところに相談に行くと、自己破産しかないというのだ。
死刑宣告を受けたように頭の中は真っ白になる。
 ふらつく足どりで、それでも駅前の書店に立ち寄った
のは、今では偶然とは思えない。ぼうっとしたまま
眺めていくと、飛び込んできた本があった。
村松謙一著「こうすればゼッタイ倒産しない(株式・
有限)会社になる」。タイトルに惹かれ、数ページ
めくっているうち、抜け殻の身体に電流が走った。
「会社を再びよみがえらせることこそが”正義”なの
です」とのメッセージに震え、その場に突っ立ったまま
最後まで読み通し、家に戻ってまた3度続けて読み
返した。

「満身創痍の状態で東京の事務所に駆け込んで、先生の
笑顔を見たとき、やっと人心地ついたと思えました。
で、こちらの資料をばーっと見ると、開口一番”今まで
よく頑張ったね”と言っていただいたんです。思わず
涙が溢れました。」
 村松弁護士はさらに続けた。
「この状態なら倒産しないよ。君は若くて、やる気が
みなぎっているじゃないか」

実際は店に行くと、商品はポツポツ、埃は目立つという
痛ましさだ。しかし酒屋という既得権、現金商売の強み
に加え、手形は振り出していない、何より33歳の若さが
村松弁護士に一肌脱がせる気持ちにさせたのだった。
 96年8月、村松弁護士と一緒に金融機関の担当者と
会う中逵さんの心臓は、音が聞こえるほど高鳴っていた。
まるで刑期を聞く囚人の気分だ。銀行の担当者は、硬い
表情を露にしている。
「弁護士さんが?何しに来たんですか?」
警戒する相手に、村松弁護士は中逵さんの会社の窮状を
率直に伝え、「ですからしばらく返済できません。一時
停止をお願いします」と理路整然と訴えた。
「そんなこをするんじゃ、会社を競売にかけますよ」

競売になったら一巻の終わりだ。中逵さんは息が止まる。
間髪入れず、村松弁護士は言ってのける。
「いいですよ。どうぞ競売してください」
うっとつまる担当者。
「ボク、それ聞いていて、オシッコちびりそうになり
ましたわ」

法律に精通した経営者を目指し

外に出て驚嘆する中逵さんに、村松弁護士は諭すのだった。
「競売は銀行にとっても最後の手段だし、決して怖いもの
じゃないですよ。今のあなたのやるべきことは、在庫を
増やすことです。命のお金を今は一円たりとも銀行に
払ってはいけません」
大口の取引先も、弁護士が来たと仰天する。
村松弁護士は事業計画書を差し出すと、滞っている仕入れ
金は銀行より優先して返していくことを確約し、中逵さん
と一緒に頭を下げる。
すると最初は感情的だった相手も、次第に取引再開に
応じる意向を見せてくれるのだった。
返済先を一緒に回りながら、中逵さんは奥から沸き立つ
ものを感じだす。中逵さんは法学部の出身である。
大学時代は無味乾燥の言葉の連なりにしか思えなかった
条文の数々が、こうして自分を守り、人を動かし、現実と
したたかに落としどころを探りあうものとして機能して
いる。
これ以後、中逵さんは法律の勉強を始めるのである。
金融機関側の理屈を知るため、家族や従業員を説得する
ため、時折襲う底知れぬ不安や罪悪感につぶされない
ため・・・。
手元から専門書を離さず、わずかの間隙を縫っては読み、
少しずつ少しずつ理解を深めていった。
その日々は、今の中逵さんの腰骨を作ることになるので
ある。
「ぼくのやり方をよく見ておきなさい。自分の会社を
立て直すこともできるし、他の人の相談に乗ることも
できるようになるから」
村松弁護士も、中逵さんが法律に精通する経営者になる
ことを期待した。

銀行の返済をストップし、支払いも分割にしてもらい、
村松弁護士の協力を得ながら、店は少しずつ立ち直って
きた。空っぽだった倉庫にも、ビールケースがいっぱい
積み込まれる。
が、競合店は増える一方で、売上は全盛期の数分の一と
いうところで伸び悩み続けた。

99年、銀行返済のため自宅を競売。移った先は、4畳半
が三部屋という家賃6万円のささやかな借家だった。
ほとんどの家具はマンションに残してきた。
「引っ越したときはほっとしました」中逵さんはしみじみ
そう言う。
「これが自分の収入にあった本当の暮らしだ。今の自分を
正直に見せている家だと」
奥さんも「やっとこれで落ち着ける。狭くても安心だね」
と、肩の荷を下ろしたようにつぶやいた。
「村松先生にも報告しました。そうしたら、モノはなくても
生きていける。命さえ無事で、事業が残ればいいと言って
くれました」
01年、今度は店の競売を銀行から要求される。
「それでも諦めちゃダメだ」と村松弁護士は叱咤する。
「知ってる人に落札してもらって、人から借りながらやれば
いい」
尼崎の店は完全に手放したが、大阪の店は村松弁護士の指示
どおり、知人に売って、賃貸で店を続けていくことになった。
もうこの時期は、法的な理解も深まって、無闇な不安に襲わ
れたりはしなかった。

03年から売上がまた少しずつ落ち始めた。
酒類販売免許の規制緩和はさらに進み、免許制から届出制
へと変更になる。
とっくに、酒はスーパーでもコンビニでも、手に入るように
なっていた。ディスカウントショップの使命はもう終わった
のかもしれない----。

消費税滞納の騒動が起ったのは、そんな時期だ。中逵さんは
腹を固めた。だましだまし続けるよりも、新天地で頑張った
ほうがいいのではないか。
40歳。まだ切り替えはできるはず。

04年7月。ついに閉店。
そして会社は清算した。十数年に及ぶ長い闘いだった。
ボロボロに打ちひしがれたなか、二人の娘の寝顔を見ている
うち、以前村松弁護士に言われた言葉が甦った。
「君は倒産の淵に立っている人の気持ちが誰より分かるから、
コンサルタントにもなれると思うよ」

倒産回避の専門家として活動を

現在、中逵さんは都内に単身赴任。大手コンサルタント会社
の企業再生コンサルタントとして、不況に苦しむ中小企業の
再建の活動を行っている。
不渡り確実を訴える企業からのSOSがあれば、全国どこに
でも飛んでいく日々。村松弁護士から伝授された人間救済の
流儀にのっとり、金融機関とも対等に渡り合う。
絶望的な気持ちを訴える経営者に、中逵さんは自分を体験を
さらけ出す。
「大丈夫です。そんな目にあった私でも今、ここにいるん
ですよ」
一念発起して今の会社に応募したとき、村松弁護士は
心からの推薦状を提出してくれた。
”企業再生を通じて人のお役に立てることに、彼としての
人生の役割を見出すべく・・・・”。
そして04年11月から倒産回避の専門家として動き始めた
のである。
「泥沼を這いずるような日々の中で、分かったことが
ひとつあります。人間は、失敗するから人間なんだという
ことです」
深夜、ときおりケータイが鳴る。
不安に襲われた経営者が、たまらずかけてくるものだ。
「中逵さん。食も喉を通りません。私は周囲の人たちに、
罪を作っているんじゃないでしょうか」
過去の自分に向き合いながら、中逵さんは答える。
「あなたが今、精いっぱいされていること。それが
あなたにとっての良心なんです、あなたは力の限りに
走っている。私はあなたが精いっぱい走ろうとする限り、
とことんお手伝いするつもりです」

連絡先
consul-n@goo.jp

中逵 努(なかつじ つとむ)









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連鎖倒産回避方法8

2009年01月14日 | 企業再建について
緊急報告
恩師の村松謙一弁護士が出演された
「プロフェッショナル 仕事の流儀」が
1月27日にNHKで再放送決定! 
~どん底の会社よ、よみがえれ~
末期ガン企業をも救う再建弁護士の人間愛溢れるドキュメント


コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。


日刊帝国ニュース 1999年10月18日
弁護士ウォッチング  弁護士 村松謙一

3)債権譲渡と債務引き受けによる相殺処理
又、取引先の危機を感じたら、売掛金の債権譲渡契約と
「貴社に対する○○月分の売掛金○○○円は、今般、
○○社に譲渡しましたので、今後のお支払いは、
○○社の方にお願いします」旨の内容証明を
書いてもらって受けておくと、万一の場合助かる。

但し、債権譲渡は、上記の債権譲渡の通知を第三
債務者に実際に出しておく必要があり、他面、
この通知を出すと、会社が混乱しているのが
第三債務者に分かってしまい、今後の取引に影響が
生ずるので、何とか出さないでおきたいとの思いが
衝突する。

そこで平成10年(98年)10月より、後述の
「債権譲渡の対抗要件に関する特例法(登記制度)
」が施行されているので、この制度を債権保全の
手段として活用してみてほしい。

4.債権譲渡の登記制度の効果的活用方法
貸し渋り、融資の強制的回収による資金詰まりも
さることながら、せっかく自社は順調に営業し、
売上高も何とか前年比を維持していながら、
取引先の倒産により売掛金が焦げ付いてしまう
いわゆる連鎖型の倒産が急増している。

中には、直接の取引先は順調なのに、更に先の
取引先が倒産したために、順繰りに資金不足と
なり、倒産に至るドミノ倒し型倒産もよく見受け
られるようになった。

こうなると、直接の取引先に対してのみ監視・
チェックをしていても、防ぎようがない。
ただ言えることは、売掛先の倒産、焦げ付きに
対して、あまりにその保全に無防備の会社が
多すぎるということだ。

1)この特例の意義
そもそも、売掛金をガードするための「基本
売買契約書」すら締結せずに、単純な注文書、
納品書で売買形式とする企業が大半である。

ところで、取引先に不動産等のめぼしい資産が
ない場合、或いは、あっても既に根抵当権等が
先順位で設定されていて余剰のない場合等に、
債権譲渡の方策が、債権保全の有効な手立てと
なる。

但し、債権譲渡の対抗要件としての通知、或いは
承諾のみでは、債権の譲渡先が重複して混乱を
生じさせたり、第三債務者に通知を出さなかった
りする弊害が少なからず生じていた。

これらの弊害を改善するために、債権譲渡の
「登記制度」が平成10年10月より施行されて
いるので、この制度を債権保全手段として、
より活用してみてはいかがだろうか。

~ 次回につづく ~

■売掛金担保融資について

日本の金融機関に対して、いわゆるBIS規制
導入を契機として、邦銀は融資判断をそれまでの
不動産担保等にウエイトを置いた融資基準から、
自己資本比率や返済原資に見合った融資基準へと
融資判断を変化し、取引企業の格付け評価に
見合って融資額などを決めるシステムが現在
導入されています。

約束手形による決済の場合であれば、手形割引に
より決済日以前の資金化が可能でありましたが、
かつては現金決済の売掛金を決済日前に資金化
する仕組みはありませんでした。

そのような状況では、運転資金を金融機関から
調達して資金繰りを維持することになり、運転
資金を調達すれば、短期債務が増加してバランス
シート(貸借対照表)が重くなり、金融機関の
格付けに影響するという矛盾が生まれました。

そこで、その矛盾を解消するために、流動債権
である売掛金を担保に融資を受けることで、
自己資本比率を低下させずに、運転資金を確保
する売掛債権担保融資が徐々に浸透し始めています。

倒産回避の場面では、資金繰りを維持するために
売掛金担保融資を活用する機会も多いですが、
万一民事再生などの法的手続きを申し立てることに
なった場合、運転資金の確保に大きな影響が
及ぶ可能性があるので、綿密な事業計画および
資金繰り計画に基づいて売掛金担保融資を活用
する必要があります。






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連鎖倒産回避方法7

2009年01月08日 | 企業再建について
緊急報告
わが恩師の村松謙一弁護士が出演された
「プロフェッショナル 仕事の流儀」が
1月27日にNHKで再放送決定! 
~どん底の会社よ、よみがえれ~
末期ガン企業をも救う再建弁護士の人間愛溢れるドキュメント


コラムの著作権は村松弁護士本人に帰属します。
このブログ以外での引用等は固くお断りいたします。


日刊帝国ニュース 1999年10月4日
弁護士ウォッチング  弁護士 村松謙一

私が一番着目する箇所は、長期、短期合計借入金の推移と売上高の
比較である。

1)借入金の月商倍率
例えば、売上金に対し、長・短期合計借入金の額が10ヶ月分を
越えているようだと、倒産の可能性が高くなる。

2)過剰返済
税引き後当期利益と、減価償却費の合計額が500万円として、
その年の実返済額が2000万円であったとしたなら(例えば
前年借入残高合計9億円、本年借入残高合計8億8000万円)、
以下の点を推論してみる必要がある。

ア、預貯金を1500万円取り崩しているか、
イ、社長貸付として1500万円が新たに加わったか、
ウ、一部の取引先に対し、未払金1500万円を計上したか、
いずれにせよ、過剰返済のしわ寄せがいずれやってきて、
資金繰り倒産の危険を含んでいるとか、
エ、逆に、その年の実返済額は500万円なのに、新規の
借り入れが増加しているなら、金融機関からの借り換え、
手形の切り替えで返済を調整しており、万一、金融機関との
関係が壊れた場合は、直ちに返済を迫られ、同じく資金ショートに
陥る危険性が高い、等々が分かるはずである。

それにより、見かけ上は、売上高や社歴などで立派に見える会社で
あっても、その内実は相当に苦しいだろうな、火の車ではないかと
いうことを考えて取引に臨めるものである。

3.売掛金などの債権を担保化しておく
例えば、先に納品して、後日売掛金を請求する場合などは、
そのままでは、一般債権の扱いとなり、破産などでは、ほとんど
配当が見込めない。

1)所有権留保
本来なら、取引に入る前に「基本取引契約書」を作成して、万一の
場合の優先弁済や商品の返品を特約として明確に記載しておくことが
肝要であるが、やはり力関係上、契約書の取り交わしができない
場合も多数存在する。

そこで、せめて納品書や注文書などに印刷文字で、「本品の代金が
支払われるまでは、本品の所有権は当社にあるものとします」と
記入し、受取主の署名、捺印をもらって、その承諾の証としておく
のも一つの方法である。
私が関与した再生手続きでは、店頭商品につき、「売上仕入方式」を
とり、仕入商品を確保した経験がある。

2)契約の失効、返品処理
「破産や不渡りの場合は、本契約は当然に失効し、所有権留保の
商品は直ちに返品します(取り戻します)。又、当方も貴社
(破産会社)に対し、当社に商品が返品されるため、当該商品代金の
請求はしません。」などの奥書を記しておくと、万一の場合、現品の
取り戻しに効力を発揮する。

~ 次回に続く ~
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手形の買戻しについて

2009年01月04日 | 企業再建について
明日から仕事始めという会社が多いと思いますが、
不幸にも取引先が倒産してしまったなどの理由により、
手形の買戻しを金融機関から求められた場合は、
まず自社の資金繰り状況を確認した上で、結論を出して
いただくことが連鎖倒産を防ぐための重要ポイントです。

手形買戻し資金を拠出後、倒産防止共済などから
資金手当できる目処が立っているような場合はともかく、
買戻し資金拠出後の資金繰り目処が立っていない状況で
手元資金が流出してしまうと確実に連鎖倒産することに
なってしまいます。
かと言って、金融機関に相談したところで、手形を早急に
買い戻してくださいとキッパリと言われてしまうケースが
多いと思います。

このような場面こそが、元旦に書かせていただいたように
自分の会社は自ら守るという行動が必要になる場面です。
取引先の倒産により突然窮状に陥ってしまったような場合、
「当行は返済を待ちますよ」というような返済条件緩和の
提案が金融機関より持ち出されることはありえません。

このような状況の中でどうすれば良いかというと、
まず手形買戻しを実施し、従来の借入金も約定通り返済
した場合の約定資金繰り予定表を作成します。
約定資金繰り予定表上で資金繰りショートが予見される
場合は、この約定資金繰り予定表をベースに資金繰りを
維持するために必要な改定資金繰り予定表を作成します。

つまり約束通り返済してしまうと資金繰りが破綻してしまう
ので、連鎖倒産を回避するためには、このようなペースで
返済せざるをえないというシュミレーションに基づいて
金融機関に協力を仰ぐというのが最善策です。
金融機関に協力を仰ぐためには、数字の根拠をもって説明
する必要があります。
資金繰りが苦しいとどんなに口頭で説明しても、金融機関の
協力を得ることはできません。逆に言うと、数字の根拠のない
協力要請には、協力したくてもできないというのが金融機関の
立場です。
金融機関に対しては、自社の窮状を数字で訴えて協力を仰ぐ
ことが不可欠です。
金融機関に窮状が知れることを恐れず、むしろ窮状を伝え、
その上で確実性のある計画を説明して金融機関の協力を仰ぐ
ことが大切なのです。





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