愛がはなれてゆく
何度裏切っても
何度馬鹿にしても
ずっとそばにいてくれると思っていた
神の愛がはなれてゆく
それだけは倒してはならないという
神の救いの塔を
あなたは粉々に壊したのだ
愛がはなれてゆく
引き潮のように
遠のいてゆく
美しかったあの人の
すべてを奪おうとして
あなたがなしたあらゆる罪が
山のようにふくれあがり
それを見た神が
もう二度と会いたくないと
泣きながらおっしゃったのだ
愛がはなれてゆく
引き潮のように
遠のいてゆく
神とおのれを
裏切り続けてきたあなたの
鼻先を切るように
虚無の風が近づいてくる
あなたはひとり
おのれすら愛さない
おのれを抱いて
とほうもない永遠の中に
落ちてゆくのだ