conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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明日は甲羅干し

2020-04-18 21:04:10 | 随想

春雨と云うには冷たい酷な雨の洗礼である。五月雨のような新録を潤す慈雨とは違い、臓腑の内までも鬼気が迫る、時節ピッタリの雨が降っている。一夜にして歓楽の饗宴から耐乏の窮地へと舞台が一転した趣は、富裕者も貧者も等しく耐え抜く気力が要求される。貧者は今までも耐えてきたのだから、その延長線上にあるが、富者は雲泥の落差に呻吟して身を細らせる―――新コロナ厄災に意味を持たせるとしたら、劇的な転回こそが未曾有の時代変革期に相応しい。安倍総理は新コロナこそが第三次戦争だと云ったが、「変革のための」という前置きをつけたい。戦争は人の意によって成されるが、新コロナ禍は歴史の産物として出現した。欲望に対する必然である。新コロナ禍に便乗した盗賊の勝手な振る舞いは、文化国の名に恥じる行為で許せないが、これも国民の意識変革を促す上で、警鐘を鳴らす側面がある。未だに詐欺集団の餌食になる高齢者が後を絶たないのも、人間の変容を促している反面作用ではないか。断じて認めるわけではないが詐欺集団と云い、上目遣いの忖度官僚と云い、コロナ禍の眷属のようなものである。
雨も上がり、明日はカラッとした日曜日が来る。甲羅干しでもしよう。

 
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